中房温泉から北鎌尾根を経て槍ヶ岳へ


- GPS
- 24:06
- 距離
- 35.7km
- 登り
- 4,226m
- 下り
- 4,171m
コースタイム
- 山行
- 13:08
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 14:37
- 山行
- 9:09
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 9:28
天候 | 1日目:晴れのち曇り 2日目:薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
※素人ながら1回歩いてみて気付いたところを書きます。 ルーファイを楽しみにしてる方は読まない方がいいでしょう。。 【中房温泉〜貧乏沢入口】 人気の表銀座コースなので暗くても全く問題ありません。 【貧乏沢入口〜貧乏沢出合】 沢は浮石だらけです。 巻き道がある場合は全てが左側です。 貧乏沢を半分くらい降りたところで滝が出てきますが、以降沢は水流があります。 基本的に巻き道を歩くことになります。 最後の方に有名なお助けロープの岩があります。 この岩は非常に滑りやすいのでロープを使ったほうがいいでしょう。 【貧乏沢出合〜北鎌沢出合】 天上沢は最初は水流がありますが、徐々に無くなり沢が広がっていきます。 10分ちょっと歩くと沢の中央に島状の森があります。 そこから200mほどで北鎌沢出合に到着します。 【北鎌沢出合〜北鎌のコル】 15分ほどで左股と右股の分岐になります。 その日によって状況は違うと思いますが、水はここで補給したほうがいいと思います。 今回は右股を15分くらい登ったところまで出てました。 北鎌沢は基本的に1:1の場合は右、その他は太い方を進むのが間違いないと思います。 有名な「×」印は1箇所しか確認できませんでした。 倒れている木を左側から巻き、島状の森の右側を通ります。 最後の分岐は真ん中を登るといいらしいです。 これを登りきると北鎌のコルです。 反対側から撮った写真を確認したら右でも大丈夫そうでした。 【北鎌のコル〜独標基部】 踏み跡はしっかりあるので間違うことは無いと思います。 お助けロープもあったりしますが使わなくても登れます。 【独標】 ここからヘルメットを被りました。 登攀道具を持っていないので巻き道ルートを進みました。 取り付きはかなり崩れているのでお助けロープを使ったほうがいいです。 その後は踏み跡がしっかりある普通の巻き道を進みます。 巻き道が登り始めると有名な逆コの字型の岩場があります。 一段下に足場があるので、これを使えば問題なく通過できます。 これを過ぎたあたりを左に登っていくとチョックストーンルートがあるらしいのですが、これは次回に。 さらに巻き道を登っていくとロープが垂れてるチムニーに到着します。 チムニーを登ると巻き道が続いていますが、独標の頂上に向かう場合には稜線を目指して登って行きます。 上部はかなりガレてるので落石には注意したほうがいいです。 稜線に出るとすぐに独標の頂上に到着します。 【独標〜北鎌平】 独標以降のP○○は P11:ハイマツが生えているニセ独標 P12:穴あき岩の隣のピーク P13:大砲岩のあるピーク P14:白ザレ山、大岩を過ぎたピーク P14.5:P14の次のピーク(笑) P15:「諸君頑張れ」のレリーフのあるピーク としています。 P11の手前の小ピークは巻きます。 P11は登れます。 P12は直登し、隣の穴あき岩との鞍部に降ります。 P12の先の岩峰は直登は難しいので最初は巻き、途中からピークに登れます。 P13は踏み跡に従って直登します。 降りるときは岩溝を白ザレ山基部まで降りていきます。 白ザレ山は巻き道ルートもしっかりと付いていますが直登します。 登り終わって大岩ととんがり岩の間を抜けてP14を直登します。 P15を直登すると「諸君頑張れ」のレリーフがあります。 降りる場合も尾根通しで行けばロープは使わないで降りられます。 一旦平らになり、もう一登りで北鎌平に到着します。 【北鎌平〜槍ヶ岳頂上】 最初はハサミ岩を目指して登ります。 ハサミ岩の少し手前(20mくらいかな)に「穂先はちかい 気を抜かず頑張れ」のレリーフがあります。 ここまではルートは合っていました。 しかしこの後ルートミスでちょっと大変なことに。 あれよこれよという間になぜか山頂碑の左側から登ってしまいました。 通常は右側です。 山頂直下は大丈夫だろうと思いあまり調べてきませんでした。 有名じゃないチムニーを登ったりもしてちょっと緊張感がありました。。 【槍ヶ岳頂上〜中房温泉】 大人気の表銀座縦走コースなので整備バッチリで全く問題ありません。 |
予約できる山小屋 |
中房温泉登山口
|
写真
感想
ついにこの日がやってきました。
「あの」北鎌尾根にチャレンジします。
途中のビバークは想定していなくて、装備のほとんどを見直してかなり軽量化しました。
総重量を8kg以内に抑えてスピードハイクを心掛けます。
今年は天気が安定せずヤキモキしていましたが、9月に入りだいぶ安定してきました。
混雑を避けたいので金曜に登り、1泊2日の予定です。
家を20時に出発し、中房温泉には23時ちょっと過ぎに到着しました。
車の中で仮眠をして1時半に出発します。
そういえば、熊がいました。しかも2頭見ました。
1頭目は車を走行中、中房まであと8km位のところです。
目の前を横断し左の斜面を登っていきました。
もう1頭は駐車場から車道を歩いてすぐのところでした。
木の上の方からガサガサ音がするので鳥かな、と思ったら熊でした。
高さは約20mくらいのところでしょうか。
ライトを照らすとキラーンと瞳が輝いてます。
しかも、こちらに気付いたらしくものすごいスピードで降りてくるじゃないですか。
そんなに大きくない熊だったんですが襲われたら危ないですよね。
ストックで大きな音を出しながら早歩きで逃げました。
たぶん向こうもかなりビビってたんでしょう。
かなり慌てて逃げていきました。
今回の核心はここのような気がしました(笑)
気を取り直して合戦尾根を登ります。
寒さを覚悟していましたが、そんなに寒くなかったです。
真っ暗で景色も見えないので歩くことに集中できました。
燕山荘に着くと風が出てきたのでカッパを着ます。
徐々に明るくなっていき、大天井岳の手前で日の出を迎えました。
大天井ヒュッテを過ぎ、いよいよ貧乏沢入口からバリエーションルートに入ります。
最初は急。本当に急。沢は浮石だらけなので注意して降ります。
沢を降りたり、巻き道を降りたり。降りられればどこでも大丈夫のようです。
滝が現れると、以降は水流があります。
何箇所か渡るので落ちないように気を付けます。
ロープが掛かっている岩場を過ぎると程なく貧乏沢の出会いに着きます。
天上沢は最初はけっこうな量の水流がありますが、登っていくと無くなります。
北鎌沢出合は右側の最初の沢なので分かりやすいと思います。
ここでちょっと休憩。急登の前はアミノバイタルのパーフェクトエネルギーで栄養補給。
北鎌沢出合から15分ほどで左股と右股の分岐です。
天気のいい日は北鎌のコル目指せば間違いないでしょう。
徐々に急になっていき、沢の本流を詰めたところが北鎌のコルです。間違わずに登れました。
ここからが「あの」北鎌尾根です。
独標までは踏み跡がしっかりあり安心して歩けます。
いよいよ独標です。
ここで気合を入れてヘルメットを被ります。
トラバースの最初は噂どおりザレていますがお助けロープを使えば問題ありません。
逆コの字の岩場を過ぎチムニーを登り独標の頂上を目指します。
独標には先客の2人のパーティーがいました。
この方たちに写真を撮ってもらいました。
ここから先は常に大槍が見え最高の気分になります。
しかし、ルートファインディングはシビアになります。
尾根道、巻き道が入り乱れています。
基本的に尾根通しですが、何箇所か巻き道に降りないと行き詰ってしまいます。
だめそうなら無理せず巻き道を通った方ががいいでしょう。
しかしあまり深く降りると登り返すのが大変なのでほどほどに。
順調に各ピークを通過し大槍に突入しました。
しかし、ここでまさかのルートミス。
ハサミ岩以降のルートが分からなくなってしまいました。
かなりザレてるところを登ってるのでおかしいなとは思ったのですが登っていってしまいました。
周りをよく確認しながら登らないとだめですね。
行き詰ってしまったので横に横に進んでいったら行き過ぎて山頂碑の左側まで回りこんでしまいました。
とりあえず登れました(笑)
半袖Tシャツ1枚では場違いだったので、また寒かったので上着を着ました。
撮影待ちの列に並び後の方に撮ってもらいました。
そうこうしているうちに、北鎌尾根の正規ルートからソロの方が登ってきました。
ルーファイの差が出てしまいました。。
槍ヶ岳山荘に降りて宿泊の受付をします。山荘の中は暖かい。
やっぱり人気の山荘。平日なのにたくさんの人がいます。
部屋は1階の入ってすぐの上の段でした。
疲れた体でハシゴを登るのは堪えます(笑)
5時の夕食を済ませてのんびりしてると夕焼けがきれいになりだしたので寒い中、外に出て撮影してきました。
8時半に消灯だったのですが、その前に寝ていたようです。
翌日、曇り予報でしたが、高曇りで遠くの山までよく見えました。
5時に出発したいので5時半からの朝食は断念しました。
帰りは人気の表銀座コースなので安心です。
天気も意外とよく日の出も見える勢いでしたが、残念ながら見えませんでした。
西岳から大天井あたりまでは晴れ間も出ていました。
大天井ヒュッテではカレーを食べようと思ってたのですが、思ったよりも早く着いてしまい、まさかのカップラーメン(笑)
好きだからいいんですけどね。
燕岳が見えるあたりまで来ると徐々に雲が多くなってきてしまいました。
涼しくてちょうど良かったですが。。
燕山荘まで来ると完全にガスの中でした。
合戦尾根の下りもガスの中。上部は少し紅葉していてきれいでした。
合戦小屋からはガスの中で見所もないのでトレラン風に降りてきました。
無事に北鎌尾根が終わりました。
しかし最後の最後でまたミス。
山登りを始めたときからずっと使っていたストックを駐車場に忘れてしまいました。
いつもは車を出した後に停めてた場所を確認するのも忘れました。
物忘れが出てきたので気を付けないと。。
大槍のチムニーを登れなかったことよりも、カレーを食べられなかったことよりもショックです。
こんばんはー。
とうとう行きましたね。
無事で何よりm(__)m
そして、かなり詳細に写真を撮りましたね
お疲れ様でした。
BlueSky_54さん
コメントありがとうございます!!
天候不順で今年は無理かな〜って思ってたんですが、何とか行ってこられました。
バリエーションルートで、しかも平日ということもあり、ほとんど人がいなかったので大自然を満喫できました。
また来年、今度は途中でビバークでもしてのんびり登ってみたくなりました。
山頂直下の宿題もありますので
突然の書き込みで申し訳ございません。はじめまして、tamahiと申します。
先日、友人が北鎌尾根へ行く際にテントを貸しましたが、
9月9日(火)に北鎌尾根でテントのポールを落としてしまいました。
貴殿がそれ以降に歩かれていらしゃるので、お心当たりがあれば?!と思いまして書き込みさせて頂きました。失礼致します。
早速で恐縮ですが、状況は以下の通りです。
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9月8日(月)に北鎌のコルに幕営しました。
翌9月9日(火)に北鎌のコルから槍ヶ岳を通過し、
槍ヶ岳山荘にてポールが無いことに気付きました。
以下に整理させて頂きます。
日時:2014年9月9日(火)
場所:北鎌のコル → 槍ヶ岳山荘 の間
紛失物:テント(プロモンテVL13)のポール(袋は緑色です)
長さは40cm位・・・一般的な長さです(^^;)
特徴は、2本のポールの中心がハブで連結されています
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お心当でしたら、お手数ですがご一報頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します m(_ _)m
tamahiさん
申し訳ありませんが自分は気付きませんでした。
9月13日〜15日の連休でかなり大勢の方が登っていたらしいので、
発見されていれば槍ヶ岳山荘に届けられれる可能性もあります。
問い合わせてみてはいかがでしょうか?
問い合わせ済みでしたらご了承ください。
お力になれず申し訳ありません。
早々にご返信頂きまして、ほんとうにありがとうございます。
連休前に槍ヶ岳山荘へ電話連絡し、もし落し物の届出がありましたらご一報を!と依頼済です。
が、明日、再度連絡してみます。
今後も更なる山行をお楽しみ下さい。 ありがとうございました。
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