双六岳・笠ヶ岳・樅沢岳・抜戸岳|ダイヤモンド槍
- GPS
- 33:58
- 距離
- 44.1km
- 登り
- 3,333m
- 下り
- 3,333m
コースタイム
- 山行
- 7:23
- 休憩
- 6:16
- 合計
- 13:39
- 山行
- 10:51
- 休憩
- 2:17
- 合計
- 13:08
天候 | 1日目:快晴〜晴れ、風速5-10m/s 2日目:快晴〜晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・4時ですでに満車(前日22:30にすでに満車との情報も) ・今回は運良く1枠空いたので駐車できた ・枠外駐車がとても多く、あまりマナーが良くない ・無料 ・仮設トイレ ・水場なし(たぶん) |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし 岩場なし 笠新道以外は、とても歩きやすくて、眺めも良かった。 笠新道は疲れる。 ▼双六小屋〜笠ヶ岳 ・一部、ササが覆う箇所あり ・夜露注意 ▼笠新道 ・下部はブナ・ミズナラの原生林 ・中腹はササ原で暑い(槍穂〜乗鞍方面の大展望) ・上部は開放的な草地、カール地形(笠ヶ岳方面の大展望) ・水平トラバース→キツい段差のスイッチバックがひたすら続く ・大岩がゴロゴロしていて歩きづらい ・道幅が細く、すれ違いに時間がかかる ・下りに使ったが、とてもタイヘン |
その他周辺情報 | ▼平湯の森 ・700円 ・露天風呂が数個ある ・とても広い ▼平湯キャンプ場 ・利用者はとてもマナーが良い ・700円/人+1,000~1,500円/クルマ ・要予約→現地決済 |
写真
感想
▼概要
・双六岳
なだらかな高原状の地形が広がる。槍穂の展望が見事。
・笠ヶ岳
端正なピーク。南ア・中ア・富士山・北ア・白山・能登半島とあらゆる山が見える。主稜線はハイマツと砂礫が広がり、大展望を楽しめる。
▼日記
当初、妙高・火打を検討していた。ところが、関西から向かうには往復約1,100kmとなり、運転が困難であるとして断念。そのあと、八ヶ岳が候補に出たが、何回も行っているので却下。2週間前に雲ノ平周回で見えた、双六〜笠ヶ岳の美しい稜線が忘れられず、新穂高から双六〜笠ヶ岳を周回することにした。
今回も私が両親のテントや食糧を先に担いでテントを張っておく作戦とした。
▽0日目
仕事から帰宅した父をそのままクルマに乗せて21:40ごろに出発。主に私が運転して、阪神高速も活用しつつスピーディに新穂高へ。3:50ごろに無料駐車場に着いたが、すでに枠外駐車のクルマで溢れていた。よく確認すると、1つだけ駐車枠が空いていたのでそこへ駐車。往路の高速多用が効いた。この後も続々とクルマが来ては立ち去っていった。
▽1日目
今日は行程が長いため、仮眠を取らないことに。
クルマの中で朝食をとって、5時に出発。薄明るくなっていてヘッドランプは不要だった。他にもゾロゾロと登山者が多かった。
槍と笠・双六の分岐に位置する、新穂高登山指導センターは綺麗なトイレがあり、手洗いの水は飲用可と書かれていた。
ここで両親と別れて、私だけ先を急ぐことに。ザックは22kgとやや重めで睡眠もとっていないが、歩き出すと足取りは軽かった。
最初は左俣林道が長いが、風穴や笠ヶ岳方面の景観が楽しめるため、上高地よりマシ。舗装や砂利を交えながらわさび平小屋へ。この先もしばらく林道が続き、新穂高から2時間ほどで小池新道登山口。ここから普通の登山道となった。道は極めて歩きやすく、いくつか涸れ沢を横切るため飽きない。焼岳〜乗鞍が徐々に見えてくる。
さらに標高を上げると、槍穂が大きく見えるように。鏡平池も静かで雰囲気が良い。ベンチが多く設置されていた。
鏡平から先は、西鎌尾根や笠ヶ岳への主稜線に囲まれながらの登山。山にどっぷり浸かる感覚。主稜線に乗ると、白山方面もよく見えた。高層雲・高積雲が広がる高曇りの天気のため、そこまで暑くなくて助かった。花見平付近に雷鳥が4羽ほどいた。
双六小屋には11時前に到着。思ったより早く着いた。
小屋からは鷲羽岳が格好良く見えた。テント場からは池と笠ヶ岳方面が見える。水場は蛇口をひねるタイプ。晴天続きのため水流は細かった。無料でありがたい。
テント場は100張以上できそうな広さで、すでに数張あった。おそらく連泊。風が強すぎてテントを立てるのに苦労した。予報では風速10m/sほどだったが、ポールが折れそうなほど風が強かった。ここは南風に弱く、コルのため特に風が集まっていそうだった。
晴れ渡って日差しが強くなってきたが、風のおかげでテント内は涼しかった。少し横になって休んだ。1時間ほどゆっくりしてから双六岳へ出発。荷物は軽くなったが、景色が良すぎて足を止めることが多かった。双六岳直下のなだらかな高原状の稜線は、今夏一番かもしれないほど素晴らしかった。槍穂がドーンとそびえていて、どこを見えても一流の山ばかり。
双六岳山頂は大岩と砂地・ハイマツが混じっていた。風は強いものの、能登半島の先まで綺麗に見えた。ガスも上がってきておらず、大展望を思う存分に楽しめた。日射が強まり、フェイスカバーをテントに置いてきてしまったため、顔を日焼けしてしまった。
テント場に戻って、両親から差し入れを色々もらって夕食とする。テントは一気に増えており、70張くらいあったのではないだろうか。新穂高からそこそこ歩くのに、テントが多い。黒部五郎や三俣方面へ一気に進む人もいて、すごい。
少し寝て、夕暮れ時に樅沢岳へ。
丘を登ればすぐなので、気軽に行ける。急にガスに包まれてしまったが、雷鳥数羽に出会えた。山頂から続く踏み跡を辿れば、南〜東に開けた展望地がある。じっと待っていると晴れてきて槍穂の大展望。西は雲が厚くて夕日も夕焼けも見られなかったが、ガスの動きが幽玄。
▽2日目
1時に起床。アルファ米と菓子パンを食べて1:50出発。
風が吹いていた&高層雲が広がっていたおかげか、夜露は皆無だった。地面からの結露は通常通りでボトムシートはぐっしょり濡れていた。
夜露が無いためレインパンツは着用せず、サポートタイツ+ショートパンツの格好。風が肌寒いため、上は半袖Tシャツ+ソフトシェル+レインウェアとした。1時間ほど歩いて暑くなったためレインウェアを脱ぐ。
満月が明るいため、ヘッデンはほぼ不要だった。ハイマツ帯で薄暗い箇所だけライトを点灯させた。
緩やかにアップダウンを交えながら、時折ササをかき分けて南下。富山の夜景が遠くに見えた。
途中、子熊らしきものと出会ったが、ライトを照らすと慌てて逃げていった。やはり無灯火ナイトハイクは少し危ない。お互い存在に気づかない。
槍穂が月に照らされて浮かび上がっていた。美しい。
風は南向きで、ピークの北は無風。ソフトシェルは脱いだり着たりして汗をかかないよう微調整。
抜戸岳の北で日の出の予感。
風が冷たいため、東面のハイマツの陰で休憩した。AR山ナビでチェックするとちょうど槍ヶ岳から日が昇りそう。
肝心のダイヤモンド槍は若干ズレたため、稜線を走って調整。実際の日の出から28分遅れの5:38に日の光が差し込んできた。まずまず綺麗に写真に収めることができた。
抜戸岳周辺は踏み跡が錯綜して道がわかりづらかった。
乗鞍〜御嶽方面がよく見えた。北ア北方も立山・劔含めて展望が良い。この辺りから人とすれ違うように。
荷物が重いので、分岐でデポした。デポ品は全てザックカバーに入れてまとめた。人目につくところだが、特に問題ないでしょう。
新穂高との分岐から笠ヶ岳の区間は、山頂日の出組がちょうど下山するタイミングのようで、数十人とすれ違った。笠ヶ岳は北ア主稜線から外れてアクセスが悪いが、こんなに人がいるのか。百名山の威力なのだろうか。
テント場は270度くらい見渡せる大展望で、白山〜北ア北部〜南部に至るまで見渡せた。景色は素晴らしいが、水場の渇水やトイレの遠さ、新穂高からの距離など、経験者向きだろう。
ここから小屋への登りが地味に堪えたが、ガンバレなどの応援メッセージがいくつか岩に描かれており、励みになる。
笠ヶ岳山頂は岩・ガレで構成されており、やはり大展望だった。焼岳・乗鞍・御嶽が行儀良く並んでいて可愛い。誰一人いない山頂は気分がよく、大休止とした。靴下を脱ぐと快適だった。
下山路としてクリヤ谷も興味があったが、下調べが不十分なので却下。クリヤ谷は整備不良のため通行止めと看板が設置されていた。
笠新道の下りは、上部はカール地形を進むため展望が良くて気分がいいが、中腹〜下部はとても歩きづらい細道だった。大岩がゴロゴロしており、水平トラバースと急な段差のスイッチバックが続いた。なかなか高度を落とせず時間がかかった。
左俣林道出合に着いた頃は足もくたくたに疲れていたので大休止。マットを敷いて寝ていたら両親が下山してきた。
このあと平湯キャンプ場に行って、久しぶりにファミリーキャンプの感覚を味わった。森の中に区画が設けられており、静かで快適だった。トイレは無料だし、水場はジャバジャバと出るし、山とは違った。
温泉に入った後、ご飯を炊いてレトルトカレーを食べる。アルファ米よりも米を炊いた方がお腹に溜まって美味しい。受付でたくさん買ったトマトが良かった。
▽3日目
当初の計画では、槍穂の展望台として知られる福地山に登る予定だったが、昨晩からまったりしすぎてモチベーションが足りなかった。一昨日〜昨日の山行でお腹いっぱいなので、おとなしくしておこう。
5時に起床して、お粥と菓子パンの朝食をとり、7時に出発。
帰路に立ち寄った平湯大滝は、駐車場から至近距離にあり迫力も十分だった。溶岩の先端は崖となって滝が形成されやすいとのこと。私が6歳くらいの時にも西穂独標の帰りに立ち寄ったらしい。
帰りは、西尾張中央道・名阪国道・京奈和と有料道路を適宜回避しつつ高速代控えめに走った。
下界は37度と非常に暑かった。
この先土曜も仕事が入ったりするので、信州はしばらくお休みとなりそう。
振り返ってみれば北アに4回、南アに1回も行った夏だった。いずれも行動中に雨が降ることはなく、晴天続きだった。
走行距離:800km
燃費:22km/L
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