年明けの赤岳・横岳・硫黄岳


- GPS
- 14:02
- 距離
- 22.6km
- 登り
- 1,761m
- 下り
- 1,759m
コースタイム
- 山行
- 2:48
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 3:11
- 山行
- 9:13
- 休憩
- 2:27
- 合計
- 11:40
天候 | 一日目 快晴 温度 最低-4.47(13:17) 最高9.68(16:57 テント内) 二日目 霧のち吹雪・強風 温度 最低-8.26(07:07)最高6.1(01:07 テント内) |
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過去天気図(気象庁) | 2024年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
・JR 18きっぷ 新宿5:16-茅野8:48 ・アルピコ交通美濃戸口線 1500円 茅野駅9:20-美濃戸口9:58 復路 ・アルピコタクシー 4900円 美濃戸口-富士見駅 15分 ・JR 18きっぷ 富士見17:49-東中野21:35 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・文三郎尾根分岐まで 鉄階段と鎖は出ていたが、ほぼ雪の上を歩ける。樹林帯から出ると風が出てきた。 ・文三郎分岐から竜頭峰巻道分岐 風で雪は飛ばされ地面が露出している。 ・竜頭峰巻道分岐から稜線 例年通りの雪で鎖は出ている。 以後、夏道で地面が露出している所、トレースが残る積雪箇所を繰り返す。時々トレースのない吹き溜まりとなった。 ・日ノ岳ルンぜ 鎖は出ており積雪は柔らかい ・鉾岳西面の巻道 積雪在り鎖は出ている。稜線にも戻る手前の鎖のない箇所は雪が吹き溜まり足首程度沈んだ。 ・横岳奥ノ院過ぎのナイフリッジ 鎖と二つの鉄梯子は出ており雪が柔らかい。その後の東側のトラバースが深い吹き溜まりとなっていた。出ていた鎖の御蔭でルートを判断できた。 ・台座ノ頭から硫黄岳 台座の稜線から右折し大ダルミに向かうようになると地面の露出箇所が多くなった。横岳辺りから強くなり始めた風がいよいよ雪混じりの暴風となり、体が押され露出する岩に足を取られて転倒した。視界のない広尾根ではルートを示す杭やポール、ケルンが頼りだった。 |
その他周辺情報 | ・赤岳鉱泉 テント 2000円 ビール 600円 高天 600円 ・八ヶ岳山荘 風呂500円 ビールL 600円x2 カツカレー 1200円 |
写真
感想
恒例の赤岳、毎年硫黄岳までの縦走を目指すも、ここ数年は赤岳単独での登頂となっていた。縦走達成は2019年2月以来5年振りとなる。今回は積雪少なくルート上で問題になる所はなかったが、吹雪となり視界もなかった。5年前ほど晴れ晴れしい気持ちにはなれなかったものの、すこし満足した。
事前の予報では1/1は晴天だが強風で最大瞬間風速20m/s越え、1/2は曇り予報だったが、最大瞬間風速20m/s未満に収まっていたので、1/1アプローチ1/2アタックの日程とした。1/1は快晴で、美濃戸口へのバス中から見上げる八ヶ岳のスカイラインには全く風の気配がなかった。赤岳鉱泉へのアプローチ中には多数の下山者とすれ違い、日程を間違ったかともやもやした。実際の所どうだったのだろう。
一日目 1/1
美濃戸からの林道は12/31の積雪が確りあった。例年に比べ入山者が少ない。北沢は凍結が少なくて水勢が強かったが、前日の降雪による雪景色と白い大同心、小同心が美しかった。
13:19赤岳鉱泉に着くとアイスキャンディーの南面には氷がなかった。青く澄み渡った横岳・赤岳のスカイラインが明日の曇天を思うと恨めしい。設営のため居抜物件を探すと土の出ている所が多く、雪のある物件を整地し始めると凍結していない。窪みに雪を積み足すために周囲から雪を調達すると積雪10cm程ですぐに地面が露出した。14:20設営完了。白菜鍋で晩酌をして雑煮で締、17:00過ぎ早々に就寝。
二日目 1/2
3:00起床、テント内-5.6℃で暖かい。昨日の雑煮に餅を足して朝食とする。汁が多すぎて文三郎の登りでは体が重かった。ヘッデン、ペツル・シロッコとグリベル・エアーテック ・ニューマチック着用、コルサナノテクを出して4:33出発。ダイヤモンドダストが美しい。中山尾根にはトレースが無かった。行者小屋に着くとやはりテントは少なかった。文三郎は鉄階段と鎖が露出しているがほぼ雪の上を歩ける。樹林帯を抜けると風が出てきたが、問題になるほどではない。単独二名の後続者に抜かれ、二名一組の撤退者とすれ違った。
文三郎尾根分岐を過ぎると雪が消え歩きにくい。キレット分岐を過ぎると例年通りの雪だが柔らかい。竜頭峰分岐に着くと強風による眼鏡の着氷で視界が効かなくなり手袋で拭った。山頂から戻って来た先程どの一名とすれ違った。以後、眼鏡の着氷を頻繁に拭う事になった。
何も見えない強風の赤岳山頂を早々に辞し、赤岳頂上山荘に向かうと、先程のもうひと方が風除けしておられた。文三郎を戻られるようだ。赤岳展望荘の方に降りると積雪は少なめだが、展望荘の東側は吹き溜まりとなっていた。赤岳展望荘の建屋の陰で風除けして休憩しながら、この雪の少なさなら硫黄岳への縦走ルートに問題はないだろう。予報よりも風が強い印象だが、野辺山方面の霧が晴れてきたので天気は好転するのではと思っていた。
地蔵ノ頭から横岳方面へはおそらく前日だろう二名のトレースがあった。二十三夜峰には雪が全くなく岩が露出していた。トラバースに入ると締まり気味の雪が復活し、日ノ岳ルンゼの登りは雪が柔らかく鎖に頼った。鉾岳西面の巻道は鎖が露出し雪も締っていたが、稜線に戻る手前の鎖がない箇所は雪が吹き溜まり足首程度沈んだ。
石尊峰前の稜線に出ると一時西風をもろに受けるようになった。一瞬の空の青みに期待したもののその時限りだった。石尊峰からはルートが主に東側なので風が避けられたが、徐々に強まった。
横岳奥の院を過ぎたナイフリッジは雪が柔らかく露出した鎖を頼った。2箇所の鉄梯子も露出していたが、その後の東側のトラバースが深い吹き溜まりとなっていた。出ていた鎖の御蔭でルートを判断できた。
尾根が広がると危険個所を抜けた事に安堵したが、広尾根と視界の悪さでルートが分かりづらく、杭とポールを頼りだった。
台座の稜線から右折し大ダルミに向かうようになると地面の露出箇所が多くなった。風はいよいよ雪混じりの暴風となり、風に押され、露出する岩に足を取られて転倒した。眼鏡の着氷が拭い切れなくなりゴーグルを着用し漸く視界が安定した。レンズ内部が曇るのを嫌って今まで着用しなかったのが間違いだった。合わせて煽られて脱げてしまったツルギジャケットのフードを直し、グリップウェル・カーボンスーパーライトを1本出した。
硫黄岳に到着すると遭難を回避できた事に安堵した。まだまだ風は強く、硫黄岳からの降りでまた視界が白くなり最初はゴーグル内部が曇ったのかと思いゴーグルと眼鏡を外しながらトレースを確認した。暫くしてゴーグルの着氷に気付いた。
赤岩ノ頭手前下降点で漸く暴風が終わる事に安堵した。赤岳展望荘を過ぎてからここまでは一人旅。おそらくこの日縦走したのは自分一人だったろう。
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