白峰三山 南から縦走（農鳥岳→間ノ岳→北岳）
jun-ns
体力度について
- GPS
- 32:24
- 距離
- 25.2km
- 登り
- 3,492m
- 下り
- 2,805m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 10:20
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 10:59
| 天候 | 晴れ 時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
早朝4時半にはそこのバス停前にバス待ちの人の行列ができ始めていた。 それを横目に自分は徒歩で駐車場を出発。 40分ほど歩いて、大門沢登山道入口から入山。 農鳥小屋で聞いた話では、当日早朝は初回バスが3台同時に広河原へ出発したらしい。 立ち乗り客を3台同数、公平に乗せる為だったとか。 そして、始発としては8台が運行したとのこと。 始発の時間に駐車場に居れば、広河原まで乗せて行って貰えるっぽい。 広河原へ下山後、そこから第二駐車場まではバスに乗った。 14時発の便に乗ったが、これは空席が幾つもあった。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
特に危険と思った箇所は無かった。 しかし他の山と同様、岩場や沢越え等、気を付けなければならない箇所は沢山あった。 |
| その他周辺情報 | 白峰三山の縦走を考えた場合、主たる選択肢は「奈良田からの北上」か「広河原からの南下」となる。 両肢のメリット・デメリットを簡単に書き出してみる。 ■奈良田からの北上（今回の山行） メリット： 登山口が駐車場から歩いて行ける距離にある為、 山行計画に合わせて出発時間を決められる。 好きな時間に出発できる。 デメリット： 奈良田は広河原より標高が７００ｍ低い。 その分、「広河原からの南下」よりキツい山行となる。 最初に農鳥岳まで約2,200mを登らなければならない。 ■広河原からの南下（健脚な方はこれで日帰りするらしい） メリット： 最初に登る北岳の手前に泊まれる小屋が３つもある。 （広河原山荘，白根御池小屋，北岳肩ノ小屋） 奈良田より７００ｍ高い位置から出発でき、 全体としては下りの山行となる。 最初に登る北岳までは1,700m弱を登ればよい。 デメリット： 当日出発の場合、 先ずは奈良田からのバスに乗らなければならない。 その為、入山のタイミングはバスの時刻表に制限される。 それを前提にした山行計画を立て無ければならない。 バスで座れれば良いが、山行直前に約４５分間、 立ち乗りでバスに揺られる可能性がある。 「広河原からの南下」で「バスの時刻表に制限される。」と書いたが、広河原山荘に前泊すれば、その問題は解決できる。広河原山荘に前泊して、バスの始発が到着する（06:20頃）前に入山してしまうのも良いだろう。 |
写真
奈良田第一発電所 付近
広河内橋手前
向こうのトンネルより先はマイカーは通行不可。
広河内橋を渡って左に折れた道
登山ポストがある。
ここで発電所職員(?)の方と少し立ち話をした。
ようやく明るくなってきた。
晴れている。良い山行になりそうな予感。
登山道マップ
大門沢小屋 4時間
農鳥小屋 10時間
広河原 17時間
奈良田湖 40分
大門沢登山道入口
「登山道」の標識が無かったら見逃しそうなほど細い入口だ。
「登山道迂回路案内図」
砂防ダムの付近では工事が行われていて、仮設の登山道を通る。
吊り橋
渡る途中、足元が上下に揺れる。
何人くらいまで同時に渡れるんだろう…？
06:16靴に黄色い変な液体が付着した。ナニコレ…。
んで、この先で道に迷った。。。orz
引き返して、道を見つけて事無きを得た。
ログを確認したところ、ここで約15分ロスしてた。
靴に黄色い変な液体が付着した。ナニコレ…。
んで、この先で道に迷った。。。orz
引き返して、道を見つけて事無きを得た。
ログを確認したところ、ここで約15分ロスしてた。
20分以上休憩して、大門沢小屋を出発。
「農鳥小屋まで6時間」の文字。
自分は7時間掛かりました。orz
崩壊している橋。。。
この橋は渡れなかった。
数m上流側の石の上を渡って沢を越えた。
14:20「三〇二六 農鳥岳」
山頂、少し待ったけど、誰も登ってくる気配なし。。。
写真を撮って貰えず。。。
自撮りしたけど、至近距離からの写真は見るに堪えず、掲載自粛。
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「三〇二六 農鳥岳」
山頂、少し待ったけど、誰も登ってくる気配なし。。。
写真を撮って貰えず。。。
自撮りしたけど、至近距離からの写真は見るに堪えず、掲載自粛。
「高山植物や雷鳥を保護しよう」
雷鳥、一瞬だけ見れた。けど、直ぐに逃げられてしまい、写真は撮れなかった。
稜線東(右)側は相変わらず何も見えない・・・。
ってか、まただいぶ下って、登るのね・・・？（汗
ヤバい・・・。15時を過ぎてしまった！！
農鳥小屋のオヤジさんに怒鳴られる！！
「西農鳥岳 三〇五一m」
ここも人が居無くて、記念撮影して貰えず。。。
山では対象が見えてからが長い・・・。
小屋、なかなか近付いてこない。。。
小屋までもう少しに見えて・・・、遠いなぁ。。。
ってか、向こうの間ノ岳の山頂が見えてきた！！
16:55名物(?)の農鳥小屋トイレ
ここほど天然に近いトイレは他で見たことが無い。
便器自体が無く、板間に穴が開いているだけ・・・。
そこに尿や便を落とすだけ。
トイレの裏には何年、いや数十年(?)分の糞尿が。。。
それも撮ったけど、掲載自粛。。。
名物(?)の農鳥小屋トイレ
ここほど天然に近いトイレは他で見たことが無い。
便器自体が無く、板間に穴が開いているだけ・・・。
そこに尿や便を落とすだけ。
トイレの裏には何年、いや数十年(?)分の糞尿が。。。
それも撮ったけど、掲載自粛。。。
「ウケツケ」の文字はネット上で「農鳥フォント」と呼ばれて有名だ。
犬がストーブのある小屋内で丸くなって寝ていた。
登山者宿泊小屋にさえストーブは置かれて無いのに。。。（苦笑
17:36今夜はカップラーメンとゼリー食。
いつも山の上では疲労からなのか、固形物を上手く飲み込めなくなってしまう自分。
農鳥小屋では食事を出して貰えるが、自分は素泊りで食事は自前で用意した。
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今夜はカップラーメンとゼリー食。
いつも山の上では疲労からなのか、固形物を上手く飲み込めなくなってしまう自分。
農鳥小屋では食事を出して貰えるが、自分は素泊りで食事は自前で用意した。
農鳥小屋から東側を撮影。
甲府の街明りが綺麗だった。
スマホ撮影ではこれが限界…。上手く伝わらないね。
斜度が和らいじゃった・・・。
農鳥小屋から見えたのは間ノ岳の山頂ではなかった・・・。
「南アルプス国立公園 北岳 3,193m」
この看板も撮っておかないとね！
南東には富士山が頭を出していた。
雲海はもとより、富士山さえ見下ろしてるように錯覚するほどの北岳山頂。
今日も稜線の東(右)側はガスってよく見えない。。。
けど、中央に見えているのは北岳肩ノ小屋。
振り返って撮影。
ガスが濃くなってきている。
ガスに覆われる前に登頂できて良かった！
白根御池小屋への分岐点
自分はそこへは行かず、二俣（大樺沢）方向へ下った。
大樺沢二俣に到着。
ここにはトイレが設置されている。
農鳥小屋のそれよりよっぽど立派だ。
大樺沢二俣では多くの人が休憩していた。
自分もここで十数分休憩した。
振り返って撮影。
3つのトイレと、上部がガスに覆われているのがわかるだろう。
沢には木の化石みたいな、年輪が刻まれたような岩が多く見られた。（堆積岩？）
鉄パイプ製の橋
木製よりよっぽど頑丈そうだけど、大水が出たら一発で壊れちゃいそう。。。
「広河原 約1時間30分」
とのこと。
（実際には1時間掛からなかった。）
ピンクリボンが有るから、ここが登山道だとわかる。それが無いと沢に迷い込んだだけかと不安になる。
山荘の玄関先に貼ってあったバスの時刻表
奈良田行き14:00発の便(表の右端)に余裕で間に合った♪
広河原カツカレー（1,500円）
サラダ＆スープ付き
美味しくいただきました。
「広河原橋」を渡る。
昭和59年度施工のしっかりした吊り橋だ。
反対から渡ってくる人とも余裕で擦れ違える。
13:51広河原インフォメーションセンター と バス乗車券
券の印字には「1,030円」とあるが、半券の「南アルプスマイカー規制利用者協力金 片道100円」が加算されて、合計1,130円也。
広河原インフォメーションセンター と バス乗車券
券の印字には「1,030円」とあるが、半券の「南アルプスマイカー規制利用者協力金 片道100円」が加算されて、合計1,130円也。
14:00自分は山梨交通の奈良田行きのバスに乗車。
14時丁度、時刻表通りに出発。
写真はブレブレだが、空いているのがわかるだろう。
後ろの方には空席もあった。
自分は山梨交通の奈良田行きのバスに乗車。
14時丁度、時刻表通りに出発。
写真はブレブレだが、空いているのがわかるだろう。
後ろの方には空席もあった。
奈良田第一発電所 付近
バス内から撮影
前日未明、自分はここを徒歩で通過した。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
食器
ライター
地図（地形図）
コンパス
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
|
|---|
感想
シルバーウィーク、何処を登ろうかな・・・？と迷った挙句、北岳を登ることにした。
ついでに直ぐ近くの間ノ岳も・・・と。
それならいっそのこと、農鳥岳も加えて白峰三山縦走で！
ってな訳で、今回の山行を決めた。
縦走するにあたり、前述のように北からにするか南からにするか悩んだ。
前夜の24時近くに奈良田第二駐車場に入ったが、その時も未だどちらにするか決められずにいた。
朝4時半、朝食を食べて・・・、トイレを済ませた。
その時、トイレ前に人の行列ができていた。
トイレ待ちの行列では無く、バス待ちの行列だった。
それを見て、朝のバスに乗る必要の無い南からの縦走に決めた。
（こんな山奥に来てまで、あんな人混みのバスに乗りたくない・・・と。）
奈良田−広河原 で縦走する場合、その中間付近にあるのは農鳥小屋だ。
どちらから進むにしてもそこで一泊しようと決めてあったので、前日に農鳥小屋へ宿泊の予約（留守電）を入れておいた。
事前の下調べで農鳥小屋には癖の強いオヤジさんが居るのを知った。
「余裕を持った山行が第一で、15時までに小屋に着くのが絶対だ！」というような方だとか。
それを過ぎて到着した登山者には「何時だと思ってんだ！遅いじゃないかぁぁぁ！！」と怒鳴り散らすらしい。
16時を過ぎようものなら、「お前は泊めてやらん！」とまで言うとか言わないとか。
そんなだから、とにかく15時までには農鳥小屋に着くよう心掛けて、暗いうちからヘッドライトを頼りに出発した。
見たところ、自分より先に徒歩で大門沢登山口に向かった人は居無さそうだった。
追随してくる人も見当たらなかった。
朝、奈良田第二駐車場に居る登山者は、たぶんその99％がバスで広河原へ移動するのだろう。
（後々、複数の人から聞いた話を総合して、そのくらいの割合だと思う。）
駐車場を出発した頃は満点の星空で暗かったが、舗装道路を歩いて、大門沢登山口に着いた頃には明るくなっていた。
そして、大門沢小屋に着いたのが8時18分。
ほぼ、コースタイムで来れていた。
（6時20〜35分頃、大古森沢手前で少し道に迷った。そのタイムロスを考慮すれば、コースタイムより早めだった。）
ガイドブックに拠れば、大門沢小屋から農鳥小屋までの標準コースタイムは6時間10分とのこと。
であれば経験上、6時間くらいで行けると判断。
15時前には余裕で着けるだろうと、8時40分までそこで休憩した。
・・・が、そうは問屋が卸さなかった。
農鳥岳と西農鳥岳の間で15時を回ってしまった。
途中、擦れ違った人が数人いて、その人達には「オヤジさんに怒鳴られてきます。。。」と話した。
大門沢小屋で一泊していれば、農鳥小屋まで6時間で行けたかもしれない。
しかしそこまで既に3時間半登ってきた自分の体力では厳しかった。（っていうのが後になっての理解。）
15時42分、農鳥小屋に到着。
すぐにオヤジさんを探して、怒鳴られるのを覚悟で宿泊を申し込んだ。
・・・が、嫌味の小言一つなく普通に応対してくれた。。。
事前にネットで確認していた顔写真もと同一人物だったし、人違いではない。
「遅い！」と怒鳴られて、「申し訳ありませんが、泊めて下さい。」と頼み込む構図を想定していただけに、それが無くて拍子抜けだった。
登山者想いの普通の良いオヤジさんだった。
（農鳥小屋の特殊性について興味のある方は、「農鳥小屋」で検索してみると良い。
色々と否定的なページが沢山あって、興味深い。）
17時前、小屋の夕食タイム。
自分は素泊り申請だったので、自前のカップラーメンを夕食にした。
18時頃、消灯。
みんな寝付いた18時半頃、オヤジさんの怒鳴り声が外から聞こえてきた。
「何時だと思ってんだー！？ もうみんな寝てんだぞ！！」と。
どうやら一人、その時間帯になって宿泊希望が来たらしい。
辺りが暗い18時半・・・、確かに来るのが遅過ぎる。。。
この日、農鳥小屋での宿泊者は30人くらいだったろうか？
テント泊が15人，小屋泊が15人くらいだったと思う。多分。
ネット情報やパンフレットでは農鳥小屋の収容人数は120人と紹介されている。
小屋内では余裕のスペースで寝ることができたけど、本当にそんな多人数を収容できるかは疑問だ。
聞いた話ではこの日、隣の北岳山荘は登山客でごった返したらしい。
布団1つに3人寝かせられたとか。
そんなの無理だろ・・・と思うけど、
収容人数150人のところに400人が押し寄せたらしい。
まぁ、山荘側としても、来てしまった登山客を追い返せないよね・・・。
シルバーウィークの初日、北岳は大人気だった模様。
2日目、5時過ぎに小屋を出発した。
広河原発のバスが14時に出るので、それまでの下山を目標にした。
（それに乗り遅れても、最終の16時40分発のには余裕があると分かっていた。）
朝、天気が良かった。
出発前の小屋からも、雲海から突き出た富士山が綺麗に見えていた。
間ノ岳 と 北岳 の山頂でも最高の景色を堪能できた。
北岳から広河原へ下るルートはいくつかあるが、自分は最短と思われる 右俣コース＋大樺沢コース を選択した。
結果、コースタイム4時間30分のところ、3時間20分で下りることができた。
下りが得意な自分。。。
1日目、殆ど登山者と会わなかった。
しかし2日目、間ノ岳 と 北岳 では無数の人とすれ違った。
百名山の2座と、二百名山の農鳥岳ではここまで差があるものか・・・と実感した。
前述の小屋の混み具合もそれを反映している。
シルバーウィークに限らず、
連休等は 北岳山荘 と 北岳肩ノ小屋 の宿泊は避けた方が良いだろう。
2日目、子供とも多く擦れ違った。
その度に「ぼく何年生？」と尋ねた。
一番多かったのが3年生。5〜6人居た。
最年少は6歳の幼稚園児だった。
その歳で北岳を登るとは・・・、将来有望だね。
最後、広河原山荘へ自分とほぼ同時に下山したパーティがあった。
［可愛い山ガール4人＋軍曹1人］みたいな5人パーティ。
たまたまその女の子1人と話したら、5人全員がお医者さんらしかった。。。
夏山診療所の当直を終えて下りてきたとのこと。
しかもその子はヒマラヤ登山の経験もあった。
女の子4人は外見からは全く想像も付かないハイスペック山ガールだった。。。
（北岳山荘400人の話はその子からも聞いた。どうやら本当だったようだ。）
■総括
1日目、自分には超キツかった。
ガイドブックのコースタイムを約1時間オーバーした。
2日目、青空の下、最高の景色を堪能できた。
南アルプスを満喫できた。
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隣で寝た者です。楽しくお話できました。奈良田からの農鳥への登りは結構大変だったと思います。農鳥、広河内もなかなか良い山と思います。登山者も少なく、静かな山旅ができました。またご一緒する機会があればよろしく。
iwanorinoriさん
コメント、ありございます。
そうですね。初日、稜線に出る前に心が折れそうになりました。。。
小屋では色々な話を聞かせていただき、楽しかったです。
今後の励みになります。ありがとうございました。
また何処かでお会いした際は宜しくお願い致します。
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