夏なので立山〜剱岳縦走(北ア)


- GPS
- 31:19
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 2,000m
- 下り
- 2,007m
コースタイム
- 山行
- 4:06
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 4:41
- 山行
- 9:13
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 10:45
天候 | 1日目 晴れ〜ガス〜曇り〜小雨 2日目 晴れ〜ガス〜小雨〜曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
室堂〜一ノ越 例年数カ所ある雪渓は既にありませんでした。 一ノ越から剱沢キャンプ場 夏道なので特に問題なし 剱沢キャンプ場〜一服剱 一服剱〜前剱 浮き石だらけのガレ場で特に下山時には事故が多発しています。浮き石を踏まないように、落石させないように丁寧慎重な登下降が必要です。 前剱〜剱岳 カニのたてばい、よこばい、平蔵の頭、コルやらの有名な難所が多数ありますが、鎖、鉄杭、梯子で整備されていますので、慎重に進めば大丈夫だと思います。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
【感想/記録】
夏山に適しているのは梅雨明け10日と言われていますが、梅雨明け後のお天気は大気の状態がやや不安定で、良いお天気が続きません。7月27日の深夜には上市町から立山町付近にゲリラ豪雨が襲って、河川の増水や土砂崩れもあり、本当に梅雨が明けたのかと言う状況でした。これ以降も平野部は晴れていても、立山連峰の姿は雲で見えず、山はお昼頃からガスって夕立が降るようなお天気が続いています。
このようなお天気の中でしたが、YAMAPの方が続々と剱岳に行かれているので、行ってみることに。剱岳の別山尾根ルートは一般登山道としては最難関のルートと言われています。岩々した岩稜帯が苦手なので、これまで剱岳へ行くには見合わせていました。地元富山では剱岳がらみの滑落遭難事故のニュースが頻繁に報道されています。事故は冬季や恐らくバリエーションルートで起こっていると思いますが、剱岳は超危険な山というイメージが定着しています。このためか、自分の周りの登山をする方も剱岳に入っていないという方は多いですね。しかし、先週行った西穂高岳は一度行ったためか、あるいはガスって高度感が感じられなかったためか、緊張感は無くまるでハイキングのようで、不完全燃焼でした。もう少し完全燃焼でき、満足感が得られると言うとやはり地元の剱岳ですね。
と言うわけで、立山駅には5時過ぎに到着しましたが、幸い駐車場にはまだ余裕ありました。朝食を食べて支度をしてから、5時半前に切符売り場に並びましたが、既に切符の販売が始まっており、始発便は乗れず6時10分発臨時便ケーブルカーの切符をゲット。7時半前に室堂に到着し、まずは雄山を目指します。室堂は下界と違い涼しいですが、さすがに夏山だと暑いですね。しかし一ノ越に到着する頃には、予報よりも早くガスってしまいました。今回はテン泊装備なのでザックが重く、スピードは上げられませんが、ガスって涼しいのでサクッと雄山に到着し、大汝、富士ノ折立、真砂岳を経て、別山に到着して昼食。別山ではガスってしまい、剱岳は雲の中でした。別山乗越への手前から剱沢キャンプ場に向かう途中で剱岳の下部が見えてきした。12時過ぎに早くもキャンプ場に到着し、受け付けを済ませテントの設営がほぼ完了する頃に、パラパラと小雨が降ってきて危機一髪でした。その後も小雨が降ったり止んだりで、雷も鳴って明日のお天気が不安に。
しばらくテントの中で停滞していると、幸いな事にお天気は回復して、剱岳の姿も雲の中から見えてきました。同時にあんな険しい山に登頂できるかと、不安も倍増。まだ登頂もしていないのに、剣沢小屋でビールを買ってテントで祝杯を挙げました。雨の中でも登山者が続々とキャンプ場に押し寄せて、山小屋も満員に近い状態に。これでは明日の登山道は渋滞必至で、早くも登山時間の計算違い。後ろから登山者が押し寄せるプレッシャーの中、無事登頂できるか、かなり不安になってきました。とりあえず早く飯食って、早く寝て早く起きるしかできないですね。
2日目は3時前に起床し、朝ご飯を食べてから4時過ぎに暗い中キャンプ場を出発。朝起きた時にはもう一服剱付近には明かりが見えましたので、早い方は深夜に出発しているのでしょうね。剱岳の登山基地の剣山荘には4時半過ぎに到着し、いよいよ登山開始。しばらく進むと鎖場登場しますが、まだ大したことはありません。一服剱の頂上で御来光と、富山平野に浮かぶ雲海が見られました。この先の前剱までの登山道が見えますが、垂直の崖を登っていくようで、気が滅入ります。
一服剱から先は浮石だらけのガレ場で、特に下山時には事故多発地帯だそうです。落石させないように慎重に登っていくと、大岩を過ぎてからまた鎖場が登場。しばらく進むとようやく前剣に到着。ここで少し休んで、静岡県からいらっしゃった剱岳は初めてだけど、登山はベテランのおじさんグループに声をかけて頂き、コバンザメのように後をついていきます。
前剣山頂から降りると鉄のブリッジが現れ、その先は絶壁をトラバースする鎖場が出現。下を見ないようにして、なんとかクリア。前剣の門を過ぎるとしばらくはなだらかな道を進みます。平蔵の頭は振り返ると垂直の壁を降りているようで、この辺になると感覚が麻痺して、とにかく前に進むことに集中。しばらくすると難所と言われているカニのたてばいが出現。渋滞しているので、待っている間に下から登る様子を観察できました。鎖や鉄杭が設置してありますので、落ち着いて登ることに集中すると、なんとかクリアできました。
カニのたてばいを過ぎても、岩場が続きヘロヘロになりながらも、7時半過ぎに剱岳山頂に到着。幸いお天気は晴れていて、記念撮影をしたり、周りの素晴らしい景色を撮影し、ようやく登頂できたと感動。しばらく休んでから名残惜しいのですが、8時前には下山開始。するとあっという間にガスってきて、その後も晴れたりガスったりで、お天気の良い時間に登頂できて本当にラッキーでした。
下山時は団体さんなどが集中し、難所の前は渋滞しました。一番の難所、カニのよこばいは、前にいたお姉様に足の置き場所を指示して頂きクリア。最初は右足を下ろすのを忘れていました。その後も平蔵のコルから頭までの難所は渋滞しましたが、おかげで前の方の手足の置き方を参考にしながら、無事クリア。
前剣から先のガレ場は下りで事故多発なので、浮石を踏まないよう、落石をさせないようにゆっくりと下山し一服剱に登頂。ここで山頂で飲もうと保温マグにコーヒーを入れたままで飲み忘れると言う痛恨のミスに気が付きました。剱岳に登ることに集中し過ぎていたためか、せっかく持っていたのにアホです。ここでコーヒーを飲んで一息ついて、剣山荘まで無事下山できました。
キャンプ場でテントを撤収し、重いザックを背負って剣御前小舎に到着すると、ガスって真っ白に。雷鳥坂を降りていると、ヤマテンの予報通り小雨が降り出しました。レインウェアを着込んで、雷鳥沢キャンプ場到着する頃には、雨は上がりましたが、またキツい階段の上り坂を、ヒィヒィ言いながら登ってなんとか2時50分に室堂にゴール。
剱岳は西穂高岳の比では無く、やはり一般登山道のある山としては最も難しいコースの部類だと思います。難所は整備されていますが、ミスってしまうと即アウトなので気が抜けません。今回は渋滞していたおかげで、周りの皆さんの手ほどきや、先行される方の足運びなどを参考にして無事下山できました。人が少なく自分一人だとうまく難所をクリアできたかどうか。渋滞したらイヤだなと思っていましたが、ゆっくりと難所を攻略できたので、返って良かったかもしれません。
【注意点や反省点】
今回は水分を含まないザックとウエストバッグの重さは約11.5kgでした。水は室堂で約1.5ℓ汲んでいきましたが、ガスって涼しくなったので半分も消費しませんでした。剣沢キャンプ場はやや不安定ながらもソフトバンクの4Gが使用できました。
ビールを買いに剣沢小屋まで行った帰りに、剣御前小舎までの道を聞いてくる、足元がおぼつかない登山者と出会いました。聞けば剱岳へ行くのに6時に雷鳥沢キャンプ場をスタートして、午後の小雨と霧と雷の中、濡れて滑るカニのヨコバイをなんとか通って下山してきたとの事。地図を持っていないので、帰りのルートが分からないそうです。よくも無事で登頂、下山されたと逆に勇気を頂きました。剱岳を目指すのなら普通は剣沢キャンプ場からスタート、地図は当然携行、6時スタートでは遅すぎる、いやそもそも雷鳥沢からのスタートではどう考えても遅過ぎますね。遭難予備軍としか思えないですが、こんな悪条件でも登頂、下山できるのだから、条件が良ければ登頂は意外に簡単?。
岩場が多いので、サポートタイツは穴だらけになりそう。ロングパンツで正解でした。指を覆わない革製のグローブもあると良いと思います。 ヘルメットの着用率も90%を超していたと思います。
夏山のお天気は午後から不安定なので、未明から行動、お昼前に行動を終了した方が無難ですね。
剣沢キャンプ場は一泊500円、トイレは2箇所ペーパーありでした。キャンプ場の管理棟や恐らく各山小屋でも富山県作成の剱岳別山尾根ルート安全マップが配布されていますので、参考にされると良いと思います。
カメラは軽量なソニーのコンデジ、DSC-RX100M3だけにしました。重いOM-D E-M1を剱岳まで持って行く勇気はありませんでした(笑)。
【Apple Watch等による計測結果】
ムーブ(安静時を越える推定エネルギー消費量 / kcal)
555
712
エクササイズ( 活発に活動した分数 / 分)
27
57
スタンド( 1時間のうち1分以上身体を動かした時間 / 時間)
13
16
登った階数( 一階=約3mの高度を上昇 / 階)
190
228
ウォーキングの距離(km)
16.6
18.96
歩数(1日で歩いた歩数 / 歩)
21,982
23,554
心拍数 (1日で最低、最高の心拍数)
61〜123
61〜121
体重
-> 60.7
エネルギー消費量はゆっくり歩いているとあまり多くはカウントされないようですね。
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