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好きな色は「緑と水色」と言った事を思い出します。
始まりは小学校4・5年生だった、何かの時間に担任にみんな書かされて、当てられたのだった。僕の育った町は人口7000人足らずの田舎で、山と田畑に囲まれて家々は山裾に建ち並んでいるような町でした。
そんな田舎で育った僕は友達と遊ぶ事も多かったですが、家の近くにある番匠川で釣りをすることもよくありました。その頃何故か親父が鯉釣に凝りだしまして一緒に釣りに行った事がありました(親父は何匹か釣り上げたら満足してしまいましたが..)番匠川の流れは、雨龍山と言う山に阻まれるようにして流れを変えていたので、その山裾は山王淵と言われる深い淵になっていました。
それは大きな淵だったので鯉も沢山いました、釣り場は小石が張り出した洲になっていてが周囲は笹竹や葦に囲まれていて正面にはその山があり人家や道路も見えない所だったので、危ないぞと言われていましたね、僕の家からだと手前の早瀬を渡渉しないとそのポイントには行けませんでしたから、でも10回行けば3回くらいは釣り人がいました。
鯉釣りは待ちの釣りなんですよね、鯉は淵をゆっくりと回遊しながら給餌しているので、やって来るのに時間が掛かりますし、静かにしていないと口を使ってくれないし、当たりは竿先がゆっくり動く程度で食い込む事は少なくて、吸い込んで吐き出してを繰り返して終わりって感じなのでアワセるのが大変です。しかし小学生には強烈な引きが味わえる魚ですからよく釣り(釣れる日は1割程度でした)に行ってました。
待ちの釣りはなかなか暇な訳です餌の付け替えは30分に1回くらいで、餌は芋でしたので集魚力は無く外道もやって来ないので暇々な訳ですから竿先を見ながら、ぼけぇ〜てしてる感じです、向かいには山の緑と頭上と足元には空色(水色)で変化も無い風景のなかに小学生が一人座っています。いつ当たりが来るか分からない緊張感と気持ちのいい天気でぼけぇ〜と弛緩を繰り返しながら.w) たいして釣れないのによくもまあ懲りずに釣りしてたなと思いますが、気持ちよかったし空想でもしていたのでしょうね♪
で、普通だと男子は黒や青や赤が多いのでしょうが、僕は担任問われたときに「緑と水色」と言いました。担任は僕が釣り好きな事は知っていましたから、「きっとK君は川に足を浸しながら緑に囲まれた中の釣りの風景を思い浮かべたのだろう?(こんな感じでした)」って、ほとんど当たりです.wほんと良い先生でした☆休日に一緒に鮒釣に言った事もありましたね先生!とまあ、こんな感じで僕の好きな色は相変わらずです、卯月皐月の夕暮れの空と山の色は何処で見ようと美しいですね。