写真1)弥生時代の大城戸遺跡の壺
写真2)鴻巣市中三谷遺跡の注口土器(縄文後期)
写真3)深谷市東光寺遺跡の浮線紋土器(縄文時代前期)
江南文化財センターから最寄りバス停(大沼公園)に戻り、八木橋百貨店8階にあるオープンギャラリーに向かう。埼玉県(教育委員会+埼玉県埋蔵文化財センター、+埼玉考古学会)の主催する発掘報告展(さきたま史跡の博物館)に関連する行事として埋文センター主催でここ熊谷を皮切りに、秩父・八尾百貨店(8月16〜21日)、ららぽーと富士見(10月6〜9日)、そごう大宮店(11月2〜5日)、さきたま史跡の博物館12月9〜2月12日)と巡回する。テーマは、旧石器から中世まで遺物の「色彩と輝き」をテーマにして、最近の発掘成果の一部を展示しています。この展示会は最近のさっくつ事例ではなく、テーマに即した良品をピックアップして展示しているので撮影はOkです。
旧石器ではいくつかの遺跡出土の黒曜石、チャート、赤玉石、玉髄、メノウなどの石の色と輝き、縄文前期の浮線紋土器の赤っぽい地色と鉄分の少ない白線のコントラスト、縄文後期の黒色のすりけし縄文の注口土器や寿能遺跡の赤漆塗り土器、諏訪木遺跡の異形台つき土器(赤と黒)、弥生+古墳時代のベンガラや水銀朱による赤塗土岐(小生前に塗り込むので発掘時まで色が保たれている)埴輪にみられる装身具や入れ墨などの模様、アクセサリーなどのほか、古代の緑釉、灰釉陶器、中瀬の板碑などが展示されていた。
弥生時代は模様のないあまり手間をかけない土器が一般的だが、中には色付けをして磨かれた手間暇かけた土器も出ており、写真1の大木戸遺跡の赤彩壺などは、なかなかの名品だ。また写真2の中三谷遺跡の黒い注口土器もよく磨かれた磨消縄文で、特別な祭祀などに使われたのだろう。写真3の深谷市東光寺裏遺跡の前期の浮線紋土器は6千年近く前のもので、赤と白のコントラストは見事だ。先史時代や古代の人々の美意識を堪能して、会場を後にした。なお、熊谷市立図書館にはもう一つ郷土資料館があるが、現在は改築中で来年4月ごろまで休館中とのことだった。
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