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写真1：「地中からのメッセージ」展パンフレットと発掘調査報告会要旨
写真2：「報告」にあった鉄砲山古墳遠景
写真3：昼食の手打ちうどんーかけ汁もうどんもおいしかった
もっとも展示のある遺跡と報告会の遺跡は重なっておらず、八木橋百貨店で行わっれていたほるたま展の展示品とも「諏訪木」出土品以外はほとんど重なっていなかった。ただし諏訪木遺跡出土品も、ほるたま展では縄文後期の土器が展示され、、地中からのメッセージでは弥生土器の展示がされていた。この展示では3万年以上前の県内最古級の旧石器遺跡ー深谷市北坂遺跡の石器やデーノタメ遺跡の縄文土器や石器なども展示されている。旧石器のほうは、黒曜石の尖頭器やナイフ形石器などだが、チャートばド荒川流域などの地元でとれる医師も多用されているようだ。デーノタメでは赤い台紙の上に装飾品とともに小型磨製石斧もあり、学芸員さんにお聞きすると、一緒に土壙墓から出土しているので、実用品ではないかもしれないという。隣の所沢の下安松遺跡の縄文土器も土壙墓から出た副葬品のような円筒形の装飾に富んだ土器が展示されていた。
報告会では最初の行田市諏訪山遺跡の水成堆積層の話が興味深かった。近接のさきたま古墳群では古墳の基盤層が関東ローム層であるのに対して、ローム層の上に偽ローム層とも呼ばれる水性堆積層があり、古代の遺跡はその堆積層を基盤として成立している。また水性堆積層の下には縄文時代中期の遺物法岩相があり、その下からは関東ロームが検出され、住居址も出ている。つまり、ローム層の上に縄文時代の遺跡、生活面があるが、暴れ川の荒川や利根川が近いために激しく流路が移動し、そうした河川が運ぶ堆積物、洪水堆積物やその都度形成された自然堤防などの痕跡が様々な場所に残り、この土地の歴史の複雑さを感じさせるものだった。
また飯能市加能里遺跡は、縄文草創期から中世に至るまでの長期にわたる複合遺跡で、各時代の生活の変遷を見ることができるが、とりわけ注目されたのは、縄文後期後半の礫敷遺構であった。この地域は入間川が形成した段丘面が３つあり、第一段丘崖線から第3崖線まである。この段丘崖にそって湧水があり、その周辺に縄文時代の集落が形成されているらしい。加能里遺跡の第75〜76次調査で調査区の下から礫敷き以降が現れた。二つの近接する調査区の両方から同様の意向が発見され、それが湧水と集落をつなぐ道路遺構である可能性が高まった。縄文時代の「舗装道路」の発見というわけだ。これは大きな発見として新聞紙面にも載り、注目を集めたらしい。このあたりは低湿地となっており、そのままでは歩きにくいので礫敷きの道を造成して水場の環境・資源を管理する活動を行ったと考えられるが、解明すべき多くの課題が残されているということだった。今後の調査研究に注目したい。
鉄砲山古墳は出土した埴輪、末木等から世紀後半築造の古墳時代後期の古墳だが、平成23年度の発掘で後円部中段テラスで埴輪列、東側に伏せて据え置かれた土師器高坏6個、25年度に須恵器大甕、27年度には横穴式石室の天井石、側壁、石室入り口を検出、また24年度に墳丘西側造出し部で、忍藩砲術演習場の角場遺構による改変を確認した。
28年度では、主体部を中心に調査が行われ、
１）主体部は角閃石安山岩と緑泥石片岩を主な石材とする横穴式石室であること、変則部は遺存状態が良いが天井部は改変を受けている
２）前庭部床面一部に白色粘土の貼り付け、羨門部入口の石積みも白色粘土で固定、顧炎武も白色粘土が検出され、この白色粘土の多用が鉄砲山の特徴の一つ
3）以前出土した前庭部西側の須恵器大甕や据置甕は須恵器を用いた墓前祭祀が行われたと想定されるが、この須恵器は大阪の陶邑で生産された可能性が示唆された。
このほか後円部や外堀東側なども調査され、これまでの発掘調査で鉄砲山古墳の全体像が明らかにされつつあり、今後はその復元やさきたま古墳群や近隣の他の古墳との比較検討などの課題が残されているようだ。
そのほか、川口市の小谷場貝塚遺跡（縄文貝塚と弥生環濠集落遺跡）、川越市山王塚古墳（上円下方墳）、熊谷市宮下遺跡（縄文から古代・中世までの複合遺跡ー今回は古代の小鍛治に関連するしゅど遺物や古代寺院、出雲敬神社などとの関係を注目した）、最後に中世の北本市石戸城址の発掘報告があった。特に山王塚古墳の上円下方墳は7世紀後半から8世紀初めにかけての終末期古墳で、身分の高い被葬者が想定できる。東山道武蔵路の近くで、古代の王権と関係の深い被葬者だったか？
初めの主催者の一つ埼玉考古学会の会長の江湖学会の60年の歩みの話も、...
hirokok510さん、こんばんわ。
最近なぜか古墳巡りばかりやっております。
さきたま古墳群は、数年前に仕事で近くを通ったキリでいっぺんゆっくり行ってみたろうと思いつつ行けてません。。報告会もなかなか楽しそうですね。
K-yamaneさん、こんにちは
私のほうは数年前に南アルプス南部を連続で歩いているときに下山でひざを痛め、それ以来低山歩きと遺跡歩きが主体となっています。6月にも北陸の出現期古墳と弥生後期の墳墓、丹後半島などを歩きましたが、記録が追い付かず、まだアップしていません。今後ともよろしく
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