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センター内では他の団体がセンターを基点にこれから芦ノ湖西岸の自然観察会に出発するところだった。リレーでは午前中ビジターセンターの園内の自然観察が行われる｡最初にセンターの担当者から今日のイベントの概要説明がありすぐに出発。
今日の担当の○○さん（お名前をメモできず)は最初に箱根の山々を指して、箱根火山による地形を植生を簡単に説明、箱根の仙石原などはカルデラに形成された草地だが、今や杉戦後の拡大造林によるスギ・ヒノキの植林地やゴルフ場などにより、縮小の一途をたどっている。また野焼きなどの人出が加わらないと自然植生である森林に戻っていくため、日本全土で草地の生態系が最も絶滅の危機に瀕しているそうだ。 園地を歩き始めると、スタッフが様々な植物ー花や樹木のささやか内サインから面白い情報を読み解いて見せる。最初にヒメシャラの幹に抱き着いてその冷たさを感じ、アオキの雄花雌花、美しいシロヤシオの花などを観察、足元にはクサボケやミツバツチグリなどの花が見られる。またところどころにイノシシの掘った穴があり、穴が浅いとミミズを狙い、深いと植物の根っこを食べるためという。中にはヤマノイモのようにものすごく苦いものもあり、途中であきらめて食べ残した跡があるものもあった。地面に不気味なものがひょろんと出ている―マムシグサーテンナンショウ科の植物の芽吹きだ。またバッコヤナギの枯れた実が落ちている。鳥も冬鳥から夏鳥に入れ替わりつつあるようだ。植物ばかりでなくヤスデやカナヘビ、ハンミョウなどをスタッフさんが捕まえてガラス瓶を観察する。ヤスデは節から足が二本、ムカデは1本だそうだ。さらにカヤネズミの巣の痕跡を見つけた。カヤネズミもススキ草原などが必要で、カヤバや草原が消えつつある中で生息数が減っているという。園地の下に降りて水場でヤマアカガエルのオタマジャクシなどにも目を向ける。このカエルはまだ冬の寒い時期に卵を産み、2週間で生まれて他のカエルが活動を始める前に動き出すらしい。他のカエルなどとの競争を避けているのだろうか？ただし今年は寒く氷が張って産卵ができず、産卵が3月になってしまったという。またオオシマザクラなどの遅咲きの桜を見ていると地面に枝が落ちていて、ムササビの食痕だった。ムササビは贅沢で甘い蜜だけ吸っているという。いち早く二時間はあっという間に過ぎる。最後に近づき、ミツバツツジとトウゴクミツバツツジを見る。ミツバツツジは雄しべが5本、トウゴクミツバツツジは10本、またミツバツツジは鼻が先に咲き、葉は後から出るが、トウゴクは花と葉が同時に出るという。ミツバツツジという植物名表示の場所にトウゴクがたくさん出ていて、スタッフは慌てて、植物名を書き直すとして杭を抜いていた。最後はショートカットでセンターに戻りお礼を言って一旦お別れし次の湿生花園に向かう。バスを待つ間にコンビニの二百円弁当を食べ、仙石案内所前のバス停を下車、もうお一人の参加者も降りたが食事をこれから取るというので別れて湖尻探勝路を探す。しかしこれが事件の始まりでどこか入口か、しっかり確認できていないー一応調べたものの明確には分からず一本曲がり角をミスしてゴルフ場に出てしまう。戻るかこのままゴルフ場を突っ切って探勝路に向かうか迷ったが同じくらいかと考え、そのまま探勝路の方向を目指して早足で進む。しかし意外と距離がありすでに午後一時半の湿生花園のリレーイベントに間に合いそうにない。スマホで道迷いのため遅れることを告げとにかく探勝路に出てから急ぎ足で湿生花園方向に戻る。
