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写真��金取遺跡の案内板と遺跡が発見された後ろの資材置き場
写真�７�堂古墳群の石室
北東北二日目、きくすい荘では疲れが出て寝込み、早朝散歩はできなかったが、後でよく地図を見ると旅館のすぐそばに高野長英旧宅、後藤新平旧宅などがあり、残念なことをした。6時半には朝食を食べ、7時前に水沢駅に。7時7分発の盛岡行き各駅に乗り、北上駅で新幹線に乗り換え、新花巻駅到着ー7時40分すぎに駅レンタカーのニッポンレンタカーに向かう。8時からの営業だがすでに職員は働いていて、時間前でもすぐに手続きを完了し、8時過ぎには出発、最初に石鳥谷郷土資料館に向かった。スマホのナビでは開業時間前に到着と警告があったが到着したのは8時半少し前で問題なかった。石鳥谷については特に詳しく調べていなかったが、行ってみて驚いた。南部杜氏の拠点の町で宿場町でもあったようで、資料館のある場所は道の駅や図書館、南部杜氏資料館などが並ぶ大きな施設で、資料館も立派な倉のような建物で、杜氏資料館にはないと時間系の重要文化財が並ぶ大きな展示室がある。この館だけで考古資料も杜氏資料も見られる。ただし展示は撮影できないのは残念。考古展示では全国的にも珍しいクマ土偶（クマ形土製品＝野原�薫篝廖疇貶姑婀�＝弥生中期＝2300年前）や田屋遺跡のキノコ形土製品などが印象的。若い女性職員に遺跡ジオラマの遺跡の位置についていろいろと尋ねる。この花巻周辺は東に早池峰山、西に真昼山地の脊梁山脈が迫り、北上川が開析した狭い河岸段丘に囲まれて、旧石器こそ山に近い方に偏るが、縄文遺跡も古墳古代遺跡も似たような範囲に散在している。その後、杜氏関係の重要文化財の酒造・杜氏関連の樽や道具類などを見学し、次の花巻市総合文化財センターに移動、ここでは縄文時代には稀な人物がが描かれた岩版やアバクチ洞窟遺跡の幼児人骨「アバちゃん」に関する展示、パネル、縄文時代から弥生時代までの土器など様々な出土物、立石遺跡の環状列石、イノシシ型やタカラガイ形土製品、立石遺跡出土品を中心に土版、土偶、土製仮面に取り付けたと推定される鼻や耳などの土製品などを見る。その後、再びアバクチ洞窟遺跡出土の動物の骨（クマの牙など）を見てから、別の展示室で早池峰山関係の展示を見る。早池峰山関連の様々な展示のほか、かつて閉鎖された早池峰山山岳博物館所蔵品が帰宅された同センターによる山岳博物館所蔵品展示（企画展）も見ることができた。30年近く前、早池峰山を登った時のことがよみがえる。ハヤチネウスユキソウが懐かしい。仙台出身の著名な登山家、槙有恒の書「登高」が掲げられていた。花巻市との友好都市「ベルンドルフ市」との友好の品々が展示され、また花巻市や岩手県出身の登山家に関する展示もあり、早池峰山登山をする際には立ち寄りたい場所だ。
10時10分過ぎ、アバクチ洞窟遺跡に向かう。国道396号線をさらに進み、やがて外川目地区から旭ノ川沿いに名前のわからない舗装道を登っていく。7�劼�らい進むと突如、右手に盛岡藩大迫銭座跡（おおはさまぜにざ）の看板があり、江戸時代には鉄銭の鋳造を行っていたようだ。大迫町の中心部は文化財センターのあるあたりだったらしい。看板から1分足らずで洞窟下に出る。開口部が崖中腹に見えている。看板から滑りやすそうな急な階段がつけられ、なんとか登り切って開口部を見る。落盤の危険があり、入れない。様々な角度、位置から開口部を撮影し、引き上げる。洞窟の少し先で方向転換して396号線に戻り、10�劼�らい先の金取遺跡の看板を探す。ここは4万年より以前、7〜9万年前に遡るといわれる石器が発見された場所で、2000年のいわゆる旧石器ねつ造事件とは関係のない遺跡で、もし事実としたら中国大陸や朝鮮半島に見つかるような旧人の遺跡ということになる。場所がなかなかわからず。グーグルマップでは道路の右側（西側）を指していたが、わからないので遠野市の文化財課に尋ねると、エネオスのGSの少し先の左側（東側）の道路沿いの資材置き場の前に看板があった。アバクチ洞窟から30分もかかってしまった。詳しい話は翌日のグループツアーの時に遠野市の専門家に聞くことになっているので、位置だけ確認し、つぎのみやもりホールに向かう。ここには金取遺跡の土層剥ぎ取りや石器の展示などもあった。また川向遺跡など、宮森町の他の遺跡の石器や土器も展示してあった。宮森町は江戸時代には盛岡藩主南部の一族、南部直義を八戸から遠野に移封して知行支配を行ったという。場所柄、賢治関連のエピソードを示す場所のパネル写真などもあったが残念ながらあまり時間がないので、見学もそこそこに次の熊堂古墳群に急ぐ。すぐ先に賢治の銀河鉄道のモチーフのきっかけとなる眼鏡橋が見え、思わず撮影、途中、道迷いもあり時間がないので高速に乗り、12時15分過ぎに、何とか熊堂古墳群に到着、解説板によれば8世紀の「蝦夷の墓」とされており、玉類、刀剣類、須恵器（長頸壺）や和同開珎などが副葬され、都と関係に深い人々と考えられる。とても「異民族」の墓でなく、古代文化を身に着けた人々で、開拓と交易の最前線にいた南から来た人々（または混血）の人々と思われる。円墳で本州でいえば終末期古墳の延長にあるものと思われる。すでに12時半近くになり、賢治関係の資料館はあきらめ、花巻市立博物館を最後とする。到着するとすでに12時45分を回り、大急ぎで13時過ぎまで見学しする。展示は旧石器時代後半（2〜3万年前＝AT層より上）の石器や多数の縄文遺跡出土土器などが多数並び、八天遺跡の鼻・耳・口形土製品（複製）なども出ていた。また古墳古代では、熊堂古墳群をはじめとする7〜8世紀の群集墳（末期古墳）とその出土品が並ぶ。昨年通った丹後平や阿光坊古墳群など、北東北の群集墳に関する解説もある。また近年増加した集落遺跡について、土師器や須恵器、馬具、装身具など、古墳・古代文化と密接に関係する集団が想定できる。東北の考古。歴史関係施設は、こうした人々は日本書紀や続日本紀で「蝦夷」と呼ばれるので、都から来た官人らを除いて、一般集落や古墳の人々を押しなべて「蝦夷」と呼んでいる―私には違和感がある。便宜的な呼称としているが、お前らは「野蛮な異民族だ」と決めつける王権飲み方そのものだ。不快感を感じる。交易と交流の最前線にいた人々の歴史を思いながら、時間が無くなり、平安・中世はじめくらいまで見て近世・民俗は素通りし、新花巻駅近くの店に車を返却し、13時42分発の新幹線で盛岡に移動。
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