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写真��壺形埴輪―中道1号墳（4世紀）：赤彩されている
写真⓷格子タタキのある円筒埴輪片
連日の博物館駆けでかなり消耗、それでも頑張って朝晩７時の電車で新宿、大宮経由で本庄早稲田に向かい、早稲田リサーチパーク内にある二階展示室で本庄市による埴輪展を見学。混みそうな東博のはにわ展に行く前にはにわの勉強をしておこうという狙い。先日は市原市の山倉古墳と生出塚埴輪窯跡などの埴輪を見学、今回は無料図録もあり、説明パネルも充実しており、さらに学芸員のかたもおられて色々素人の質問に答えていただいた。
最初に古墳時代前期初頭の埴輪の出現期、壺形埴輪が同じ古墳からでている。よく見ると両側にススがついていて穴窯でなく野焼きで焼かれたものとわかる。また、赤く塗られた壺形埴輪もある。これらは円筒埴輪同様はじめから底がなく同時期の土器（土師器）と比べ厚みがあって埴輪らしい作り方らしい。本庄市内の最古クラスの古墳としては児玉町の鷲山古墳（60mの前方後方墳）や本庄市北堀の前山1号墳（70m以上の前方後円墳）からは埴輪は出土せず、底部穿孔壺が副葬されていた。これらは土器であり、器壁は薄いが壺形埴輪になると肉厚で埴輪らしさがでてくるようだ。これらの壺形埴輪のところで「倒立成型技法」に関する説明があった。円筒埴輪や高坏、器台の脚部など下向きに広がる埴輪などを製作する際に用いられる技法らしい。
また次に古墳時代中期に入ると各古墳に円筒埴輪などの埴輪が墳丘上に配置されるようになる。その時代の円筒埴輪を詳しく見ると、外面に「タタキ」や「ハケ」などの表面を「調整」する技法が見られる。展示では「格子タタキ」に焦点を当て、この技法が渡来系工人によるものとされる。格子タタキは朝鮮半島の土器などに見られる調整技法で、土器成型、調整時に板を使った工具で表面を叩いて成型し、表面を調整する技法、タタキの方向が斜めの場合、伽耶や新羅系を推定したりと工人出身地を推定することができるようだ。
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