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写真��金鑚神社古墳など格子タタキのある円筒埴輪（野焼き焼成）
写真⓷単甲形埴輪片（志渡川古墳）
古墳時代前期、4世紀の公卿塚古墳からは、格子タタキの痕跡のある埴輪片が出土、渡来系工人が朝鮮半島の地元の土器調整技法を使って埴輪の器面調整を行った珍しい事例らしい。通常はヨコハケ、タテハケ、ナデなどの手法で列島で作られた調整工具が使われるが、初期の公卿塚などの同市の古い埴輪にはそうしたあまり見られない技法が使われるものがあるようだ。4世紀も終末以降の古墳時代中期に入ると畿内の埴輪製作技法が主流になる。畿内系埴輪工人が移動してきたのか、技法を習ったのか詳細は不明だが、全国的な動きである。
さらに円筒埴輪のみならず、家形埴輪、単甲形埴輪などの器財埴輪が登場する。4世紀後半、中期初頭の金鑚（金さな）神社古墳出土の円筒埴輪片や朝顔形埴輪片の展示があり、通常古墳時代中期の5世紀の古墳とされるが、先に述べた「格子タタキ」があり、すすの付き方から野焼き焼成されたもので、特異な埴輪である。
5世紀に入ると生野山9号墳（美里町下児玉）や上前原5号墳（本庄市小島）出土の円筒埴輪は煤がなく埴輪窯で焼成されたものが現れた。
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