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日記
1月24日(土)「北海道・北東北の縄文遺跡を世界遺産に」のイベント
今年は東北・北海道の遺跡巡りでも計画しようかと思い、このイベントに出かけてみた。北海道と青森・秋田・岩手などの4道県で全国の縄文遺跡の2〜3割を占めていることやその遺構・出土品の特異性からこれらの遺跡群を縄文文化遺跡群として世界遺産に登録しようという活動がこれまで続けられており、暫定リストの数も絞られて、その日は近づきつつあるようだ。今回は特に栗と漆に焦点が当てられ、最初に植物学者の鈴木三男氏の話があり、たいへん興味深かった。とりわけウルシの野生種と日本のウルシとの関係、中国のウルシ文化との関係は奥が深く、スリリングだった。jこれまで出土している遺物からは、日本の漆文化は中国のそれよりもむしろ古い。九千年前の遺物が出ている(垣ノ島遺跡の縄文早期の土坑墓の漆副葬品など)ーーしかし日本ではウルシの野生種は見つかっていない。また日本の植生・気候などから見ても野生種が生育できる環境とは異なるようだ。しかし鈴木氏らの中国での調査などから、ウルシ野生種の遺伝学的研究で、遺伝的に中国北部と日本、朝鮮のウルシは近く、中国の南部のウルシとはかなり違っているらしい。かつては朝鮮半島や黒潮に乗って南からウルシが日本に入ったと思われていたが、近年の研究からはどうもそれと違うルートで北側から入ってきたようだが、今後の研究の進展を待たねばならない。縄文の漆文化は北日本・東日本で優勢で西日本ではごくわずからしい。わからないことだらけなのが、この世界の魅力だーー。
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