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身近な人ばかりでなく、芸能界の有名人でも同様に思えることが度々あります。
共通しているのは控え目な自己表現と諦観、そして卓越した才能でしょうか。
私がボサノバを聴き始めたのは、LPレコードのボサノバ大名盤 ”GETZ/GILBERTO” が公開された1963年ですが、ナラ・レオン(NARA LEAO) の歌声を聴いたのは1980年が初めてのことです。
ボサノバの女神と言われる彼女は、大学生時代にボサノバ仲間に入り1963年にプロとしてデビューしますが、活動範囲をサンパウロ中心に行う地元のライブ歌手でした。
モダンジャズプレーヤーのスタン・ゲッツが参加した前述ボサノバアルバムに、モダンジャズ好きの私が興味を持ち、聴き始めたのが我がボサノバ開眼でした。
歌い手ジルベルトの細君だったアストラッドが、女声歌手として部分的に参加していますが、素人っぽい唄の雰囲気が好まれ、評判になりました。
ニューヨークを拠点に録音活動をしていたゲッツ、ジルベルト、ジョビンなどのボサノバアルバムは市販されていましたが、地元サンパウロのボサノバアルバムは1980年頃まで国内市場に殆どありませんでした。
ある日、ナラ・レオンの歌声は唐突にFMラジオから聴こえてきました。
その歌声には不思議な魅力があり、高い歌唱力と豊かな感性が聴き取れました。
そして、その時までナラ・レオンを知らずにボサノバを聴いていたのが、本当に残念に思いました。
彼女はサンパウロで同時期に、私好みのジャンルで盛んに音楽活動をしていたのです。
この日記に彼女の経歴やゴシップを書くつもりはありませんが、彼女の訃報(1989年)の後に聴き慣れた歌声を聴いた時には、やはり影の薄さを染み染みと感じました。
以前から彼女の歌声には、不思議な雰囲気が漂っていたのですが、今の私にはその理由が解るような気がします。
〜「どんな人生を過ごし、今何処に住み、今何をしているのか?」〜
〜それを問い掛けても、彼女は黙って微笑むだけ〜
彼女の歌声は、いつもそんな風情でした。
明るく開放的で生活の匂いが無く、それなのに醒めた哀しみが漂っているのです。
それが、彼女の歌声の不思議です。
彼女のベストアルバム「わたしのボサノバ」の終曲「WAVE」を聴いていると、彼女が天空に向かい私から遠ざかって行くのが聴こえます。
謎を秘め、微笑みながら〜 ainakaren
NARA LEAO WAVE
*「冬のボサノバ」 https://www.yamareco.com/modules/diary/8042-detail-28658
ナラ・レオン WAVE ラストバージョン
https://www.youtube.com/watch?v=3Yfc1ZfS8F4&list=LL&index=4
ナラ・レオン ラストアルバムから Saudadas de Voce
https://www.youtube.com/watch?v=MMizCHlYbC4&list=LL&index=2
ren
WAVE懐かしいです!とても久しぶりに聴きました。
Naraの歌声いいですよね。私はChaga de Saudadeなんかも好きでよく聴いていました。youtubeでこんなに気軽に昔の歌が聴けるなんて便利な世の中になったなーと思います。リンク有難うございました☆
コメント深謝です。
そうですね。
ナラ・レオン、懐かしい歌声ですね。
昭和の音楽も、戦後の音源であれば半分位はyoutubeで検索するとありますね。
探し方は邦楽は日本語、国外の音源は各国での源タイトルで検索するのがベストですが、ハングルやヒンズー文字などabc以外の文字は無理ですね。
ギリシャ語やロシヤ語はabc文字で置換できます。
ナラ・レオンの場合はポルトガル語タイトルで検索すると沢山出てきますね。
邦楽を英語で検索しても出てきませんから、何処の国でも事情は同じなのでしょう。
最近はCDを買わなくなりました。
ほんとに便利な時代になりました。ren
若輩者ではありますが、
この時期(僕はまだ生まれてすらいませんが)のブラジル音楽に
多少なりとも関心を持っており、とても興味深く拝読しました
僕自身はNaraと対極にあると言っても過言ではないElis Reginaが大好きで
彼女のパワフルかつ陽気な歌声に今でも惹きつけられ、常に聴いています
アントニオ・カルロス・ジョビンとの共作「Elis&Tom」は当然の名盤ですが、
個人的にはそれより前の「Elis Regina in London」(1969年)あたりが最高に好きでして、
この曲「Se Você Pensa」なんて最高だと思ってます
https://www.youtube.com/watch?v=Gj5mkCTVfxw&list=PLVzIDK0SR6tC-0_rCjrhKU0Ugf6EmJZVE&index=3
そして同じ曲「Wave」でもここまで違うのか、と驚いてしまいます
https://www.youtube.com/watch?v=RE0y31dq90g&list=PLVzIDK0SR6tC-0_rCjrhKU0Ugf6EmJZVE&index=9
皮肉なことに、そんなElisも1982年に36歳という若さで早世してしまったのは
ブラジルにとって大きな悲劇であったと思いますが、
彼女の歌声にも実は強いが故の影の薄さのようなものがあるのかもしれませんね…
コメント深謝です。
そうですね。
伝統的にサンバは、本来陽気で動的な音楽ですね。
ボサノバはそのリズムを継承して変化しましたが、発信の中心がニューヨークでしたので欧米、日本へは直ぐに拡散しました。
音源リンク、聴かせて頂きありがとう御座います。
元気が良くて明るい歌声ですね。
サンバは、やっぱりこうで無くちゃ〜の見本のように元気ですね。
夭折の影さえ感じられませんが、残念なことでしたね。
日記本文の右写真のCDは、ナラがジャズのスタンダードナンバーばかりを、サンバリズムに乗せて歌ったボサノバ特集盤ですが、やはりジャズ歌手の歌と全く印象が違い、驚きます。
そう言えば、「君が代」のロック演奏に驚愕したことがありました。
暑いですねー
プロフ写真の出どころが分かってやっと落ち着きました
コメント深謝です。
プロフ画像については、これまで使用してきたものはその変更経緯を含めて、全て日記中で都度ご紹介していますよ。
例えば赤い抽象画については〜 https://www.yamareco.com/modules/diary/8042-detail-73845 に掲載して、プロフからリンクもつけてあります。
赤い抽象画の前は、赤い菊の花でした。
セピア下半身像の前は、3匹のコアラで、そのまた前は1匹のコアラ頭部でした。
替えた理由も、例外なくカテゴリー「ヤマレコ &PC」日記中の何処かに必ず書いてます。
どうぞお読み下さって、スッキリなさって下さい。
極端な遅コメで失礼致します。
私は人並み程度のボサノバ好きで、トム・ジョビンやアストラッド・ジルベルトのCDは持っておりました。
しかしナラ・レオンの物は持っていなかったので、聴きたくなると相仲さんのこの日記を開き、文章を拝読しながら聴くのが楽しみでした。
(不埒な奴です)
この度ナラ・レオンの4枚組CDを買って、たっぷり聴きまくりました。
変に主張するわけでなく、空気のように身体に寄り添い、そしてサワサワと風を感じさせる。
素敵な人でしたね。
長期間にわたって何度もこの日記を開かせていただいてありがとうございました。
コメント深謝です。
古い日記にコメント頂き、有難う御座います。
読み返して変換ミスや誤字や脱字に気がつくと訂正しますので、古い日記を読んで頂くのがありがたいのです。
結論が反転しない限り字句の訂正と修正をしますので、古い日記ほど正確だと思います。
YouTubeも、聴取不能に気が付けばURLを貼り替えています。
死ぬと自分で削除できない日記ですからね。
なるべく正確にしておきたいのです。
ナラ・レオン いいですねぇ〜
聴いていると日常の生活を忘れます。
ファンが増えてとても嬉しいですよ。
あの影の薄さが魅力ですね。
さよナラ レオン!献盃!
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