現代の蟹工船

太田愛「未明の砦」を読みました。現代の蟹工船という感じです。労働問題を扱った小説はウケなさそうですが、Amazonもhontoも評価は高い。600ページもあってヴォリュームたっぷりだけれど、一気に読みました。

「未明の砦」は新聞小説で、2021年から2023年まで2年に渡って陸奥新報、千葉日報などの地方紙に連載されたものです。2年の間に前半の内容を忘れてしまいそう。新聞小説というのはそういうものか。

この小説の舞台は、ある自動車会社の工場。本社は東京で工場は多摩だけど、世襲の経営者といいカタカナ三文字の世界的な自動車会社ということといい、どうしてもアノ会社を思い浮かべる。

カタカナ三文字だけど、マツダとかスバルではありません。

コメント

鷲尾健

それはやはりハ行の…？
(タ行かな？と最初思いました)

☆Parsleycandy

鷲尾健さん、日本を代表する自動車会社といえば赤ちゃんでも知ってるアノ会社ですよね。

ウメちゃん

おはようございます。

F1にも、出てましたよね！

☆Parsleycandy

ウメちゃんさん、F1で有名なのはどちらかというとホンダでしょうけれど、もちろん思い浮かべるのはホンダではありません😅

24c

おはようございます。
調べました。ユシマになってるけど完全に◯ヨタの自動車絶望工場が舞台。だそうですね。
読みたくなりました。

☆Parsleycandy

24cさん、最近読んだ本の中では秀逸です。まぁなかには気になる箇所（そんなことあるかな？）がないわけではないけど、お勧めです。

geo_surveyor

こんばんは。
お邪魔します。

興味深く拝見しました。

太田愛さんの作品なのですね。
太田愛さんといえばウルトラマンや相棒の脚本も書かれており、心理描写は独特の印象を持受けました。

機会があれば「未明の砦」手に取ってみようと思います。

☆Parsleycandy

geo_surveyorさん、おはようございます。

もともと脚本家みたいですね。太田愛作品を読むのは初めてですが、冒頭から引き込まれて一気に読みました。「未明の砦」とてもよい小説ですよ。

Kijo-Ash

「蟹工船」は読んだことがあるのですが内容は思い出せません。新聞連載は「下天は夢か」だけです。「未明の砦」は読んでません。最近は老眼で読書から遠ざかってます。

私のイメージは、
世襲自動車会社と言えば三河魂でしょう。どうする家康が象徴してますが、譜代家臣が良いです。嫡男と言えどもボンクラだと子会社社長(地方大名)止まりで本家は家老がつなぎます。世襲だから100年先を見据えた戦略があります。学卒の90%が経営者と一体の管理監督者になるそうです。譜代だけで考えると世襲と能力主義と年功序列の良いところが合わさっている企業に感じます。
電子部品屋としては全ての車にT-insideのステッカーと予想していたので電装事業が売られて新たにラピダス出資には驚きました。江戸幕府と同様に外様は改易も多くて怖い一面もあります。自動車会社の電気屋は外様です。

おそらくそういった話ではないと思いますが、T社の底辺ではティアワンの派遣オペレータだった秋葉原通り魔事件の犯人が思い浮かびます。電子部品屋はティアツー・スリーの農民なので改易による引っ越しも無く逆にお気楽です。

☆Parsleycandy

Kijo-Ashさんさん、おはようございます。

この作品はミステリです。ネタバレになるので多くを書きませんでしたが、一日経ったから多少いいかな。

労働問題はセンシティブです。功名のためとはいえ、警察官僚が自らの首を賭けて憲法違反と判断されそうな案件に手を出すかなという違和感はあるのですが、読み応えのある作品だと感じました。