小太郎河童のデカいぜ!南アルプス・第1弾 聖岳・赤石岳 聖沢口から椹島へ周回 カッパの小屋泊デビューも空が祝福!



- GPS
- 50:41
- 距離
- 29.9km
- 登り
- 3,655m
- 下り
- 3,784m
コースタイム
9:02 聖沢登山口
9:30 聖平小屋まで290分標識
10:04-10:20 聖沢吊橋
11:05 聖平小屋まで160分標識
11:50-12:00 滝見台
12:20 2番目の吊橋
12:47-13:15 岩頭展望台
13:26 遭難者碑のある展望台 聖平小屋まで80分標識
14:02 聖平小屋
2日目
4:40 聖平小屋発
4:54 上河内岳分岐 聖岳まで2.4km 160分標識
5:11 西沢渡分岐 聖岳まで1.9km 130分標識
5:54 小聖岳
6:49 聖岳山頂
7:04 奥聖岳山頂
7:22 聖岳山頂
8:18 道が赤くなる
9:01-9:15 兎岳避難小屋
9:28 兎岳山頂
10:04 子兎岳山頂
10:57 中盛丸山山頂
11:14 百間洞新道分岐
11:24 大沢渡分岐
11:38 大沢岳山頂
12:25-12:58 百間洞山の家
14:06 百間平
15:10 赤石避難小屋まで30分標識
15:45 赤石避難小屋
16:00 赤石岳山頂
3日目
6:00 赤石避難小屋発
6:10 荒川小屋・赤石小屋分岐
7:00 砲台型休憩所
7:23 冬ルート分岐
7:34 富士見平
8:00-8:35 赤石小屋
8:57 ボッカ返し終了
9:57 椹島まで3/5標識
10:13 ハチ注意
10:47 椹島まで2/5標識
11:18 椹島まで1/5標識
11:51 椹島まで0/5標識
11:56 椹島ロッジ
天候 | 9/22 日没まで晴れ 夜は薄曇り 9/23 日没まで晴れ 夜はガス 9/24 朝のうちガス のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
道の駅真富士の里にて前泊 真富士の里 http://www.city.shizuoka.jp/deps/kouiki/mafujinosato.html 5:30に出発、畑薙臨時駐車場に7:20到着、駐車場は60%くらいの入りでした バスは2台ずつで運行されていますがあまり搭載人数が大きくなさそうなので早めの到着を狙った方が良いと思います。 東海フォレスト送迎バス時刻表 http://www.t-forest.com/alps/bus_sawara.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース: 全般よく整備されていますが前週の台風18号直撃の影響で崩落個所が随所に見られました。 下山時には復旧工事も始まっていましたが所々ご注意ください。 登山ポスト: 畑薙ダム臨時駐車場と聖沢登山口にあります 水場: 百間洞山の家までは沢沿いのため至る所に沢水あります 聖平小屋、百間洞山の家、赤石小屋でも無料で補給可能です 赤石避難小屋は水場なし 赤石小屋の後椹島までも水場なし 温泉: 静岡市営白樺荘(定休日に注意) http://www.city.shizuoka.jp/deps/kouiki/akaisisirakaba.html 寸又峡町営露店風呂 http://www.sumatakyo-spa.com/spot/cyoei-spa.html もりのいずみ(営業時間が長め) http://www.tokinosumika.com/morinokuni/#access |
写真
感想
1日目:
8月に行こうと話していた20年来の友人U。お盆に南ア縦走を計画!
どうにも自分の予定がつかなくなってしまい、残念次回か・・・と思っていたら、
前週に白馬に行って体力を使い果たしたらしく9月に延期する、とのこと。
再チャレンジのチャンス到来。
どうもUは聖〜赤石間を踏破すると南ア南部の完全制覇らしい。2泊3日の小屋泊で両名峰をピークハントする計画。
こちらは荒川が残るけど、まぁそれはまたの楽しみに取っておくことに。
いつもの山友のryutakutanさんも1日先行して3連休をフルに利用して同じコースを辿る、行けたら荒川まで行ってみる、とのこと。
レコはこちら↓
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-348405.html
こちらのパーティはUの山友Kさんとそのお母さまも参加。
お母さまはかなりの経験者だそうで、いろいろ楽しいお話を聞けていつも日帰り中心の自分の山行を若干悔いる。
自分の場合は家族の調整がなかなか難しい・・・
椹島の始バスは8:00なので、5:00まで道の駅真富士の里で前泊。
23時に到着、軽く宴会をしてから4人用テントを張って家庭用のマットレスを2枚。
こんな前泊があったのかというくらい快適に就寝。
あまりに快適すぎたのか5:30に寝坊した!という大きな声で目を覚ます。
大急ぎで準備して出発。
ここから畑薙まではすごい山道を1.5h。正直静岡県にこんな山深いところがあるなんて想像もしてなかったー(反省)
駐車場は6-7割が埋まっていた。先行していたryutakutanさんの車も見つけた。
8時近くなり、バスに乗ろうとチケットを購入すると、最後の2名だという。
ただ2台目がすぐに来るという話だったので、空いている方がいいと後続の方にチケットを譲り、後発のバスに乗ることにする。
1日目はそんなに急ぐ計画じゃないしね。
さて、バスに乗り込む。乗客は3名。これはいい♪
運転手さんもいろいろとガイドをしてくれて、先週の台風18号の被害を引き気味で眺める。
結構ダメージが大きい・・・途中片側崩落のために徒歩で通過する場所も。
何はともあれ聖沢登山口に到着。Uと2名のみの降車。Kさん親子は荒川〜赤石を回って最終日に同じコースで下山の予定のため、ここでお別れ。
だんだん日も高くなってきたが湿度はそれほど高くなく、好条件の中秋の山行をゆったり楽しむ。
が、どうもツレの様子がおかしい。
鼻が詰まって体調が思わしくなく、心拍が戻るのに時間がかかるそうで、ちょっと心配なのでペースダウン。
吊橋を2つと展望台をいくつか越えて、山深い聖平小屋に到着。
フルーツ食べたいなぁと思っていたところにフルーツポンチが出てきてグッタリしてる相方の分もいただいちゃいました。(心配はするけど気にしない性分。笑)
小屋泊はいつ以来だろう・・・富士山でビバークした時以来かな。狭くて息苦しかったなぁ・・・。
聖平小屋はそんなイメージを吹き飛ばすいい小屋でした。とても綺麗だしトイレなんかまさかの水洗!
夕食の時に管理人さんから今日で小屋終いのため飲み物食べ物みんな持っていってほしい、とのとんでもない大ラッキーが舞い込んだのでカップ麺と飲み物を持てるだけ(笑)いただきました!管理人さんありがとうございました。
寝具も快適。1つ飛ばしでの配置だったので未使用のシュラフをもう一つ拝借して敷布団にしちゃうと気づかないうちに20時の消灯でオヤスミナサイ。
2日目:
3:30にはみなさん起きだす。山の朝は早い。
ツレと朝食の準備。アルファ米と昨日いただいたカップ麺に持ち込みのおにぎりを食してお腹一杯。
あまりの量にツレに引かれる。笑
だって朝は食べられるだけ食べないとシャリバテすんじゃん。ねえ?
今日は今回のハイライトコース。聖岳から稜線を踏破して赤石避難小屋を目指します。
とは言っても・・・小屋は2300mで
聖岳 3013m
兎岳 2818m
子兎岳 2738m
中盛丸山 2807m
大沢岳 2819m
赤石岳 3210m
数字だけ見ても悪辣なアップダウンが予想されます。
案の定、どれもこれも200だの300だのをガッツリ下ってガッツリ登らされました。
相方は大丈夫かな・・・。
まずは2時間ほどで聖岳。これがまたデカイ山容。
聖平から小聖を経て、いきなりガツンと来ます。
山頂で先行の方がいらしたのでおなじみのカッパバージョンで撮影してもらうと、「私も撮っていいでしょうか」と別の方にもパチリ。
「聖はカッパが出るんですねー(笑)」
お目汚しにてスミマセン・・・多分昨日は別パーティで4匹くらい出てたと思います。
ツレはまだ本調子ではなさそうなので、先行して空身で奥聖に行ってくることにしました。
奥聖までは空身で約10分。一人でさびしいロンリー河童が出たようです。
戻ってきた頃にはツレも休んでいました。
まずは1つ目の関門を順調に突破。ここからの下りはなかなか壮観です。
向こう側からも続々と百間洞を発った方が聖に向かってきます。
しばらく下ると、赤い石が出てきました。裏赤石沢につながる岩脈のようです。
コルまで降り立つと、今度は兎岳への登り返し。400下って200戻す。このウサギぜんぜんかわいくない。
ヤケクソ気味に上っていくと無人避難小屋。中は結構きれい。テント場らしきサイトも外にありました。
ほどなくすると兎岳山頂。ここではウサギ河童が出たようです。誰もいないしサムくなんかない!笑
ここからの南ア全景は圧巻です。すばらしい景観を楽しめるのでみなさん立ち止まって行かれることと思います。
次は子兎。兎から見下ろすとさっきほどじゃない。ヒョイヒョイ行けそう。
150ダウンの100アップ。山頂ではたった今新標柱をつけ終えた、という管理の方?お二方と遭遇。
トップ撮影だとのことで子ウサギ河童とお二方も子ウサギポーズでおサムい写真を撮りあう。
先ほど一つ先の中盛丸山にもつけて来られたとのことで、そちらもトップ撮影を狙って先を急ぐことに。
が、そろそろ水が不足してきた。残り200ml。
けっこう疲れてきたので休憩がてらツレを待ち、500mlのペットを分けてもらった。
これで先行して大沢岳経由のルートが取れる。ツレは迷いなく新道で百間洞まで巻いて行って、小屋で待ち合わせしてカップ麺を食べることにしました。
先ほどのお二方も戻られるそうで、ほぼ同じペースで中盛丸山の急登に取り掛かる。これはキツい。今日1番かも・・・。
お二方はハイマツを歩きやすいように整えたりしながらいいペースで登っていきます。
こういう方のおかげで登山道はきれいに保たれているんだなぁと感心しながら悪辣な急登を少しずつやっつけます。
山頂にほぼ同時に到達できたので、ここではマル河童と撮影を楽しむ。
だんだんお腹が空いてきたので先を急ぐ。お二方とはこの先の大沢渡分岐にてお別れ。
分岐からは10分ほどで大沢岳山頂に到達。ここでは案の定大の字河童が出現。
マイナーピークでは必ずと言っていいほど出現の小太郎河童、次はどこに現れるのか。
みなさまも見つけたら石とか投げないで優しくしてあげてください。笑
ここから後ろのピークを1つ巻いて、百間洞への400mほどのゴーロ下り一気。
下るのはいいけど、また登るんだよ・・・とイヤな声がします。でも行くしかない。
ゴーロ下りを30分ほどかけてようやく百間洞に当たったときは嬉しかった。
小屋前で多分昼寝している相方を目指し、百間洞山の家に到着。
水をたっぷり補給し、昼食で空腹を満たします。
ここもきれいな小屋です。小屋デザインのオリジナル手ぬぐいを買おうとしたら「昨日売り切れました」とのこと。
下山後に見てみたらやっぱり前日に買った人が上のレコ中にいる!お目が高い!笑
やっぱり人気アイテムはシーズン中でないと入手が難しいようです。
さて、ここからようやく赤石岳への取り付きが開始。長かった・・・。
とは言ってもまだまだ手前に百間平。ここからさらに緩めのコブを2つほど越え、ようやく赤石岳のクライマックスの岩塊にたどり着く。
トラバースしながら高度を上げていくと残り30分の標識をはっけん。
ここまででもうかなりヘロヘロなのにさらにラストの直登がスタート。
これはさすがに堪える。槍ヶ岳直下の飛騨沢のイメージでどこまでもこちらの体力を削ってきます。
登り終えるとようやく避難小屋が見えました。ほうほうの体で小屋に到着。
ここからは頂上がすぐそこに見える、絶好のロケーションです。
早々にチェックインを済ませ、頂上で命からがらの命河童が出現。
若干人が多かったのでおサムイ視線がシラーと刺さるが笑顔で乗り切る。
今日は小屋の存在が本当にありがたい。こじんまりとしてますが管理人さんの人柄あふれるいい小屋です。
寒くなってきたので暖を取りながら着替えの準備。
宿泊者向けの激安マンゴープリン(0円!!)とジュースを飲み干しながらリラックスしていると、Kさん親子が登場。おかえりなさい!
そのまま自炊場で話していると宿泊の方々が集まりだし、いつの間にか宴会に。
10人ちょっとの初対面の面々ですが写真、トレランや高い山、低い山の話で盛り上がります。バスでご一緒していた方も数人いらして、なんだかいつの間にか仲良しに。
管理人さんの奥様のハーモニカも聴けました。雰囲気のある、ゆったりした夜にぴったりです。
楽しい時間は消灯すぎまでランタンを持ち出して延長戦。22時すぎにようやく就寝。一瞬で寝落ちしました。
3日目:
3:30。みなさんワラワラと動き出すがまだお酒に支配されてまどろむ。
最後の方で起き出し、階下に降りるとスッキリした空。
夜明け前の影絵撮影が盛り上がりを見せている。
まぁ、日の出くらいは見ようかなとゆっくりしていると日の出直前からガスに支配される空。ありゃー。
ゆっくりと朝食を取っている間に、Kさん親子は先行して出発。
他にもゾロゾロと出発していく。今日のバスは10:30、か14:00。
まぁどちらでも間に合った方で、と気楽に出発。
荒川小屋分岐を過ぎると風は止み、だんだんと日が差してくるのと同時にガスが切れ始めて秋の風景があらわに。きれいなV字谷をトラバース気味に下っていきます。
1時間半ほどで富士見平に到着。ガスはまだ一定の高さを保っています。
ここはなかなかの眺望ポイントだそうなので残念。そこから30分ほど進むと赤石小屋。まだガスは取れません。
ここまで来れば・・・と思うのですが椹島ロッジまではまだ3.5hもあります。
カクゴを決めて下り始めると、だんだんと晴れてきました。カラっとしてて最高のコンディションの中、黙々と椹島ロッジまで下ります。
ロッジのバス停に到着したのは12:00前。
避難小屋での顔ぶれが再び集結していました。
ワイワイと話しながらとてもいい天気になったのでバスまでの2時間、ザックと中身を天日干し。
何もしなくていい雰囲気をゆったりと楽しみつつ、後ろ髪を引かれながらバスに乗り込みました。
今回は素晴らしい天気に恵まれ、南ア主峰の大きさと懐の深さ、小屋の暖かさと温かさ。
すべてが堪能できたゴージャスな山行になりました。
飛び入り参加させてくれたU、KさんとKさんのお母さま、とっても楽しいひと時でした。どうもありがとうございました!また混ぜてくださいね!
コメント
この記録に関連する登山ルート
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fickleさん、こんばんは。
聖から赤石までのハードなコースを1日で!
大変でしたね。
私も中盛丸山の登りが堪えたことだけは、かすかに覚えています。
可愛い山なのですが
でもうやはりこの間は歩きたいですね、
「トンカツ」のあるうちに
あのマンゴープリンを食べ忘れたことだけが心残りです。
在庫消化に協力できませんでした
Akanekoさん、こんばんはー。
はい、聖赤石間は今回のハイライトコースでした。中盛丸山は出てくる順番と斜度から、見える以上に圧迫されますね。実際の数字を見てもそれほどの高低差ではないのですが、小屋手前の気が抜けたところに襲ってくるので殊の外ダメージが大きいです
トンカツ、百間洞に着いた時にはもう売り切れてました。まぁ小屋終いなので無理もない、と思って来年の再訪を密かに誓いました
荒川カレーも一緒に平らげて、百間洞トンカツとのコラボで一人時間差カツカレーを頂くのが来年の目標です
来年もあの小屋でお会いできたらいいですね。きっと変わらぬ時間が流れていることでしょう
こんばんは。
椹島拠点の荒川三山、赤石の周回は去年、今年と登り、来年はこの山行記録のルートにチャレンジしてみたいと思ってます。
二日目、もうお腹いっぱいになるくらい登って降りるんですね…。
聖、兔、大沢、中盛丸山…。
果たして赤石避難小屋まで明るいうちにたどり着けかどうか。
赤城山登ったあとだけに南アルプス南部、本当にドデカイなぁと改めて思います。
おっとtomhigさん、去年のレコまでご覧いただいてありがとうございます!
椹島起点の場合はどうしても東海フォレストのバスの時間に依存してしまうのでこのルート取り、もしくは逆回り、ということになります。
バスをスキップできれば初日に距離を稼げればもっと効率的に回れるのですが・・・
もしこのコースをバス利用で行かれる場合でしたら初日はユルユルなので、2日目の出発を早くして聖でご来光、くらいの感じで行けば辿りつけるかと思います。晴れていれば大絶景!が手に入りますよ!
赤石避難小屋はとても楽しい小屋なのでぜひ行ってみてください。
私は来年あたりチャリでバスのルートをやっつけてしまいたいな・・・と思っています。
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