北アルプス最深部(折立〜薬師〜黒部五郎〜鷲羽〜雲ノ平〜高天原〜水晶〜高瀬ダム)
- GPS
- 124:58
- 距離
- 65.4km
- 登り
- 5,372m
- 下り
- 5,448m
コースタイム
- 山行
- 7:47
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 8:59
- 山行
- 10:22
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 11:52
- 山行
- 8:51
- 休憩
- 1:58
- 合計
- 10:49
- 山行
- 5:03
- 休憩
- 2:17
- 合計
- 7:20
- 山行
- 9:40
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 11:36
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 7:06
山ではドコモが強いようです.
天候 | 初日:晴れのち曇り、2日め:晴れのち大雨、3&4日め:晴れのち曇り、夕方雨、5日め:晴れ、6日め:曇りのち小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・黒部五郎からの下りで大雨になり、川が増水、渡渉ポイントで渡れなくなり、少し上流に戻って渡れそうな場所を探して渡渉しました。 ・雲ノ平〜高天原峠は歩きにくい。 ・高天原からは温泉沢を登る予定でしたが、前夜に雨が降って渡渉できない可能性があり回避、岩苔乗越経由に変更、正解でした。 ・水晶小屋〜東沢乗越は崖が崩落しており注意。 ・野口五郎岳周辺も大きな岩の岩稜帯で気がぬけません。 |
その他周辺情報 | 大町温泉郷の薬師の湯 https://o-yakushinoyu.com/ |
写真
装備
備考 | モバイルバッテリーが濡れて使えなくなってしまいました。防水対策は必須。山小屋で充電も可能ですが、充電用のコードとプラグは自前のものを持参していくのがbetterです。 |
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感想
クリーンクラブのツアーに参加.5泊6日で北アルプス最深部の百名山4座と雲ノ平,高天原温泉をめぐる欲張りなツアーです.
7/29(金):夜中の1:00に前橋を出発,6:00に有峰林道ゲートが開くのを待って折立へ.天気よく期待できそうです.樹林帯の急坂を汗だくになって登り,太郎平小屋へ.時折ガスが晴れるものの周りの山は姿を見せてくれません.寝不足もあってキャンプ場まで下ったあとの薬師平,薬師岳山荘への登り返しが辛い〜.薬師岳山荘に荷物をデポして山頂へ.途中のお花畑ではチングルマやハクサンイチゲなど目を楽しませてくれます.薬師岳は大きな山で右手に見える大きなカールには感動.登頂と同時に雨が降り出し,急いで下山.標高差1600mのきつい行程でしたが,小屋で飲んだビールは最高でした.夕方には雨もあがり,夕焼けと富山の夜景,夜には星空がきれいでした.
7/30(土):4:00に出発,下りは速いです.薬師平では槍,笠ヶ岳に鷲羽,水晶も見えます.太郎平で朝食,黒部五郎もよく見えます.北ノ俣岳に向かう途中はきれいなお花畑.振り返ると薬師の横に剣も見えます.赤木岳をすぎるとガスがでてきて眺望がゼロに.黒部五郎の肩までは急登,谷から上がってくる冷気で暑くはないものの息があがります.肩にザックをデポして黒部五郎山頂へ.写真をとると雨が降り出し,肩に戻ると滝のような土砂降り.あわてて下山します.登山道は川のように水が流れ,下りきっても川は増水していて渡渉ポイントで渡れません.少し上流に戻って渡れそうな場所をさがして何とか渡渉.小屋までは気が抜けず,16:00前に黒部五郎小舎に到着.ザックの下にいれておいた予備のモバイルバッテリーがずぶぬれで使えません(泣).持ってきたバッテリーはほぼ空になっていて途方にくれていたところ,小屋で親切な方に充電コードをお借りして何とか充電できました.自前の充電コードとプラグ,防水対策は必須だと反省反省.この日,同行の方1名が転倒した際に肘を岩で打撲,骨折したようでヘリで運ばれて行きました.散々な1日でした.
7/31(日): 朝食をとって5:00に出発.今日はアップダウンの多い行程です.前日の雨がうそのように晴れわたり,見えなかった黒部五郎や笠ヶ岳もきれいに見えます.まずは三俣蓮華岳へ500mの登り.途中ライチョウにも会えました.三俣山荘までは300m下ります.この山小屋には喫茶室があり,ジャズが流れていて山の中にいることをしばし忘れて休憩.サイフォンでいれたコーヒーとケーキのセットは絶品でした.次は鷲羽岳へ400mの登り.徐々に視界が開けて槍や鷲羽池もきれいに見えてきます.
山頂で眺めを堪能しながら昼食.ワリモ岳を横目に岩苔乗越まで下り,祖父岳までちょっとの登り返し.祖父岳は絶好のビュースポットで,これまで歩いてきた薬師〜北ノ俣〜黒部五郎,笠や槍,この日歩いた鷲羽,ワリモ,5日めに行く水晶,眼下には雲ノ平と360度の展望です.下ると雲ノ平は目の前ですが,まっすぐには行けず,右にぐるっと迂回していきます.スイス庭園に立ち寄りましたが,雲行きが怪しくなり,雲ノ平山荘に着いてしばらくすると雨が降り出しました.あぶないあぶない.
8/1(月):この日は高天原まで移動,温泉を楽しめるごほうびのような行程です.朝食をとって近くの祖母岳へ.濡れた木道が滑らないか気をつけつつ歩きます.祖母岳は別名アルプス庭園というみたいで,祖父岳に負けず劣らず360度の眺望.薬師,立山,剣,白山,黒部五郎,笠,乗鞍,槍,鷲羽,水晶にもしかすると白馬も?多くの百名山が堪能できます.小屋に戻ってザックを背負い,7:00すぎに出発.北側の台地に登り返して雲ノ平に別れを告げ,高天原峠まで下っていきます.道が狭くて濡れており,大きな石もあって歩きにくいです.下りきって沢を渡ると高天原山荘にほどなく到着します.休憩してお目当ての温泉へ.小屋から20分の距離にあり,沢の上手に男湯と女湯,沢沿いには混浴の露天風呂もあります.小屋の宿泊者は無料ですが,雲ノ平のテント場から入りに来て帰っていく健脚者もいるようです.白く濁った熱い温泉でこれまでの汗を流しました.13:30には小屋に戻り,洗濯をしたり,酒を飲んだりしてゆっくり過ごしました.この日も夜になると雨が降りました.
8/2(火):朝弁当を食べて5:00前に出発.当初の予定では温泉沢を一気に登る予定でしたが,前夜の雨で沢が増水,渡渉できなくなる恐れがあり,遠回りですが岩苔乗越まで戻るルートを選びました.足元を気にしながら樹林帯をひたすら登り,8:30前に600m上の岩苔乗越に到着.2日前に通った道を逆に登り,水晶小屋へ向かいます.ザックをデポして水晶岳へ.この日はいちばん天気がよく,槍から穂高まできれいに見えます.北鎌尾根や崩落の進む硫黄岳も迫力満点.北には立山と黒部湖まで見えます.岩場を登り,ついに水晶岳に登頂,これでこのツアー4つめの百名山コンプリート!,自身では65座めの百名山登頂となりました.山頂は狭く,ゆったりできませんでしたが,最高の記念写真が撮れました.水晶小屋で昼食をとって12:00すぎに出発,裏銀座コースを下ります.崩落が進んでいて足元を気にしつつアップダウンを繰り返し,東沢乗越へ.真砂岳〜野口五郎岳は白い山肌が続き,長く感じます.大きなゴロゴロした岩の道を越えて16:00前には野口五郎岳に到着.最後の宿,野口五郎小屋には16:30前に到着,長い行程となりました.夕食には念願のカレーが登場,美味でした.
8/3(水):最終日,朝弁に味噌汁を出していただき,5:00前にスタート.朝焼けの空には燕岳から大天井,槍へ続く表銀座ルート,奥には八ヶ岳や浅間山,遠く富士山も見えています.強風でレインウエアを着ていても寒く,気をつけながら岩稜帯を通過,三ツ岳周辺はコマクサが多いのですが,ゆっくり見ていられません.はるか右下には下山予定地の高瀬ダム湖のエメラルドグリーンが見えています.雲も多く,天気も荒れそうな予感.烏帽子小屋に着いてほっと一息,小休止して今度は日本三大急登で知られるブナ立尾根1200mを一気に下ります.長い長い尾根を3時間かけて下り,お昼前にはついに高瀬ダムに到着,無事下山となりました.堰堤で待っていたタクシーに乗り込むときに雨が降り出し,この日もラッキーでした.七倉で迎えに来てくれたツアーリーダーに西瓜をごちそうになり,大町温泉郷薬師の湯で汗を流し帰路につきました.
6日間の長い行程,歩いた距離は65kmを越えました.足や膝がもってくれるか不安もありましたが,軽い筋肉痛と靴擦れくらいで完歩できました.
黒部五郎ではひどい目に遭いましたが,おおむね天気にも恵まれ,これまで経験した中で間違いなく一番の大大大満足の山行となりました.
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