記録ID: 5827669
全員に公開
沢登り
槍・穂高・乗鞍
湯俣川ワリモ沢〜鷲羽岳 伊藤新道から
2023年08月11日(金) 〜
2023年08月13日(日)
富山県
長野県
taksizm
体力度
10
2〜3泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 27:01
- 距離
- 49.3km
- 登り
- 3,352m
- 下り
- 3,156m
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標高グラフを拡大コースタイム
1日目
- 山行
- 10:12
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 10:37
距離 25.1km
登り 1,496m
下り 384m
2日目
- 山行
- 10:09
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 11:15
距離 15.9km
登り 1,467m
下り 1,146m
3日目
- 山行
- 3:51
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 5:07
距離 8.3km
登り 406m
下り 1,630m
| 天候 | 3日間とも午前中は快晴。午後一時ガスも雷なし。小笠原諸島付近に台風7号。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2023年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
<七倉〜湯俣温泉> アプローチ15kmと長い（道路10、登山道5）。高瀬ダム直下以外ほぼ平坦。 <伊藤新道> 整備により巻きからの懸垂下降の必要箇所が無くなっており、渇水期ならば川歩きバリエーションルート。新設された吊橋以外には「ここ先行くと行き詰まる…」所にピンクテープで示された渡渉点が5箇所ほど。但しゴーロ帯などは自分で歩きやすい川岸を探しつつ進むため、実際は十数回の渡渉。 水量は前回（2021年秋）の半分もない位の渇水で、瀬でも概ね膝上程度だったので自由に右岸左岸と歩けました。最新の水量把握が全て。8/20正式に開通予定。 https://kumonodaira.net/ito_shindo/index.html ・湯俣温泉〜新第一吊橋 右岸に巻き道が続いているため、渡渉はなし。温泉〜新第一吊橋までのピストン限定なら巻機山ヌクビ沢/割引沢コースに近い。 ・新第一吊橋〜新第二吊橋〜ワリモ沢出合 吊橋を渡った左岸からゴルジュに入り、ガレて巻き辛いので水線をへつって行くとガンダム岩。足場が打たれておりアスレチックな感じでオーバーハング下を巻く。その先も左岸に水平歩道が作られており、終わると第一渡渉点で右岸へ。程なくして第二渡渉点で左岸に巻き道。巻き終えると広大な赤茶けたガレ場となり、以後はゴーロ帯。ピンテでマークされた渡渉点以外は特に目印はなく、右岸左岸と川を自由に渡り歩く。ヌメリは一切なくラバーソールがバチ効きだった。 --- <ワリモ沢> 大滝ではなく鷲羽池（2200から左俣）への体感は1級上/�靴梁堯０�き返す以外にツメまで脱渓不能なものの、厳しい滝は一切なくて直登で易しい。遡行中に水質が大きく変わる。 ・ワリモ沢出合〜1800m 硫気変質の影響を受けており両側は断崖絶壁のゴルジュだが、沢はゴーロと小滝が主体で難しい所はない。上からの落石に注意。伊藤新道と同じくフリクションはよく効く。水量は伊藤新道の半分以下となり、渡渉というより水線の遡行なので沢登りらしくなる。 ・1800m〜2200m大滝出合 1800mを境に硫気変質はなくなり、広い河原歩き。それと同時に水質が変わって凄くヌメる。虫と蜘蛛が急に増えるのが1900位で、そのあたりから沢水も飲用可能。左岸に1960m、2000m、2080mと3本支流を分けて徐々に水量は減り、2160mの白いガレ場で沢が南西方向へ屈曲する。そこから2200mまでの間は等高線が緩く、あちこちで水が湧く湧水帯になっている。2170mでソロテントに丁度良いサイズの砂礫地を見つけて幕営。 ・2200m大滝出合〜2620mカール 大滝側の沢に水量の殆どが集中し、出合より上は伏流水になったり小沢が出たりといった感じのガレ沢になる。そのため2日目は朝から沢靴は履かずトレランシューズを使用。階段状の易しい小滝が出てきて、遠くから見える2450mの滝も左沢のクラックから登ると簡単。但し岩は所々脆く剥がれるので、パーティなら一応ロープ出すかも程度。20mダブル（10m）で十分足りる。水はカール直前まで涸れない。 ・2620mカール〜鷲羽池 ガレに続く小リッジを登る。引き続き岩は脆いので注意。鷲羽池外輪山に登り切ると双六岳のような台地に出る。そこから池へは最初ハイマツ藪を漕ぎ、沢筋を見つけて下る。 --- <鷲羽池〜鷲羽岳> 畔がシルト（火山灰の砂）で足首までずっぽりハマる。鷲羽山頂へ登山道があるものの、火口壁の尾根から左右どちらも登れる。池から続く南尾根は簡単な岩登りで若干ハイマツ藪がある程度。 <車回収> CTで10時間以上かかる。ただ裏銀座なので晴れれば景色は良く、もう1泊追加（全2泊3日）でゆったり水晶岳＆烏帽子往復をぜひ。このコース取りだと竹村新道は雷雨時以外のメリットがない。 |
| その他周辺情報 | 開通は台風通過後で、三俣山荘に要問い合わせ。 将来的にはここで最新情報が得られるかも。https://neoalps.com/ 前回の西鎌尾根〜湯俣川本流下降（2021秋） https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3576707.html 伊藤新道の歴史と現在 https://kumonodaira.net/tokushu/itoshindou.html |
| 予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
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1960m二俣。硫気変質帯を抜けたゴーロは酷いヌメりで、一度前に転倒した際コンデジが壊れてしまった。以降iPhone
2170mに丁度ソロテント張れる砂礫地があった。恐らく幕営跡。使わせて貰った
意外と簡単。手前の階段状は岩が剥がれたので、左沢クラックを登って木の下をトラバースして落ち口に出た
装備
| 個人装備 |
ソロテント1.1kg
食糧1kg
水1.5L（1900mまで沢水は飲めない）
ドライフルーツ
総量14kg
6mm30mRADライン（ラペリング専用）
細引
EDELRIDマイクロジュル
ハーネス
ロックカラビナx2
カラビナx4
捨て縄x8
スカイフックx1
熊鈴
ヘルメット
ラジオ
地形図
電源20000mah
エアマット
缶ビール
|
|---|---|
| 備考 | 2400m撤退 or 増水ビバークを想定に入れた重装備して届出しました。 |
感想
モミ沢から湯俣川本流を釣り下って伊藤新道を登り返したあの日、三俣山荘のスタッフ達と逢って伊藤新道の復活プロジェクトを知る。
別れ際に「来年にはもっと整備が進んで変わってるから、また遊びに来て」と屈託のない笑顔で言われたのをずっと忘れることは出来ず、いつか再訪しようと心に決めてました。
あれから早くも2年。開通公開を間近に控える伊藤新道をアプローチに使って、予てから気になっていたワリモ沢を遡行してきました。
ニュースに続々と流れる大型台風接近の報に戸惑いもあったものの、国交省HP川の防災情報でいつもチェックしてる河川の水量はまるで秋のよう。
実際に前回のような覚悟を決める渡渉は1回もなく、今回はホントに渇水と復活整備に助けられました。砂漠のような荒涼とした別世界は硫黄沢出合だけでなく、ワリモ沢にも広がっていて感動。そして一直線にガレ沢を登ってカールに飛び出す瞬間は爽快のひと言。
登攀はないけども単独の自分にとってはその方が良くて、素晴らしい泊まり沢でした。
今年の山の目標はこれでクリア。
しかしタイツが破れたりカメラ壊れたりで、残りのお盆休みは出費に泣きそう。笑
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湯俣川＆ワリモ沢左俣を遡行して鷲羽池、そして鷲羽岳へ、本当に凄いルート取りでビックリポンです‼️
伊藤新道開通のメリットも有効活用し、それに加え卓越した沢遡行技術でワリモ沢左俣を鷲羽池まで登り上げ、あっぱれと言う以外言葉はありません。
素晴らしいレポ楽しませて頂き有り難うございました🤗
hareより
こんにちは。ここ2年前モミ沢〜赤沢出合に2日掛かっていて、今抜けれるのは復活整備のお陰以外になんでもないです。感謝、感謝です🥲
開通してワリモ沢へ入る人も少しずつ出てくるかも知れませんね😀
いつもコメント頂きありがとうございます♪
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