五竜岳・唐松岳



- GPS
- 13:01
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,932m
- 下り
- 1,739m
コースタイム
- 山行
- 4:06
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 4:08
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 8:52
天候 | 1日目:曇り、2日目:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
西遠見を越すとすぐに両側が切れ落ちた登りになる。その前にヘルメットは着用した方が良い。さらに白岳の登りもクサリ場やザレた急登も現れるので引き続き五竜山荘まではヘルメットを着用し続ける。五竜山荘から五竜岳山頂往復、および大黒岳への登りから牛首の登りまでずっとヘルメットは付けていた。ヘルメットが必要な場所の表示やクサリなどの整備はとても行き届いている。 |
その他周辺情報 | 八方の湯に入浴。ちょっと硫黄臭のある透明なお湯で疲れをほぐしてくれる。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ヘルメット
携帯トイレ
インナーシーツ
ハーネス
スリング
カラビナ
細引
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感想
妻の百名山95座目登頂と遠見尾根のタフさ具合を体感したい、さらに遠見尾根・五竜稜線・唐松岳・八方尾根、それぞれの高山植物の花々を見てみたい。という目的で五竜遠見から八方尾根への縦走で五竜岳と唐松岳を登る1泊2日の山行を計画。梅雨明け10日の中で五竜山荘の予約が取れた7月22日から23日に決行することになった。
7月22日朝は八方尾根から唐松岳までのスカイラインやその手前に長く連なる遠見尾根もはっきり朝日に照らされた快晴。喜び勇んで朝食もそこそこにエスカルプラザの駐車場まで車を走らせ、7時30分にゴンドラ始発を待つ。10分ほどの天空散歩後アルプス平に到着、駅を降りてすぐの所に水道の蛇口に「竜神の水」と書かれている水場でたっぷり4L分水を補給して高山植物園を花々を見ながらリフト乗り場に向かう。
リフト上から高山植物園の花を楽しみ8時丁度にリフト出口から登山開始。小遠見山まではアルプス平自然遊歩道を歩く。ヨツバヒヨドリやシモツケソウ、キンコウカ・クガイソウを見つけ写真に収める。歩き始めて1時間、9時2分に小遠見山を通過。アルプス平では東側はガスも無く麓の街並みも眺めることが出来たが、尾根上はガスに覆われ足元と目前の樹林を交互に見る我慢の時間。湿地帯を好むマイヅルソウ・ゴゼンタチバナ・キンレイカやニガナが慰めてくれる。中遠見・大遠見とアップダウンが続くが標高はほとんど変わらず汗と共に疲れがじわじわと蓄積する。大遠見を過ぎて西遠見にかかる頃からガスが徐々に切れ始め、五竜東面、白岳雪渓が見え隠れする。ここからが遠見尾根の核心部分の始まり。ヘルメットを被りやせ尾根の登りをこなし、白岳への急登に取り掛かる。10時50分を過ぎると山頂付近にまとわり続けたガスも無くなり五竜岳山頂部の割菱や白岳沢の雪渓も全貌を現す。約300mの登りは体の水分が最後の一絞りまで汗になってシャツ・スボン・ザックの背中をびしょびしょに濡らす。見つけた花々も、より標高の高い所に咲くシナノキンバイ・ミヤマキンバイ・ミヤマアズマギク・ハクサンフウロなどに変わる。12時ちょうどに白岳山頂に辿り着く。あとは五竜山荘までちょっと下るだけ。12時6分に五竜山荘に到着。山荘前の椅子とテーブルに荷物を下ろし一息ついて受付を済ませる。部屋に入り汗を拭き着替えを済ませ、濡れた衣服と靴下を乾燥室にかけて炊事室で遅めの昼食を食べる。午後もガスで山頂部は隠れたまま、今日の登頂を諦め部屋でのんびり寛ぎ、夕食の時間を待つ。15時30分ごろ、わずかな時間ではあるが五竜岳山頂が現れる。明日の天気に期待して険しい岩稜を見渡す。今日の山荘はほぼ満杯、夕食も三回に分ける盛況ぶり、早着きのおかげもあり、17時からの最初のグループで美味しいカレーを食べ、暗くなる前に耳栓とアイマスク装着で就寝。
2日目:7月23日
朝3時20分、同部屋の皆さんがガサゴソと支度をする音で目覚めその後スマホのアラームも鳴り出す。昨晩すでに五竜山頂往復分のサブザックは準備済みだったので、サーモスのお湯でコーヒーを作りパンを食べて腹ごしらえ、トイレを済ませて3時55分に小屋を出発する。外はちょっと風がありガスも舞っているが星も見える。ガスは徐々に薄れ山頂に続く岩稜の輪郭が現れる。4時30分過ぎから岩稜帯に入る。先行していたツアーのグループが先を勧めてくれ自分のペースで登る。三点支持で岩場のトラバースを進んでいると東の雲海上に赤い光が山肌を染める。あと少しで山頂分岐、急いで分岐まで進む。分岐標識の向こうに朝日に輝く剣岳が現れる。分岐の向こうには五竜岳山頂が目前、朝日に照らされた山頂稜線を気持ち良く進み4時55分に山頂到着。記念写真の顔も朝日で赤く染まっている。山頂からは真正面に鹿島槍ヶ岳が朝日を浴びて北壁の襞の陰影を強調し、その手前には八峰キレットに続く稜線上に滝雲が白く輝く。反対側の白馬岳への稜線は黄金色に輝く雲海と一体化した雲の上、その向こうに尖った白馬岳山頂が見えている。さらに黒部の深い谷の向こうには光り輝く劔立山連峰、さらにその南側には薬師・赤牛と水晶・鷲羽など黒部源流の山々が広がり、鹿島槍ヶ岳の右上には真打のように槍穂高連峰がその尖った山頂を見せている。山頂での荘厳な朝の絶景を写真に収め、5時15分山頂を後にして山荘に向かう。空の色もオレンジ色から黄色がかった透明に変わり、鹿島槍ヶ岳の山肌も濃い緑に戻る。6時過ぎに山荘に戻り、サブザックの荷物を片付け、炊事室で遅い朝食のチーズトーストを食べる。6時52分にザックを担ぎヘルメットを装着して山荘を出発する。7時1分に遠見尾根分岐を通過、ここから牛首までは気の抜けない岩場もあるルート、まずは鞍部まで下る。下り始めのガレた岩の斜面にはコマクサがピンク色の花を咲かせ、その先で白い花のエゾシオガマも見つける。鞍部からわずかに登り返すとケルンを見つける。大黒岳にある遭難慰霊碑、ここまでは順調に進み、ケルンの先では雷鳥の砂浴びの跡を見つけ、付近を見回すと一羽ハイマツに逃げ込む姿があった。ここからは今日の核心部、牛首への登りに入る。結構高度感のあるクサリ場もあり慎重に進む。他方緊張を和らげるチシマギキョウ・タカネツメクサも岩場の間に見つける。上を見上げるとガスで霞んだ牛首が聳り立つ。唐松岳山荘が見え出せば、あとはクサリ場のトラバースを抜けるだけ、9時17分に山荘到着。ここで緊張感と共にヘルメットを脱ぎ、長めの休憩。山荘でコーラを購入して一気飲みで喉の渇きを癒す。ザックを山荘前にデポして唐松岳山頂に向かう。山荘北側のザレた斜面にはコマクサが広がり、正面には不帰ノ嶮の岩峰が迫力ある姿を見せる。9時37分、唐松岳山頂に到着、不帰ノ嶮から北方は湧き出す雲に覆われ始めて白馬連峰は見えなかったが、不帰ノ嶮の荒々しさは上から覗くとさらに強調される。反対側の五竜山頂も雲に隠れてしまう。記念写真を撮ってすぐに山荘に戻る。ザックを回収して山荘裏手から分岐を通り八方尾根に入る。あとは八方尾根の花々を見ながらリフト乗り場までのんびり下るだけ。丸山までの尾根上部ではチングルマ・アカモノ・タテヤマリンドウを見つけ、八方池までの下側ではミヤマキンポウゲ・サンカヨウ・ヒオウギアヤメ・ハクサンコザクラ・クルマユリ・シモツケソウ・ニッコウキスゲなど多種多様な花を見ることが出来、まさに高山植物の宝庫と云える。八方池周辺からは観光客の行列に加わり、さらにゆっくりと花々を見ながら木道を進む。イブキジャコウソウ・ハクサンタイゲキ・マルバシモツケ・ハッポウウスユキソウを見つけ写真に収め、鎌池湿原のニッコウキスゲの大群落を見納めに、13時ちょうどにリフトに乗り空中散歩、さらにゴンドラで下山。妻にザックを預け、エスカルプラザの駐車場まで徒歩で車を取りに行く。1時間15分の延長戦でやっと車を確保、八方尾根に戻り、八方の湯で山行+延長戦の疲れを取る。
2日目の天候が良かった事で、五竜岳山頂からの素晴らしい景観を体験出来、さらに遠見尾根・五竜稜線上・八方尾根と異なる環境の最盛期の花々を見ることが出来た素晴らしい山行だった。
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