槍ヶ岳: 北鎌尾根



- GPS
- 51:00
- 距離
- 40.6km
- 登り
- 2,820m
- 下り
- 3,230m
コースタイム
- 山行
- 7:33
- 休憩
- 1:41
- 合計
- 9:14
- 山行
- 11:00
- 休憩
- 2:23
- 合計
- 13:23
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
下山後は新穂高バス停から平湯バスターミナルへ。その後アカンダナ駐車場へ歩き。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
基本的にはバリエーションルートなので、ルートファインディングの技術は必須。自分の場合は仲間がいなければ絶対に抜けられていなかった。GPSは参考になるが、実際のルートファインディングでは役に立つことはあまりない。登って稜線をいくかトラバースするかの判断には良いと思う。 道がわかれば、確かに核心部はいくつかありますが危険は激減します。 思ったこと: トラバースはザレていて全体的に危険。一般道で必要とされるレベル以上の三点支持技術が必要。 尾根線沿いはトラバースより安全と感じたが、ピークの向こう側の状況がわからないと次の手が打てないため、無策に登り詰めるのは危なく感じる。とくに登った後に、先に進めないと戻ってクライムダウンしなければならないので、登りるときには同じ道を下って戻ることができるかを確認しながらの方がよい。 単独行なら相当なれた人、チームで行くならエキスパートが一人はいることが必須だと思いました。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
M氏、車に登山靴を忘れたことにここで気付く。珍しい痛恨のミス。ここから車に引き返され、我々残り三人は、追いつくまでゆるゆると上高地を散策しながら進むのでした。
登ったら降りれんかな?と思ったので、どうしようか迷ったのですが、みなさん大丈夫と太鼓判を押してくれたので私も登りました。
独標でI氏。
これまでにウォーターサーバが壊れて脱水症状気味の自分。ここでI氏から水1リットルを分けてもらう。速攻でスポーツドリンク作成。このおかげで蘇ることができました。
練習と実践を兼ねてザイルをおろしてもらう。
オートブロックで実際には自力で登るのだが、心のゆとりはザイルありなしでは全く違う。心にゆとりがあると、簡単です。
登ってから懸垂で降りる実地訓練もすれば良かった。
山荘まわりも人だらけ。北鎌尾根の静寂と異なる賑やかさに少しホッとするが・・・人が多いなぁ。
テン場なら、殺生まで移動するように言われるが、めんどくさいので槍平まで降りることに決定。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
---|---|
共同装備 |
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
スリング
ロープスリング
カム
ナッツキー
アッセンダー
地図(地形図)
ナイフ
テント
ロープ
ハーネス
ヘルメット
ギアスリング
ディッセンダー
プーリー
タイブロック
アングルハーケン
|
感想
山岳会岐阜支部の槍ヶ岳:北鎌尾根山行。山に登ったことがある人なら誰もが憧れる北鎌尾根。山岳会の山行に参加させて頂き、お天気も最高で感動の3日間でした。
私が最も未熟だった今回のチームによく仲間に入れてもらえたものです、感謝!他のメンバーは山岳部出身の2名と測量のプロ。技量の差に思い知らされる局面も何度かあったものの、素晴らしい時間をともにできました。
私はトレーニングを兼ねてSL(サブリーダー)を担当。先行し、ルートファインディングとメンバーの行程を調整する役割を仰せつかりました。しかし、この北鎌尾根、踏み跡のルートが複数分岐していて、どれが本物かわからない。行きつ戻りつ、先輩に指示を受け、上り詰めた岩稜がナイフリッジになっていて撤退を余儀なくされたりと、散々なSLでした。
恐ろしいのは尾根線よりもトラバースルート。核心部はいくつかありますが、それ以外にも落ちたら一発でおしまいの所が数多く、そうでなくても殆どはタダでは済まない所ばかり。中々の緊張が続きます。メンタル的にも負担が重く、途中泣きをいれました。これでエスケープがあったら多分途中で引き返していただろうと思います。幸か不幸か、北鎌尾根にはエスケープがないので、登り返したら穂先まで登るしか無いので先に進むしかありませんでした。
また、稜線上は想像以上の暑さ、日差しを避けるところがほとんどありません。途中、ウォーターサーバーを破損してしまい、水を2リットルをロスト。残りの水の量を注意しながら進むので、水分が取れず、暑さで食料も取れずでシャリバテ・水不足、加えて寝不足の三重苦で進みます。北鎌平到着時に槍ヶ岳登頂の目安がついたのでI氏から水1リットルを分けてもらい、スポーツドリンクを作ることで完全復活。ここからは元気いっぱいの山行が続いたのでした。
穂先の取り付きまで到着して見上げる槍は神々しいの一言。今は一般ルートが整備されてアクセスが容易になっていますが、古の時代に山々が神として信仰の対象となっているのが分かる気がします。ここを本当に登ることが出来るのか、と思いつつも、ルートが分かれば、尾根線よりは容易に登頂することができたと思います。
最後のクラックは、練習を兼ねてと力尽きた私のためにザイルを出してもらいました。オートブロックで登ったので基本は自力で登ったのですが、確保があるのと無いのでは気持ちが全く違います。簡単に登れたように感じましたが、それは心の余裕があったからだろうと思っています。感謝!
山頂の祠の裏から現れた私たちに山頂の皆さんは驚いた様子。おっかなびっくりの山行でしたが、この皆さんの賞賛には本当に何かを成し遂げた様な感を受けました。この素晴らしい山行に参加させて頂き、ありがとうございました。
北鎌尾根にはほとんど人がいませんでしたが、山荘周りは大混雑。テン場もいっぱいだったので、思い切って槍平まで降りることに。皆、元気だわ。槍平で宴会して大盛り上がり。最高の一夜でした。
コメント
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tomeiさん こんにちは
以前にこのレコを見て拍手してましたよ!
今思えば、このレコを見たことが山岳会に入ろうと思ったきっかけだったかもしれませんね。
yamaさん。
それはとても光栄です。こんなバリエーションルートに挑戦させていただけて、山岳会に入って、自分は本当に良かったと思っています。これからも研鑽して技術を磨いていきます。
北鎌尾根はルートがわかりにくいのと水場がない以外はそこまで難しくはないです。無論、ザレ場のトラバースは一歩間違えれば終わりのところもありますが、yamaさんの技量であれば全く問題ないと思います。来年の夏も行くとのこと。私もまた参加したいと思っています。
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