ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 97312
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

槍ヶ岳

2009年08月09日(日) 〜 2009年08月12日(水)
 - 拍手
GPS
45:30
距離
43.4km
登り
2,106m
下り
2,095m

コースタイム

【8/9】*歩行5時間30分(休憩込み)
05:50あかんだな駐車場-06:15上高地着-06:34上高地発-07:20明神着(小休憩)
07:29明神発-08:15徳沢着(小休憩)-08:20徳沢発-09:12横尾着(小休憩)-09:30横尾発-10:10槍見河原着(小休憩)-10:20槍見河原発-11:08槍沢ロッジ着(小休憩)-11:20槍沢ロッジ発-12:04槍沢キャンプ場(ババ平)着
【8/10】*歩行0分
終日停滞
【8/11】*歩行11時間02分(休憩込み)
04:50キャンプ場発-06:00天狗原分岐通過-08:15槍ヶ岳山荘着(小休憩)-08:22槍ヶ岳山荘発-08:47槍の穂先着(遠望休憩)-09:04穂先発-09:34槍ヶ岳山荘着(小休憩)-10:00槍ヶ岳山荘発-12:04適度に休憩しながら南岳着(中休憩)-12:25南岳発-14:02天狗原通過-15:52槍沢キャンプ場着
【8/12】*歩行5時間38分(休憩込み)
07:55テント場から撤収-13:33上高地着-15:57平湯温泉発

*合計22時間10分
過去天気図(気象庁) 2009年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
2009年08月10日 09:46撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/10 9:46
2009年08月10日 14:15撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/10 14:15
2009年08月11日 06:49撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/11 6:49
2009年08月11日 07:06撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/11 7:06
2009年08月11日 07:07撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/11 7:07
2009年08月13日 14:28撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/13 14:28
2009年08月11日 08:25撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/11 8:25
2009年08月11日 10:39撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/11 10:39
2009年08月11日 11:14撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/11 11:14
2009年08月13日 14:31撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/13 14:31
2009年08月11日 12:57撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/11 12:57
2009年08月13日 14:33撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/13 14:33
2009年08月13日 14:35撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/13 14:35
2009年08月13日 14:35撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/13 14:35
2009年08月12日 08:38撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 8:38
2009年08月12日 09:52撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 9:52
2009年08月12日 10:04撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 10:04
2009年08月12日 10:05撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 10:05
2009年08月12日 11:28撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 11:28
2009年08月12日 12:33撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 12:33
2009年08月12日 12:38撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 12:38
2009年08月12日 12:47撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 12:47
2009年08月13日 14:38撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/13 14:38
2009年08月12日 13:46撮影 by  NIKON D40X, NIKON CORPORATION
8/12 13:46
2009年08月09日 05:48撮影 by  DSC-T3, SONY
8/9 5:48
2009年08月09日 06:43撮影 by  DSC-T3, SONY
8/9 6:43
2009年08月09日 16:18撮影 by  DSC-T3, SONY
8/9 16:18
2009年08月13日 14:13撮影 by  DSC-T3, SONY
8/13 14:13
2009年08月11日 08:53撮影 by  DSC-T3, SONY
8/11 8:53
2009年08月11日 08:54撮影 by  DSC-T3, SONY
8/11 8:54

感想

【8月9日】
移動中の雷雨が嘘のように、その日の朝は虹が出迎えてくれていた。

平湯温泉で6時のシャトルバスに乗り込み、上高地へと向かう。
トンネルを過ぎ、しばらくすると朝靄に佇む大正池が見えてきた。
つい見とれてしまい、写真撮ることを忘れ、気がついてカメラを取り出すも、すでに通り過ぎていた。
今日の天気は大丈夫かな?
昨日のような雷雨にならないかな?
「登山届を出しましょう」って、警察の人?が上高地のポストの前で声をかけている。
「今日は、午後2時くらいから雷雨があるかもしれない」ってその人が話してる。
天候・時刻からみて、予定の修正が必要のようだ。
写真で見る限り、各キャンプ場って尾根にあるように見える。
雷大丈夫かな?っと心配する。
現地へ行って、無理そうなら山荘に泊まろう。
予算無いから、素泊りかなぁ。
プランを見直し、登山届を修正して投函した。

実は、山行2日前までは、涸沢をベースに穂高集中登山のプランを立てていた。
奥穂・涸沢・北穂・屏風ノ耳。
しかし、なぜかしっくりしない。
ほんとにこれでいいのか?
やっぱり一番行きたい・登りたいと最初に思った山にすべきだ。
と、決心したら、パズルの最後の1ピースがハマった時のように、スーっと迷いが消えた。
いくつか練ったプランの中から、「槍沢からの槍ヶ岳」をチョイス。
ということで、目的地は決まった。

降るのか降らないのかハッキリしない天気の中、梓川沿いを歩き始める。
 背負った荷物が重い。
はやり予行練習しとけばよかったと思うが、後の祭り。
21kgプラス追加の食糧と水で軽く25kgは超えている。
車から取り出すとき、あまりの重たさに、いくつか中身を減らしたが、それでも23kgは超えていたかもしれない。
もっと軽くする工夫をしなければ。それに足腰をもっと鍛えねば。

明神・徳沢・横尾、ザックを下ろす度に体が浮いていくような感覚に捉われ、ザックを担ぐ度に強烈な重力を感じる。

横尾を過ぎた辺りから、疲労が出始める。
背中の重さと高度の影響かもしれない。
普段は飾りだけのトレッキングポールを取り出し、4足歩行に切り替えるが、当初の目標であった「殺生ヒュッテ」のキャンプ場までは、とても無理そう。
天候不安のこともあり、槍沢ロッジで情報を入手して、槍沢キャンプ場でテントを張ることにした。
この場所は、雪崩で崩壊した槍沢ロッジの跡地で、山に囲まれた静かなところです。
尾根にあるのは事前情報の誤りで、沢沿いの小高い所にあります。
森林限界を超えていないので、雷の心配は無いでしょう(ロッジにて)。

30張りほどの場所ですが、80%はテントで埋まってる。
隙間を見つけてテントを張り、ようやく一息つけました。
明日の行動に備え、天気情報を確認すると、台風9号が日本に近いところで発生していた。
この台風は予想外。
出発前の天気予報では、良い傾向だったのに、これは翌朝の様子をみて決定するしかないな。


【8月10日】
夜半より、結構激しい雨が降っている。
テントには浸水無く、睡眠妨害にはならなかったが、しかし夜明け前に天気情報を見るも、まったく芳しくない。
明るくなって槍沢の上流を見ると、霞んで見えない。
横尾尾根から落ちる幾筋もの滝も、昨日より水量を増している。
雨が降ったり止んだりで足止め決定。

数人の人たちが、5時ころからアタックしに行ったようだが、昼過ぎに戻られた。
話を聞くと、肩まで行ったけど、風が強くて登頂は無理だったようです。
周りのテントの人たちも、午前の早いうちに諦めて早々に撤退していきました。
残ったテントは、2割程度だろうか。
午後、新たな参入組もあったが、それでも4割ほどのテントの数です。

夕方、翌日の天気を確認すると、少し期待が持てそうな予報。さらに翌々日には翌日以上の予報になっている。
急ぐ旅ではないので、予定したプランを変更して槍一本に絞っても、とくに問題はない。
(足止め3日もなると、アルプスデビューは不成功となるが)
サブザックに1日分の装備を入れ、早目に就寝。

【8月11日】
夜中にテントから顔を出すと、星空が広がってる。
月明かりに邪魔されて、満点の星空とはいかない。
じっと見てると、星はぱっちりと目を開けていて、大気の揺れはなさそうだ。
行ける。
さあ出発だ。

未知の道を歩き、先への期待が膨らんでくる。
夜明けと共に、青空がどんどん大きくなってくる。
もっと早く起きて、モルゲンロートに染まる槍を見たかったなぁ。
まあ今後の楽しみにしておこう。

どんどん高度を上げていく。
雪渓を少し登り、しばらくすると槍が見えるのではないかと、前を注視しながら登るも、なかなか見えてこない。
もしかしたらアレが?っと思わせるような山塊に半信半疑しながら、さらに登り詰めていく。
いい加減うんざりしながら振り返ると、目線と同じ高さに雲海が広がっていた。
これって台風一過ですね。
1日待った甲斐がありました。
遠くの上部で、誰かが立ち止まって上を眺めてる。
なにしてるんだろう?。
一歩一歩高度を上げていく。
いい加減疲れた頃、突然その姿を現してくれた。
*ハッとした風景

「カッコいい」
青空の中、天に向かって聳えてる。

ついに来たんだ。

感動しながら槍の肩へ到着した。

初めての槍。
見知らぬ外人さんに、道を聞かれた。
どうやら飛騨沢に行きたいようだ。
身振り手振りと片言の英語の単語と、最後には日本語で教えたつもり。
解ったのか定かではないが、槍ヶ岳山荘の前を進んで行ったので、たぶん合っているのでしょう。

前日までの悪天候が影響して、山頂はほぼ貸切状態。
自分が居た間は、3人がMAXでした。
びくびくしながら穂先を往復し、このあとの行動をしばし思案する。
思案中に、山荘でお土産(登山証明書@200)をGET。

戻る時間のリミットには早かったのと、天候がもちそうだったので、若干体力に不安を感じながらも南岳を目指すことにした。
歩きはじめてしばらくすると、ガスが立ち込めてくる。
雨雲と違って、明るい水蒸気なので、そう早く崩れることはなさそうだけど、視界が悪く展望が利かない。時折薄くなって、飛騨沢方面が見えるも、やはり遠くまでは見渡せない。
南岳に到着しても、状況は変わらない。
南岳小屋に行っても展望は利かないだろう。
それに、ここまでで、結構へばってしまった。
体力的な面もあるが、高度が高い影響が無いとは言えない。
時折襲う片頭痛。富士山で経験した高度での症状に似てるが、ひどくは無い。
高地で1日以上過ごしたおかげかも知れない。
行動食で昼食をとり、少しは体力が回復したが、やはり展望のほうはいまいちです。

天狗原分岐まで戻り、天狗原に向けて出発。
高度が下がるにつれて、時折青空が見えるようになる。
槍も時々顔を出してくれる。
右手の方には、屏風岩らしき山塊が見え、地図で確認すると、涸沢への登山道が一筋の白い筋となって見えた。
いつか。いや次回はあのルートを歩きたい。

絵葉書によく出てる天狗原の池に到着するも、絵葉書のような逆さ槍は見当たらなかった。
残雪がまだ池の大部分を隠していて、近くに居た親子連れも、まだ早かったと言っていた。
ここからの景色を楽しみにして南岳経由にしたのに、少し残念です。

早々に天狗原を後にして、一路ベースキャンプへ戻る。

しばらく歩くと、沢の下流にテント場が見えてきた。
戻ってきた。
よく歩いたなぁ〜
*ホッとした風景
テント場に到着すると、見知らぬテントばかりで、話を交わした人たちは既に居ない。

登頂記念として、棒ラーメン2食分に、おわんで丼の牛丼を入れ、さらにメンマを加えて頂きました。お腹も減っていたこともあり、なかなかの美味。

早目に就寝したくても、なんだか寝付かれない。

静かなテント場で見知らぬ親子がワイワイしてる。
がやがや騒いでるわけじゃないけど、周りが静かだから余計目立つ。
たまりかねた人が、「明日は早いんで、静かにしてもらえませんか」
しばらくしても収まらないので、ほかの人が「・・・周りの状況をよく考えろ・・・」
などなど苦情を言ってる。
一般のキャンプ場なら、夜8時は苦情を言う時間ではないのだが、場所が場所だけに、どちらが正しいのか、僕としては判断に悩むところです。
目的を果たした後だけに、疲れも手伝って知らないうちに朝を迎えていた。

【8/12】
陽も高くなり、露で濡れたテントを乾かして、3日お世話になったキャンプ場を後にしました。
槍沢ロッジで追加幕営料を支払い、4日前に歩いた道をなぞり、徳沢まで戻ると、これまでの疲労がドッっと出て、熱くなった体をソフトクリームで冷やした後、明神から橋を渡り、観光客に紛れて上高地まで無事下山。
時間と体力にゆとりあれば、大正池まで散策しようと思ってたけど、バスターミナルの行列を見ると、そんな気力も無くなってしまい、そそくさとバスに乗り込み、上高地を後にしました。

平湯に戻って汗を流し、次はいつ・どこ登ろうかと考えながら、帰路につきました。

天気に左右されたけど、想定してた混雑もなく、無事目的を果たせたことに大満足です。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:885人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [3日]
槍ヶ岳北鎌尾根/上高地・水俣乗越ルート
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
5/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地から横尾経由槍ヶ岳ピストン!
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
キャンプ等、その他 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地から涸沢にテント泊で周辺の紅葉景勝地の散策も
利用交通機関: 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
新穂高〜上高地
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら