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2016年04月01日 18:46一考してみました全体に公開

自然環境と鹿たち

★山行しているとよく遭遇する野生動物といえば...白いお尻でつぶらな瞳が愛らしい鹿たちではないでしょうか?また、角が三股に分かれていて体毛が濃い雄鹿が微動だにせずこっちをじっと見ていると、山の主って感じがしていいですよね!

★この鹿たちが、ここ20年間くらいで一気に増えてきた感じがしませんか?夜、車を走らせていると市街地から少し離れた道路や民家の畑なんかで鹿を目撃しますよね。田舎の地区なんて田畑を囲むようにワイヤーメッシュ(格子状の鋼棒)が連なっていて、なんかこちらが動物園の檻にいるようなんて感覚になりますよね、住んでる人はそれが日常....。山行では、牧草地帯で草を喰む鹿たちや樹皮が無くなっている木々を見かけます。

★全国的に鹿の生息数増加に伴う、農林業被害や森林環境被害が叫ばれて久しいです。多種多様な生態系を形成している森林は保水治水能力が落ち、表土は流失していき木々(高木)が育たずにその実や落ち葉等の恩恵を受けてきた動物や昆虫たちが姿を消し、土石流が頻発する事態が近い将来には起こる(起こっている?)でしょう。

★では何故そのような事態になったのでしょう?一言で言うなら人的要因ですよね?高度経済成長期以降、地方の人口流出の流れは止まらず、地方でも生活しやすい環境を求めて市街地へ出て行き田舎の集落は高齢化して、じーちゃんばーちゅんにたまに会いに行くだけのところとなり、山で果樹や椎茸やお茶や山菜や木材などを得るために手入れ(下刈り)されていた里山(動物たちとの緩衝地帯)は消えて、山から田畑へ一歩の距離となり、動物たちの生息範囲は拡大・増加(食料も豊富だしハンターも減少高齢化)しています。また、温暖化による積雪期の減少もあるのでしょう。
僕は大分県に住んでいますが平野部が少ないためか、場所によっては100町歩に50頭以上が生息しているらしいです、これは200m×100mの土地に1頭以上の割合です。大分県では100町歩に平均3頭とすることが理想だそうです。

★人類は食物の生産性を上げることで、その文明を発展させて来ました。いまは地球規模で食料を確保する時代ですから自給率が先進国でことのほか低い日本は今後、後継者不足や他国との協定で更に一次産業は衰退が予想されますから、放棄された農地や廃村地区が更に増えてきますよ、したがって鹿も増えるし環境破壊も増える。考え出すと終わりどころが見つかりませんが...。
自然も動物も被害者なんでしょう、今を快適に!が一番の人間様ですから。

☆ヤマレコ内でも、自然環境や貴重な植物を守ろうと活動されている方々がいらっしゃるのは知っています、本当に頭の下がる想いです。また、多くの方が歩かれる登山道では、植生できないため地面が洗掘されてしまい崩壊してしまいますので階段(木製等)を設置されている行政やボランティアの方々もいらっしゃいます、ありがとうございます。

山行では「ゴミは持ち帰りましょう」や「植物の採取禁止」などの看板をみかけます。また、柵は開けたら閉める、木道のあるところはそこを通る、野生動物に餌をやらない、でいいんです当たり前のことを守って行きたいものです。
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