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写真2）発掘中の坊ノ塚古墳
写真3）岐阜公園（岐阜城下）発掘中の信長公居館跡
26日（水）から始まる岐阜・愛知の遺跡巡り団体ツアーの一日前、団体ツアーで行かない遺跡、施設を巡るレンタカーの旅を計画、岐阜羽島で車を借り、8時半前に出発。最初に岩倉市史跡公園に立ち寄る。ここは縄文時代から弥生時代にかけての遺跡らしいが、特に弥生時代の大型住居跡が出てきて、復元住居があるーー大地遺跡という。この時はまだ、昨日が祝日で今日は大半の博物館などが開館していないことに気づいてなかった。次に江南市歴史民俗資料館に向かう。ここはどういうわけか開館していた。年末年始と第三月曜日（祝日の場合は火曜）だけが休館日だった。ここでは特に見るべきものがあったわけではないが、一宮市歴史民俗資料館は団体ツアーで行くので、とりあえず立ち寄ってみた。江南市は昭和の大合併で4つの町村が一つになり、木曽川の南ということで「江南」と名付けられた。濃尾平野の一角で大半が標高20m以下の低地、大地や丘陵、段丘上に居住した縄文人らの遺跡は少なく、弥生時代以降の遺跡が多い。市内にある「二子山古墳」は五条川の自然堤防上の平坦地に飛行左10mくらいでそびえる小山にあるらしい。現在では公園の一角に墳丘が残されているらしいが自然の地形なのか、盛土なのかは不明だ。
資料館を後にして犬山市に向かう。国宝犬山城と犬山市文化史料館を見学。しかしこの資料館は犬山城に関連する資料が展示されているが、それ以外のものはほとんどない。わずかに木曽川の船大工の道具が目を引いた。犬山市の中近世以前の考古資料は多分、青塚古墳ガイダンス館である程度見られるようだ。史料館駐車場に車を置いて、針綱神社参道から犬山城方面に登っていく。参道から城へ5分くらい歩くと城の入り口に到着。この城は秀吉の生まれた1537年、信長の叔父の信康により創建された現存最古の木造天守で国宝。江戸時代には尾張藩家老の成瀬家が所有し、明治の廃藩置県時に天守以外の多くが破壊され、その後の濃尾地震や伊勢湾台風でも破壊が進むが、昭和30年代に修復が行われ、今日に至っている。その間、城の所有者は平成16年、財団法人 犬山城白帝文庫が設立され、財団保有となったという。急な古そうな気の階段を上ると、古い石組も見え、各階には鎧や武具、瓦などの出土品や関連資料、模型などが展示されている。最上階に出ると回廊があり、360度の絶景が広がる。北側は木曽川、遠くに両白山山地、東に伊吹山、南に濃尾平野が広がる。また明後日に訪問する予定の東之宮古墳のある成田山も見える。結局犬山城を15分くらい見学し、文化史料館と徒歩移動合わせて50分もかかってしまう。予定より30分も遅れて次の浅井古墳群（愛知県一宮市の後期古墳）のうち直径38mで最大の円墳の毛無塚古墳を見学、かつては50基近くある古墳群だが、現在知られているのは30基で、県史跡指定はそのうち5基だけという。昭和30年代に名古屋大学が発掘調査を行い、出土品は一宮市博物館に収蔵、一部展示されているという。
次に木曽川文化資料館を訪問するも、昨日の代休で閉館、その先に松倉渡船場跡と松倉城跡の看板は見つかったが、伊八島川床遺跡の看板は見つからなかった。
そして次の予定地の各務原市埋蔵文化財調査センターも休館、さらに旅を続けて，同市の古墳を回る。最初は坊ノ塚古墳、中期（4世紀末〜5世紀）の墳腸120mの前方後円墳で各務原市最大、各務原台地の東部には多くの古墳があり、さらにその北西から岐阜県側にかけて、琴塚古墳（中期・国指定）や柄山古墳（前期・県指定史跡）など、坊ノ塚以前の時期の古墳群もあり、この地域に古くから有力者が存在していた様子がうかがわれる。坊ノ塚古墳は周囲にヒガンバナが咲き、墳丘に墓ぼってみると各所に発掘調査のブルーシートがかけられ、後で岐阜市立は歴史博物館でその調査の様子が展示されていた。回る順番を間違えて次に船山北古墳群に移動後にまた坊ノ塚のそばの衣装塚古墳（未発掘らしい）に移動。船山北古墳群は後期の群集墳で有力者一族の集団墓か？全体で何基あるのか不明だが、3基は復元されている。遊歩道の奥には須恵器の古窯跡があるらしいが、時間がないので、そこまでは行けなかった。
電話で岐阜県立博物館・岐阜市立歴史博物館の休館を確認し、唯一開館している岐阜県文化財保護センターに向かう。衣装塚を出発したのが2時過ぎ、センターに到着したのが3時前、センターでは職員の方が待っておられて、丁寧に展示を解説してくださった。濃尾平野北丹のやや山あい付近にある施設で、おそらく訪問する人も少ないのであろう。大変ありがたいことだった。特に荒尾南遺跡（弥生中期）のミニチュア土器や、その中の赤・黒の彩色土器や穿孔土器などもあり、お墓の祭祀に使われたようだ。
また関市広見の長良川と武儀川合流地点より北東2.5�劼砲△覽嵶傭和啼郤侈未砲△訃�洞古墳群の展示を見る。小洞西1号墳出土の須恵器の白さが印象的。後のみ野焼きなどに通じる良い土があるのだろうーー。
3時40分を過ぎ、急いで岐阜公園に向かうが、傘を文化財保護センターに置き忘れたことを発見し、急いで戻って回収し、岐阜公園堤外駐車場に向かう。すでに4時半を過ぎ、急いで公園内のロープウエイに向かう。途中、信長公居館跡の発掘調査案内所のパネル解説を見る。案内所は閉館。解説によると信長は軍事施設である岐阜城と城下町をおもてなし空間として一体的に空間デザインを行ったという。フロイスらもてなしを受けた側の記録も残っているようだ。居館入り口の門から発掘現場をのぞくが、岐阜城の施設の入場―閉館時間が迫っているので先にロープウエイに乗り、岐阜城に向かう。山麓から山頂までの飛行差は300m近くある。17時発のロープウエイに乗り、信長皇居跡の発掘現場を見下ろし、山頂へ向かう斜面の鬱蒼とした樹林帯や後方の岐阜市や長良川を見ながら3分で山頂駅に出る。すぐ山道を登りはじめ、石畳の緩い階段を進み、一ノ門・馬場跡・二ノ門を過ぎると岐阜城天守が見えてきた。17時10分前に天守に入ってチケットを購入し、受付家の人の勧めで先閉まるすぐ下にある資料館を見学し、信長ゆかりの品々などを見てから天守に登る。各階の武具や絵図、肖像画・陶磁器や瓦などの展示品を見ながら、急な階段を上へと昇っていく。最上階の回廊からの展望は犬山城以上に素晴らしい。晴れていれば伊吹山や養老山地だけでなく、能郷白山や乗鞍岳、北アルプスや南アルプスなども見えるようだ。むろん名古屋方面を含め濃尾平野全体を見渡すことができる。
城を出て資料館の人々とともにロープウエイを下り、帰りがけに信長公居館跡の歯靴現場を少し見学しながら門を出て、駐車場に戻る。すでに6時を回り、暗くなってしまった。まだ明るければ、長良橋手前の長良川役所と付問屋跡や奉行所跡などを見学しようと考えたが、真っ暗なのであきらめて、宿に向かった。
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