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初めに、このグループの活動をまとめる論文やこの後出版される本が紹介される。同公園での「アサギマダラ生活史」の観察記録と「津久井湖城山公園のシダ植物目録」の論文（両方とも相模原市立博物館研究報告２２(March31.2014)所収）はコピーをいただいた。
パークセンター前を出発し、すぐ近くの道端の草地などでまずスミレやタンポポ、菜の花、ナズナやそれらの花に集まるミツバチやアブ、蝶などを観察する。二ホンタンポポ（カントウタンポポ）と西洋タンポポの雑種の話など、キランソウやカキドウシなど、シソ科の植物の話も――花は美しい−―香はーー？？スミレはマルバスミレ、タチツボスミレなどの他にいくつかあるようだが、今回見られたスミレで珍しかったのはタチツボスミレのシロバナだ。また道端に落ちているツツジなどの花を拾って、後ろの穴が開いていれば、スズメなどくちばしの短い鳥が裏から蜜をすった跡だそうだ。同じく落ちている木の花の枝が鋭く切れている場合は、ムササビの食痕である可能性が高いそうだ。
また生まれたばかりのツマキチョウ、コツバメ、ベニシジミなどが飛び交っている。蝶々版春の妖精だ。ツグミがどこかで「ケケケ」と鳴いているーー。御屋敷跡方面に向かい、途中でムササビの巣箱を見ると、昼間に顔をよく出すというムササビが顔を少し出していた。このムササビ君は普通昼間は顔を出さないものだが、特別変わった生活習慣をもつらしい。しばらくムササビ君を観察し、その上の草地でノジスミレなどを見た後、エノキのつくゴマダラチョウ、オオムラサキなどに交じって、中国産のアカボシゴマダラチョウの幼虫を観察、これが日本のゴマダラチョウと競合する恐れが出ているという。アカボシゴマダラチョウは日本では奄美大島以南に生息し、関東などでは本来見られないものという。
最後に少し時間があるので、津久井湖城山のお城の解説があって終了。私は一足先に失礼して、北根小屋バス停に向かい、サントリー美術館へと移動した。
写真１：スズメに蜜を吸われたツツジの花
写真２:シロバナタチツボスミレ
写真３：アカボシゴマダラチョウの幼虫（エノキの幼木につく）
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