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今年はハインデル没後十年になる。
バレエダンサーを描いた絵ではドガの「踊り子」が知られるが、”現代のドガ”と評されるハインデルの作品群も、なかなか見応えがある。
日本人のプリマバレリーナを描いた作品数点も展示され、バレエファンには見逃せない絵画展である(佐々木 想美、吉田 都 など)。
故 高円宮憲仁親王はバレエファンとして知られ、ハインデルとの親交も深かったようである。
親王の「ロバート・ハインデルによせて」の一文を引用させて頂き、畏れ多くも共感する私の批評に代える。
「ロバート・ハインデルによせて」
ロバート・ハインデルはバレエを描かない。
彼は、ダンサーを描く。
彼の興味はステージではない。
それはいつもレッスンスタジオのダンサーたちである。
観客のためにではなく、作品のために、そして自分のために、黙々と身体と美の極限に近づこうと真摯な努力を続ける人間性を、彼はとらえる。
ハインデルの絵の人物は決して動きを止めない。
美の追求に終わりがないように、彼のダンサーたちも動き続けている。
高円宮憲仁親王
やや緊張を強いる鑑賞を終え駅に向かうが蒸し暑く、冷えたビールが無性に欲しくなる。
行き付けの店で息抜きの一杯とばかり、根岸線には乗らず東海道線で大船に直行する。
地元でこの店を知らなければモグリ、と笑われる駅前の”観音食堂”に入店するも相変わらずの満員で、やっとの事でカウンターの隙間に座る。
魚料理が美味く、ビールもすすむ。
振り返ってみると、美術館帰りの酒場行きは、いつの間にかパターン化してしまったらしい。
幸いに、梅雨も雨間を保っているようである。ainakaren
*ロバート・ハインデル展 詳細 https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/15/robert/
”観音食堂”については、別の機会の日記で〜
ainakarenさん お久しぶりのこんばんは
ワタクシ駅前食堂が大好きで・・・
大船の観音食堂ものすごく気になります
ten-no-kiさん、こんばんは。
コメント深謝です。
駅前食堂、私も大好きなのです。
横浜駅前はビル街で横丁商店街がありません。
吉田町、伊勢崎町まで遠出するには面倒だし、駅前なら慣れ親しんだ大船です。
観音食堂は古くから観音様とは線路の反対側駅前にあり、魚介類専門の大衆割烹です。
昔は大船撮影所の歴史と共に歩んだ店です。
撮影所が閉鎖され跡地に女子大学が出来ましたが、観音食堂には今でもかっての大道具、小道具、大部屋役者だった人たちが常連です。
昔、寅さんも来ていましたよ。
詳しくは別の日記でご紹介しましょう。
私の以前の駅前食堂探訪記、徳島編です。
どうぞ、御覧下さい。ren
http://www.yamareco.com/modules/diary/8042-detail-61728
ダンスに、武術に稽古する姿、見ていると美しくて引き込まれます。舞台発表は会場が大き過ぎて、小さく見えないのに対し、稽古場では至近距離で息づかいがわかるのもいいです。
これを絵にするのに、やはり、目で見るだけでデサンできるのでしょうか。風景画など描く人がよく現地で撮った写真を見ながら描くのを見て、そういうものか・・と思ったのですが。動きの速い舞踊なら、写真を撮るだけでもウデが要りますし、ビデオカメラで撮ってその瞬間を描いたりするのかな。でも巨匠はそんな事しなくても、目に焼き付くのかな。フランスのラスコー洞窟の壁画が、高速度撮影機の無かった時代なのに馬のギャロップを正確に描いていたように。というような所が気になりましたよ。
yoneyamaさん、こんにちは。
コメント深謝です。
そうですね。
巨匠は、目に焼きつくと言うより精神に焼きつくのでしょうね。
運慶など大昔の仏師の仁王像を見ると、憤怒の激しい動きの一瞬を写しております。
仁王の一瞬の像の制作に、恐らく数ヶ月から数年掛りだったことでしょう。
目に見えない仏の一瞬でさえ、カメラもムービーも無い時代にも表現できるのです。
画像はリハーサルのダンサーを描いた作品ですが、ミラペーパーに木炭でドローイング(線画)されています。
ドローイングは直截且つ正直で、誤魔化しが効きません。
白いミラぺーパーの空間に描かれた線には、絶対的な存在感があります。
製作時間は一瞬ではなく、長い緊張の時間が必要だったと思います。ren
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