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中学生の頃、この作品のテーマと文体に魅了されて何度も読み返し、影響されて博物誌とも随筆ともつかぬ拙い日記を書いた事があった。
少年期は多感で雑念が多く、それ故学業は進まず、頭は常にぼんやりしている様な気がしていた。
『田園の憂鬱』の”憂鬱”はすんなり読めるのに、書こうとすると”鬱”の字が書けない。
成績は上らないし、頭にはぼんやり感が続いてすっかり落ち込んでしまった。
そんなあるときエジソン・バンドを知ることになった。
エジソン・バンドはロックンロール・グループの名称ではない。
雑誌の広告には「頭の良くなるエジソン・バンド」「頭がすっきりし成績がぐんぐん上る」とあり、額にラジエーターのような器具をあてた少年の挿絵が描いてある。
器具はハーモニカのようなハニカム構造の金属らしく長方形に描いてある。
これは朗報だと思い、すぐに書留郵便で注文した。
届いた商品はダイキャスト製の額の形に合わせて湾曲するハネカム本体に、それを額に押し付けるゴムバンドで構成され、結構な重量があった。
早速被って額に当ててみると、スースーしてひんやりと気持ちがいい。
これでぼんやり頭が改善されるならと期待に胸が膨らんだ。
だが一週間以上使っても効果が無い。
額に痕がつくばかりで、勉強も頭に入らないし、”憂鬱”の字もスラスラとは書けない。
使い方を誤ったかと初めて説明書を読む。
だが使い方に間違いは無い。
何故なんだ?〜と良くみると、最後に小さな字で何か書いてある。
急いで虫眼鏡を出してくる。
読めた!〜「但し、重症患者には効なし」
![](https://www.yamareco.com/uploads/smil3dbd4d8676346.gif)
![](https://www.yamareco.com/uploads/smil7eeafacc86ed084f521e9ab461823577.gif)
何のこっちゃと思ってさがしたら、歴史的なムムム商品なんですね。暑さ避けには良いかもしれません。
http://www2.ttcn.ne.jp/heikiseikatsu/seikatsu/ejison.htm
yoneyamaさん、おはようございます。
このような怪しげな商品が昭和30年位まで商売になっていました。
切り抜きは新聞広告の一部分と思いますが、右から左への横書きが時代を感じさせますね。ren
この頃は露天でも結構で怪しげな商品を売っていましたよ、
泥だらけの万年筆を火事で焼けた工場での残った物だから助けると思って何とか買って頂戴とか、
怪しげな物を売るのを子供心に面白いと結構見ていましたよ、
今だったらすぐ警察だたでも当時は売る人も買う方も納得というか、
騙されても「マー・しょうが無いか」で笑って済ましお互いのやり取りを楽しんでいた心の余裕があったように感じますね、
naiden46さん、こんにちは。
露天というより道端でサクラを動員した泣き売りでしたね。
火事の焼け残り品というのもありましたが、倒産して商品を退職金代わりに貰い困っている、というのが多かった〜。
安物の万年筆、偽ゾリンゲンのかみそりなど〜、まずサクラが商品を褒めて安いといい先に買うと釣られて皆が買う〜、見ていて面白かったですよ。
するめ烏賊で造った短靴に靴墨を塗って牛革靴と騙して売っているのを見たことがあります。
履いて歩けば即アウトです。
昔はインチキにもユーモアがありましたね。ren
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