不採算路線は必要か

読売新聞経済部編著「JRは生まれ変われるか 国鉄改革の功罪」（中央公論新社）を読みました。読売新聞経済面で2022年から展開してきた連載「JR考」をまとめたものです。

JRの地方路線が議論になるとき、必ず出てくるのが「地域の足」という話ですが、地方は高速道路を含む道路網が充実しています。クルマは一家に1台ではなくひとり1台で、広い敷地に軽自動車が3台も4台も駐まっている家もあります。

ローカル線に乗っているのはどう見ても18きっぱーばかりで、地元の人なんて一人もいないのでは？と感じることも。不採算の地方路線は大都市圏の売上で賄っています。では、もし不採算路線がなかったら？首都圏の車両や設備がもっと充実しないだろうか。

中央東線の高尾以西は、いまだに昭和時代に製造された古い車両が走っています。ホームドアは、東京でも一部の駅にしかありません。ホームドアがあれば事故が減って、列車が止まるようなことはないでしょう。不採算路線廃止で浮いたお金を、古い車両の更新や安全設備に投資できないだろうか。

※18きっぱー=青春18きっぷユーザー

コメント

Kijo-Ash

自家用車は贅沢品の国の常識が変わらないと「地域の足」の呪いからは逃れられないでしょう。サラリーマンの通勤車両の車体価格、税金、保険、メンテナンス費、駐車場代等を必要経費として認めることは大きな税収減なので期待できません。

☆Parsleycandy

Kijo-Ashさん、クルマからは税金が取りやすいですしね。燃料のガソリンも、消費税の他にガソリン税と税金取り放題です。

edowerd

鉄道が無くなるとその沿線地域は一気に廃れるのは事実だと思います。鉄道が走っているだけで沿線に住んでいる人達は気持ちが高揚します。ただ、そのためだけに誰も乗っていない鉄道を走らせるのは疑問です。これは、最近では田舎のバス路線にも言えますね。交通インフラだけでなく田舎には根本的な過疎対策が必要ですね。

☆Parsleycandy

edowerdさん、おはようございます。

交通機関がなくなると、登山口へ行くのに苦労します。甲信越百名山は蒜場山一座残すのみなのですが、登山口までのバスがありません。もっとも、昔の国鉄赤谷線が運行していてもここまで行くのは厳しいかもしれませんが。

minislope

☆Parsleycandyさん、こんにちは。

「地域の足」じゃなくて「高校生の足」が正しいかなと思います。利用時間によりますがやはりJR利用の高校生は多いですよね。私もJR通学の学生でしたがJRがなければ通える高校はありませんでした。1日に数本でもあってありがたかったと思います。

☆Parsleycandy

minislopeさん、おはようございます。

地方のバス路線はだいたい地域の自治体がお金を負担しています。JRは自社運営で地方自治体はお金を出してません。お金は出さないけれど口は出します。

ところでJR東海は、JRで唯一地方路線の収支を公表していません。東海道新幹線で儲かっているいるからですが、新幹線で稼いだ金で、リニアその他の事業を賄っている構図は他社と変わりません。リニアの雲行きが怪しい中、この構図が続けられるのかどうかはわかりません。

eclair8

ローカル線、朝、夕は通学時間の学生さんも多いようですけど、遠方から通院される方、お見舞いにみえる方も重宝していると思います。観光でローカル線を利用される方、電車の大好きな孫を連れて乗車されるおじいちゃん、おばあちゃんもいました。
お買物に出掛ける方、イベント会場へ向かうのに必要な方、理由は様々ですが
地方だからといって車を運転出来る方ばかりではありません。
都内なら交通機関が発達しているので気づかれにくいかもしれませんが地方では、路線バスも廃線になったり縮小されるのも少なくありません。
ローカル線の存在に助けられている方々も居られると思いますしなくなれば困る方も多々いらっしゃると思います。

☆Parsleycandy

eclair8さん、こんにちは。

わたしは公共交通機関を使って山に行くので、ローカル線やローカルバスには比較的よく乗ります。その際、使いにくい運行ダイヤにはいつも悩まされます。バスは仕方ないかもしれませんが、鉄道も2〜3時間ほど間が開くのはざら。3セク鉄道だと、1時間に1本程度はあって利用者目線のダイヤのことが多いです。

鉄道を残すのだったら、せめて使いやすいダイヤにならないかなぁ、とは思います。