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Yamareco

記録ID: 1833665
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

裏銀稜線漫遊2DAYS!(ブナ立て尾根〜水晶〜竹村新道)

2019年05月04日(土) 〜 2019年05月05日(日)
 - 拍手
体力度
9
2〜3泊以上が適当
GPS
24:55
距離
45.5km
登り
3,338m
下り
3,118m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
9:24
休憩
1:57
合計
11:21
2:33
17
2:50
2:50
0
2:50
2:50
50
3:40
3:43
14
3:57
3:57
22
4:19
4:27
43
5:10
5:22
104
7:06
7:07
63
8:10
8:47
8
8:55
8:59
170
11:49
11:52
12
12:04
12:45
33
13:18
13:25
4
13:29
13:30
24
13:54
宿泊地(ビバーク)
2日目
山行
10:27
休憩
3:07
合計
13:34
3:49
48
宿泊地(ビバーク)
4:37
4:37
37
5:14
5:19
31
5:50
5:56
31
6:27
6:57
33
7:30
7:30
41
8:11
9:06
7
9:13
9:13
55
10:08
10:17
95
11:52
12:47
112
14:39
14:55
5
15:00
15:00
52
15:52
15:52
20
16:12
16:13
18
17:12
17:22
1
17:23
ゴール地点
天候 ☀☀☀〜
過去天気図(気象庁) 2019年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
◆七倉山荘駐車場…到着時10台位、帰着時1台
◆復路は高瀬ダムよりタクシーで七倉山荘まで(\2,200)
・この時期この時間帯は七倉山荘にタクシーが常駐していないため湯俣登山口の公衆電話から呼ぶ必要があります。(30分後到着)
コース状況/
危険箇所等
【注】湯俣晴嵐荘前の吊り橋は数年前の大雨で流されているため渡渉しなければならず、雨中・後は濁流となって立ち往生する危険性があります。(ここは自己判断と自己責任で!)
◆残雪期水晶岳直下で残雪のある箇所は、例年なら左側にハイ松、右側にペイントのある岩稜部分ですが、今年は見事に雪で覆われてました。下から見上げるとかなりの高度感で先行PTが付けてくれた綺麗なステップはありましたが、フリーで往く場合は雪質とか見極めが必要です。
その他周辺情報 ◆下山後はいつもの七倉山荘で日帰り温泉(650円)。滑らかな泉質でお気に入りです。
予約できる山小屋
七倉山荘
暖かいし風も無いのでフライ無しです!
2019年05月04日 15:03撮影 by  COOLPIX S33, NIKON
3
5/4 15:03
暖かいし風も無いのでフライ無しです!
撮影機器:

感想

GW10連休後半やっと快晴日2連荘到来!
ということで、前半の予定を繰り下げて人の
少ない裏銀経由で残雪期の水晶岳へ往って来
ました。(長文です。m(_ _)m)


<DAY1>*:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*

七倉山荘から夜まだ暗い中を高瀬ダム湖まで
道路を歩いて、濁沢を渡ってブナ立て尾根の
登山口へ。
もうさすがに雪は無く、パイプ階段を登り夏
道通しで。しばらくすると雪で出てきますが、
先行者のトレースは夏道通しでステップがあ
ったり踏み抜きがあったりと苦労の跡が。。。
おかげでかなり楽〜に登行できました。

途中、2名の単独の方が下山して来て、一人
は野口五郎岳ピストン、もう一人は新穂高か
ら縦走して来たようで、この方から水晶岳の
状況を聞くと、核心部の岩峰が急でザイル無
しでは厳しく1PTは上まで往ってたようだ
とのこと。

「山頂は厳しいかなぁ〜」

その後烏帽子稜線直下で降りてくる単独山ス
キーヤーの方とお会いし、竹村新道分岐の看
板で諦めてこっちに来られたとのこと。

「七倉山荘のFB確認する限りでは、飛び石
で渡れるかな。」

烏帽子小屋で☕ブレイク。踏み抜き対策で担
いで来たスノーシューは出番なし。
「これなら持ってこなくても良かったかなぁ。
でも明日の南真砂から湯俣は間違いなく要る
よなぁ。。。」

烏帽子小屋にはたくさんのデポ品が。さっき
言ってたPTの皆さんのかな。

久し振りに来たので冬季小屋ノートを開けて
みると意外と記入されてなくて、10月グレ
トラの田中さんとスタッフが唯一記入されて
た。ま、取り敢えず今回は泊まらないけど、
天気と予定ルートを記入しておいた。

さぁ、オタシミの稜線歩き〜♫先行者の方の
お話どおりほぼ夏道。いつもの一段稜線から
上がる所だけ雪渓をトラバースして登る。
ここもトレースのおかげでアイゼン無しでO
Kでしたね。

ほぼ予定時間どおりに野口五郎小屋へ。途中
3名のガイドパーティと思われる方と行き違
うだけで、まったく人気なし。
「上高地や燕とエライ違いだな〜」😉

野口五郎岳でちょうどお昼になったので、こ
こで☕ブレイク。ビバーク地まであとほんの
少しだけど、360度のパノラマが素敵だし、
「のんびり往こう!」
ゆっくりした後南真砂を降って、竹村新道分
岐からちょっと降って一山超えたところに好
ビバーク地発見!!😃
目の前に赤牛・水晶が眺められる極楽プレイ
ス!早速整地して水づくりして早い夕食を食
べてテント設営。
「こんな良い所は残雪期ならではかな♪」

風が冷たくなってきたのでテントの中へ入っ
てゴロンと水晶を眺めながら休んでいると、
ザクッ、ザクッっと足音がする。
テントから顔を出すと単独の登山者。挨拶だ
けだったけど、野口五郎小屋泊りかな?
再びテントの中に潜り込んで横になっている
と、
「何か、背中が冷たい?」
まだ11時。灯りを付けると、作った水が袋か
ら漏れてシュラフ、マットが濡れている。
「マジ?」
タオルで絞って水は出したけど、テンション⤵
幸い一部だけだったし、冷え込みもそれほど
じゃなかったのでまた眠りに就いた。


<DAY2>*:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*

2:15起床。テントから顔を出すと、もの凄い
星の数。☆☆☆☆☆☆☆☆
「ホントに上から降って来そう!」

テントの中で朝ご飯。でもあんまり食欲がなく、
栄養ドリンクと即席フォーを流し込む。それと
☕も。
支度をして夜明け前に出発!
「果たして山頂まで往けるのかな〜」
期待と不安、ドッキドキ💛〜

雪たっぷりの稜線は雪質が良くてアイゼンが気
持ちよく刺さる。
「これなら往けるかな。」
夏道なら岩稜帯を越えたり巻いたり結構忙しい
気がしてたけど、今回は雪で滑らかになった感
じで楽に東沢乗越を過ぎ、ちょっと厭らしい山
荘直下もまったく問題なく安心してトラバース。

水晶小屋に到着する直前で本日の御来光☀〜
周りの山々は色付いて綺麗なピンク色に!
小屋でヘルメットを被って、気を引き締める。

いよいよ山頂へ!
途中スキートレースがあって、
「こんなところよく滑るなぁ〜(驚き😱)」
稜線の雪渓を越えるとそこからはずっと夏道が
出てる。アイゼンで石ころ交じりの道を進むと、
出ました核心部!!
昨日聞いてたとおりの高度感!?
「確かにフリーは勇気がいるかも。。。」
でも今日は雪質バツグンでしかも先行PTの作
ったステップが綺麗に出来上がってて、
「これなら往けるでしょ!」
ってことで、サクサクと両手にはウィペットの
ピックで刺しながらクリア〜♫
ここを過ぎたら後は基本夏道が出てるので全く
問題なし。返ってアイゼンで雪の上歩いた方が
楽でした。

「ついに来ましたぁ〜イエ〜イ😃」
山頂での眺めはサイコーの一言!!

しばらく撮影して楽しんでからは、この後の行
程も長いので下山開始。名残惜しかった。
そして、また例の核心部のクライムダウンへ!
意外や上から見た方が高度感が無い?
とは言え慢心は禁物、慎重な足運びで安全地帯
に降りて終了〜
「やっぱ、ドッキドキでした〜」

もう帰りはルン♫ルン♬気分⤴
水晶小屋で☕ブレイクしてのんびりビバーク地
へ。
真砂岳の分岐点はトラバースせず山頂直下の雪
渓を越えた辺りまで登ってガレ道を降る。

ガレ道が途切れ、この先は夏道なら崩壊地の谷
側を巻く。でもこれが雪があるとグズッた雪の
急斜面をトラバースしなければならない。
「実はここが核心部か?」
表面シャバシャバでその下は場所によって硬か
ったり踏み抜きそうなくらい柔らかだったり。
不用意に足を差し込めないので、ゆっくり動作
で一歩一歩。👣

何とかトラバースから解放されて疲れがドっと
出た。南真砂岳まで雪の上だったり夏道だった
りゆっくりのんびり景色を楽しみながら。

南真砂岳の東面を降る。ここもさっきと同じ雪
質に加えて深い踏み抜き。
「やっとスノーシューの出番が来たぞー」
チェンジしてみたらエッジが効かずズリ落ちる。
「これじゃ急斜面は滑落するよ〜😱」

ってことで、アイゼンとスノーシューを何度も
付け替えて。一箇所下に気がある所でスノーシ
ューで10m位滑落した。
流石に焦ったけど、落ちても木で停める心づも
りはしてたのでうまく停められた。
そこから先は右の湯俣岳との鞍部まではアイゼ
ンで降りざるを得ず、踏み抜き易い右側のハイ
松帯には寄らないようにゆっくり降った。

鞍部からの登り返しはまた踏み抜き地帯。ここ
からはまさにスノーシューの出番。
ヒールリフターで楽々山頂まで。
ここでゆっくり水作りとお昼休憩。
「もう日差しが暑くて熱中症になりそう。。。」
たくさん水を飲んで、カレーも食べて。

さぁ、最後は急登の竹村新道を下山ですが、こ
こは雪があるとルートが見つけ辛い。
GPS見てないと必ず支峰に入り込んでしまう。
今回も降りだしがよく分からず、GPSで方向
だけ確認してスノーシューで進む。
踏み抜きはやっぱり酷い。先行者のトレースが
ちょっとだけ残ってましたが、踏み抜いた跡だ
らけ。
「これじゃここは来ないわな〜」
降り始めの急登箇所はスノーシューだとずり落
ちて危険!
しばらく踏み抜きを我慢して降るものの、いい
加減嫌気がさしてきて斜面も緩やかになって来
たところでスノーシューにチェンジ。
ここからはもう踏み抜き無しで快適!快適!

「担いできた甲斐があったぁ〜😃」

標高1,900mからはやっと土の夏道へ。ガシガ
シ降ってほぼ予定通りに晴嵐荘へ到着!
「後は渡渉して林道歩くだけ!」
渡渉地点は浅瀬のうまく飛び石が並んでる所を
選んで往く。
あ〜でも一箇所石が途切れてて浸かっちゃいま
した。「ま、帰るだけなので大丈夫っしょ!」

残る林道は崩壊して巻道が急造されてるところ
があったけど歩くには問題なしでした。
最後の長〜いトンネルを抜けてダムへ到着!
携帯が繋がらないので公衆電話でタクシーを呼
んで無事七倉山荘へ着きました。


2日間なんてあっという間かと思いましたが、
濃〜い時間を過ごしたので長く感じました。
GW最後の最後で素晴らしい山行ができました。
これも、先行された方達のトレースやステップ
のおかげかと思いますので感謝申し上げます。

「しばらく雪の竹村新道はいいかな。」😉

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コメント

やはり素晴らしいGWのこのルート!
一昨年野口五郎まで行ってから、今年のGWも行こうと思っていたのですが、なんだか雪が多そうで、
一昨年の踏み抜き地獄ブナ立尾根を思い出して、
やめちゃいましたが、やはり素晴らしいですね!!
貸切の稜線で迎える御来光!最高ですね!
経験豊富なbatayhanさんだから行けるんだなぁと読ませて頂きました。
うーん!やっぱり良いですね!
お楽しみ様でした!!
2019/5/7 1:43
Re: やはり素晴らしいGWのこのルート!
>TAKSPEEDさん
コメありがとうございます。
ブナ立ては早朝だったので踏み抜き無かったのですが、南真砂からはスノーシュー無かったら大変だったと思います。
御来光も含めてすべてが素晴らしい2日間でした。
2019/5/7 12:32
北アルプスのド真ん中最高ですね
積雪期の北アルプス、憧れますね。
積雪期の北アルプス、ラッセル、深雪を考えると行きたくてもできません。
飯綱山での訓練が活きているのかな。
今シーズン爺ヶ岳東尾根を計画しましたが、やはりラッセルが気になり断念しました。爺ヶ岳から鹿島槍をピストンなんて考えられません。
無理せず頑張ってください。
2019/5/7 19:04
Re: 北アルプスのド真ん中最高ですね
>bumpkin さん
まさにど真ん中でこんな良い所無いですよ〜
今回はラッセルも無かったし楽させてもらったって感じです。
2019/5/7 20:53
プロフィール画像
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