大キレット



- GPS
- 56:00
- 距離
- 41.6km
- 登り
- 2,351m
- 下り
- 2,342m
コースタイム
- 山行
- 8:45
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 10:25
- 山行
- 10:35
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 12:25
天候 | 7/26:晴れ、7/27:晴れ、7/28:雨のち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大キレットは久しぶりでしたが、昔より良く整備されて歩きやすかったと思います。 |
その他周辺情報 | 松本市内の瑞祥。 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
行動食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ヘルメット
|
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感想
7月26日 晴れ
今回は純子さんと2人で32年ぶりの大キレットに小屋泊山行。前回は1986年8月に表銀座を縦走した時、32歳だった。
純子さんを拾い、東名・圏央道経由で中央道に乗ったが、圏央道では大雨が降った。
談合坂で夜食のそばを食べ、0:30に沢渡の市営第二駐車場に到着した。途中渋滞は全くなかった。
夏休みながら水曜日の夜のせいか駐車場はガラガラだ。気温は16℃と涼しく、空は満天の星だ。トイレ近くに駐車してそのまま車中泊。
3:50起床。今日は槍ヶ岳山荘までのコースタイム9時間50分の長丁場なので、早立ちしなければならない。トイレ、身支度の後出口付近に移動して朝食を食べつつタクシーが来るのを見ていると4:20にタクシーがやって来た。予約車か尋ねるとフリーとのことで、4:40に予約する。
4:40タクシーには珍しいプリウスαで出発。セダンに比べて大きなザックが積みやすい。4:50中の湯ゲート着。我々のタクシーの前に3台のタクシーが並んでいた。ゲート開は5:00のはずだが、運転手さんによると7分前に開くとのこと。実際4:53に開いた。
5:03上高地着。トイレを済ませ登山計画書を提出して河童橋に移動し、写真を撮って直ぐに出発した。小梨平にはいつものように渡辺画伯のテントがあったが、急ぐので声を掛けずに通過した。
下界では猛暑が続いているが、ここは10℃前後でヒンヤリして気持ちが良い。明神、徳沢、横尾と11kmの梓川街道を快調に飛ばし、コースタイム3時間10分のところを2時間20分で横尾に到着した。
横尾を過ぎて槍沢コースに入ると少し登りになる。槍見河原からはその名の通り槍の穂先が見えた。槍沢ロッヂで少し長めに休憩。ババ平のトイレや水場は2年前に建替えられたのでとても綺麗だ。
槍沢はとても長くなかなか槍が見えないが、高山植物が豊富で癒される。ババ平が最後の水場と思っていたが、途中に2箇所沢の水が飲める水場があった。冷たくてとても旨い。
坊主岩屋の手前でようやく槍が見えるようになると元気が出た気がする。殺生ヒュッテからの最後の40分はきつく、100mおきに残りの距離が岩に書かれているが、却って遠く感じてしまう。
15:45ヘロヘロになりながら槍ヶ岳山荘に到着。コースタイム9時間50分のところ8時間25分だったのでヘロヘロの割には早かった。穂先への登頂は元々考えていなかったのでテラスでとりあえずビール。
丁度スケッチ教室が開かれていて、絵心ありの純子さんは飛入りで参加。20分ほどで描き上げ、講師からは「才能あり」と評価された。
チェックインすると我々の部屋は2階の「ききょうA」。2畳の区画が上下左右で4区画あり、それぞれ大きな敷布団1枚に掛布団が3枚ずつ置いてあるが、今日は比較的空いているので、2畳に2人ずつだった。
宿泊者は韓国人が多く、館内放送も日本語とハングルだ。18:00から夕食。ハンバーグがメインだが、味はまあまあで特に美味しいというほどではなく、純子さんには不評だった。
トイレは洋式でなかなか綺麗。水は宿泊者は無料だが、蛇口からはチョロチョロと流れは細い。貴重な水を無駄にしないようにとの配慮で仕方が無いが、水汲みや歯磨きは行列になる。携帯やデジカメの充電も無料で出来る。
明日の天気予報は晴れだが、明後日は台風の影響で朝から雨の予報なので、北穂高小屋をキャンセルして涸沢まで下る事にした。携帯はAUとdocomoが入るが、宿泊室では弱く、ホールと玄関前のテラスが良く入る。
19:00の日没と夕焼けを見てから就寝体勢に入ったが、Tシャツ1枚で丁度良い。
7月27日 晴れ
3:50起床。室内13℃と意外に低いがTシャツ1枚で寒くは無かった。山ではいつも熟睡できないが、昨夜は1度起きただけでとても良く眠れた。純子さんによると結構な鼾をかいていたようだ。
天気はピーカン。槍の右下隅から日が昇った。日の出を見てから急いで食堂に行き、5:00からの朝食を食べる。味はまあまあだ。
北穂泊をキャンセルし、涸沢または横尾までの長丁場になるので、当初計画より1時間早く5:50に出発する。雲海に浮かぶ八ヶ岳、富士山、南アルプスが見事だ。
天気は良いが風が強く、これ以上強くなるとキレット通過が不安になる。槍ヶ岳を振り返りつつ南岳に向かうが、大喰岳と中岳は近かったが、南岳は遠かった。我々と前後して歩いているのは韓国人のツアー客だった。
南岳小屋まで2時間50分のところ2時間15分で着いた。ここで昼食。お昼は行動食だが、純子さんが槍ヶ岳山荘の昼食弁当は炊き込みご飯で美味しいという話を知り合いから聞いていたので、2人で1個を頼んでみた。竹皮に包まれた炊き込みご飯はなるほど美味しい。
小屋で休憩しているのは大半が韓国人だった。
腹ごしらえの後ハーネスを付け、ヘルメットを被ってキレットに突入するが、周りの人達はみなヘルメットは被っているもののハーネスを付けている人はいない。たしかに劔と違ってセルフビレーするようなクサリ場は無いようなので、不要とは思いながらも念のため装着する。
32年前の記憶はほぼ無いが、神経を使ったような記憶がある。まずは急斜面の下りだが、それほど怖くは無い。時々韓国パーティーによる渋滞待ちがあるが、それも大したことない。
長谷川ピークは南岳側から見ると特徴が無く、うっかり通り過ぎるところだったが、「Hピーク」と小さな字で書かれているのに気づいて立ち止まった。長谷川ピークで出会った日本人の若いカップルとは北穂まで一緒で、四国から来たソロの青年とは涸沢まで一緒だった。
長谷川ピークを下るとA沢のコルだが、そこから見る長谷川ピークはかなり顕著なピークで断崖絶壁に見える。実際に通過してみるとそれほどでも無いのだけれど。
その後の難所「飛騨泣き」も大した事は無かったが、逆コースの方が難しそうだ。北穂高小屋はずっと見えているが思ったより遠く感じた。
12:10北穂高小屋に到着。コースタイム3時間30分のところ3時間10分だった。渋滞もあったのでなかなか良いペースだ。結局ハーネスを使うような危険な場所は無く、また使えるような場所も無かった。当初計画ではここで宿泊なので展望テラスでキレットと槍を観ながら生ビールを飲むところだが、明日の雨に備えて今日中に安全な場所まで下るので我慢する。
涸沢まで下るか横尾まで行くか思案どころだが、とりあえず涸沢まで下る。北穂からの下りはかなりの急斜面の岩場で、ここを雨の中に下るのを回避したのは正解だ。
北穂から涸沢までのコースタイムは1時間40分のところ2時間20分も掛かってしまい、涸沢小屋に着いた時はヘロヘロになっていた。涸沢に泊まるか横尾まで下るか思案したが、風呂に入れる横尾まで下る事にした。
涸沢では「カラフェス」のイベントが行われており、涸沢小屋では加賀谷はつみと福島和可菜の「山のミニコンサート」が行われ、涸沢ヒュッテでは山と渓谷の萩原編集長の講演が行われていて大勢の登山客で賑わっていた。
涸沢から電話で横尾山荘を予約して下山開始。ヘロヘロになった後の2時間の下りはかなりしんどく、コースタイム1時間50分のところ2時間20分掛かってしまった。
横尾山荘到着は18:15。18:00〜19:00が夕食時間だが、小屋の方の好意で先に風呂に入っても良いとのことで先に風呂に入った。風呂は母屋とは別棟の2階にあり、新しくてきれいな風呂だった。夕食時間なので風呂は誰もおらず貸切だった。
食堂は我々だけで貸切。夕食は品数も多くとても美味しい。食後も話し込んでいたら小屋のスタッフに叱られてしまった。
横尾山荘の館内はとても立派で綺麗で、山小屋というより旅館に近い。宿泊室は2段ベッドで山小屋風だが。
部屋は2段ベッドが4つある8人部屋だが、1人分のスペースはそこそこ広くて布団も清潔で快適だった。
7月28日 雨のち曇り
5:00起床。あまり良く眠れなかった。
外は霧雨が降っている。昨日は12時間も行動したが、体はあまり痛くない。風呂に入ったせいだろうか?6:00の朝食まで時間があるので玄関前の軒先で湯を沸かしてコーヒーを淹れた。
朝食もとても美味しい。雨は本降りになったので、カッパを着て出発する。徳沢園では定番のソフトクリームを食べたが、テント場ではカラフェスが行われていた。
10:10上高地に到着したが、雨でも明日の予報が良いせいか大勢の登山者とすれ違った。
バスターミナルからタクシーで沢渡に戻り、風呂はいつもの竜島温泉ではなく松本市街の「瑞祥」へ。風呂上りには近くの「くら寿司」でランチ。山行後の寿司は回転寿司でもすこぶる美味しい。
帰り道の渋滞は無かったが、台風接近の影響で風が強く、アクアラインが通行止めになっていて湾岸線で帰ったので1時間くらい余計に掛かってしまった。
今回は岩場の多いコースだったが、硬めの登山靴ではなく足にフィットしているモンベルのトレッキングシューズ「ラップランドブーツ・ワイド」にしたが、問題無かった。ソールがもう少し硬い方が良いが、総合的にはベストな選択だった。
久しぶりの大キレットも難なく通過でき、適度な緊張感を楽しむ事が出来た。最終日は雨に降られたが、初日と2日目は天気に恵まれてとても良い山行だった。
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