槍ヶ岳(上高地〜槍沢〜北鎌尾根)


- GPS
- 24:00
- 距離
- 42.6km
- 登り
- 2,743m
- 下り
- 2,705m
コースタイム
0520:上高地発〜0555:明神〜0650:新村橋〜0720:横尾(休憩10分)〜0910:槍沢ロッヂ〜1020:大曲(休憩)〜1140:水俣乗越(休憩)〜1250:雪渓末端〜1420:北鎌沢出合(休憩後テント設営)
8月11日
0410:北鎌沢出合出発〜0650:北鎌のコル(大休憩)/0710:北鎌のコル出発〜0830:P8・P9付近〜0910:独標コル(大休憩)/0915:独標のコル付近出発〜0925:独標一つ目のトラバース〜0935:独標逆コの字トラバース〜0945:P11取り付き〜1130:P13取り付き〜1300:北鎌平下段のコル/1310:北鎌平下のコル出発〜1320:穂先の取り付き〜1420:山頂到着〜槍ヶ岳山荘(他の登山者と話し込み)〜殺生ヒュッテ(テント泊)
8月12日
0415:殺生ヒュッテ出発〜0515:天狗原下方の雪渓〜05??:大曲分岐(休憩)〜0615:槍沢ロッヂ(休憩)〜0715:横尾(休憩)〜0815:徳沢(大休憩)〜0915:明神(大休憩)〜1020:上高地バスターミナル(ビジターセンター)
16時過ぎ横浜の自宅へ到着
天候 | 3日ともに晴れ〜快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大曲から水俣乗越まで急登、以降バリルートとなり踏み跡はしっかりありますが、沢に下り立つと全てがルートになります。1900m付近の伏流水まで水場はありません。 第一に北鎌沢出合を確実に見つける事。第二に北鎌沢右俣を外れない事。第三に北鎌尾根は全体的にもろい岩場(だと思う)なので、全てが核心部と思って歩く事。 岩稜帯歩きになれていれば問題ないレベル。多少の岩登り知識は必要と思います。自分は全くクライミングをした事がありません。 また進退極まって懸垂下降を強いられる場合があるらしいです。 注:トレースは手打ちの為誤差が大きく出ている場合があります。出来るだけ歩いた所をトレースしましたが、参考にならないと思います。必ず地形図等で確認をして下さい。 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
1900m付近で豊富な伏流水、ちょうど間ノ沢?との合流手前です。たらふく水を飲み目の前がテン場だっていうのに3lを担ぎます(笑)
装備
共同装備 |
ザック30l
テント(二人用)
シュラフ
手袋
帽子
サングラス
時計
地図
コンパス
バーナー
ガス(1缶)
水(北鎌沢から3l)
ヘルメット
ザイル(8X30)
環カラ4枚
ノーマルヒナ4枚
ハーネス
雨具
シュリンゲ6本
食料(最小限)
ヘッドライト
その他医薬品等
|
---|
感想
2013/08/10〜12 槍ヶ岳(北鎌尾根@ソロ)
一日目
今夏最大のお山は昨年行けなかった槍ヶ岳に決定です。
今回の課題は衣食住を担いでどれだけシェイプできるか?です。
いつもなら60lザックに楽に入るように考えますが、絶対に30l
にザックに入り切るようにパッキングする事が必要です。
さて装備からご報告ですが、ざっくりと書き出すと普通の登山
用品です(笑)
時計、カメラ、地図、コンパス、雨具、薬、携帯、ヘッ電、予
備バッテリー、シュラフとここまではいつもな感じなのですが、
あとはザイル8X30m、8環、カラビナ、環カラ、スリング(シュ
リンゲ)短長、ハーネス、ヘルメットとなります。
削ったのもは2日目、3日目の食糧、シュラフマット等、嵩が増
す物は減らしました。
朝一番に足湯からジャンボタクシーの相乗りで上高地に入りま
す。5時過ぎに上高地に到着しビジターセンターのトイレを借り
て出発します。明神、横尾、槍沢と各所で水分補給(ジュース
(笑))をします。
槍沢で水2lと500mlペット2本に給水して出発します。
ボチボチ標高を上げながら大曲から初めての道となる、水俣乗
越へ北上します。この大曲から乗越への道が曲者で、標高差40
0m程度しかないのですが、えらく辛いです(笑)止まっては水
分補給、止まっては水分補給を繰り返し、水の残量は早くも1l
以下です。
いつもなら全然摂らない水分ですが、ちょっと甘く見ていまし
た。
上高地から水俣乗越までは標高差約1000mです。
せっかく稼いだ標高をまた600mほど下って行きます。水俣乗越
から先は登山地図には出ていませんが、明瞭な踏み跡が下へ伸
びています。
上部はザレていて掴むものは草とアジサイみたいな細い枝しか
ありません。ゆっくり下って行くと低木帯になり、一気にスピ
ードがあげられます。
実は来月ある方に連れて行ってもらう予定でしたが、メンバー
を聞いてエキスパート揃い・・・。一度も山を共にした事がな
く、皆さんにはかなり迷惑かも?自分が足を引っ張るかも?と
か色々考えた末、大変失礼ながら先に行かせていただきました。
低木帯を抜け出すと目の前には雪渓が現れます。雪渓は左岸を
歩きます。後はひたすら1830mの北鎌沢の出合まで下ります。
途中1900m付近まで水場はありません。1900m付近の沢が合流す
る辺りで伏流水が出ています。すぐ裏には水が豊富な本流があ
りますが、気分的に岩の間から出てくる伏流水の方がいいです
ね(笑)
1830m付近へ一番乗りで到着します。北鎌沢出合真ん前の整地
されたテン場を独り占めします。
ここで京都の山岳会のM上さんとM井さんと仲良くなりました。
酒をすすめていただきましたが、西穂山荘で飲みすぎて一睡も
出来ずに吐いた事があり、それから山ではほぼ飲まないのが決
まりですwww
ジュースでお付き合いしながら、自分が調べた北鎌沢の詳細を
説明します。いやさせていただきました?
右俣を右に行き過ぎるとクライマーズホイホイにつかまります
よ!!と説明しました(笑)
夕食はミートボールに塩大福。これで300g以上は軽くなったか
な?
明日は危険なので明るくなってから出発の予定ですが、早めの
19時には寝ます。それにしても1000m登って600m下りてまた130
0m以上も登る。山バカじゃなきゃやらないですよね?(笑)
二日目
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初めに・・・
今回の北鎌尾根は一般登山道ではないので、一般登山道から槍
ヶ岳へ目指す方には全く有益な情報はありません。
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夜中に背中の痛さと膝の痛さで目が覚めます。背中はマットが
ないので直に石ころに当たっていたので、少しずれる事で解消
しますが、膝の痛みも激しかったのですが子供の頃からの古傷
なので、今更どうしようもないので放置します。
前日は早寝したおかげで3時過ぎの起床は全く問題なく、身体は
快調です。ただ沢で顔を洗おうとして片足をドボンとやってし
まい、靴下を替えても不快感MAXです(笑)
4時には京都のお二人が出発しました。
後を追うように出発します。右岸から左岸、左岸から右岸と何
度か岩伝いに歩くと途中から左岸を歩くようになります。1900m
付近の右俣と左俣の分岐に気を付けます。高度計も確認しなが
ら歩きますが、左俣が大きく左に曲がっている所を目安に歩き
ます。
程なく分岐地点に到着します。右俣は水がほぼ涸れており西(
直進)方向に向かっているので、普段は間違えないとは思いま
すが、数年前には左俣に入り込みクレバスに落ちて亡くなった
方もいます。
随分登って来ました。周りが明るくなって来たので写真を撮り
ながら確実な現在位置を把握します。
上を見上げると木が生えている北鎌のコルが見えます。
テン場から600mと少しの標高差を登りますが、なかなか近づき
ません。
この先は大きな岩があったり枝沢があったりとトラップだらけ
です。この沢の上部の枝沢が「クライマーズホイホイ」です。
今でこそネットの情報は沢山ありますが、少し前は随分迷い込
む人がいたようです。
いや、います!と現在進行形ですね。それもかなりの人が入っ
ています。明瞭な踏み跡が続いており、正規のルートより目に
つくかも知れません。
誰かが小さな岩に「X」印を書いてくれましたが、それでも入
ってしまうようです。上部も「X」があるらしいです(某氏か
らの直近の情報)。ソロで初級程度のクライミング技術では行
くも戻るも出来なくなりそうだとの事です。
この後更に分岐箇所が一か所あり慎重に草付きを歩いたり、岩
を超えたり、ザレを登ったりと約2時間40分かかって登り切り
ました。
他のブログを読むと約2時間程度で600mを登るようですが、重
荷にヒーコラ言いながら歩いているので、まずまずでしょう。
水は左俣分岐で取るのが確実ですが、行った時は2200m付近に
も伏流水が出ていました。流れは細いのでこれから秋にかけて
登る場合は注意が必要です。
北鎌のコルでは20分の大休止です。早くもバテました!途中抜
かれた4〜5人の若いパーティーから、連れの二人はさっき行き
ましたよ。と言われました。
「連れ?いやソロですけど・・・」と言ったらむこうも?な顔
をしています。
京都のお二人が心配して待っていてくれたようです。
とてもありがたく思いました。
重い腰を上げて歩きだします。コルの標高が約2470mから2749m
の天狗の腰掛(と思うP9)へ登って行きます。途中にも多少の
アップダウンがあり、2600m付近から高度がなかなか上がりま
せん。
コルから先は明瞭な踏み跡があり外さないように歩きます。
P8の取り付きだったと思いますが、重荷では少々大変な箇所が
あります。FIXロープがありますが、全体重を預けてもひょい
とは行けず上部の木の枝につかまったりしながらよじ登ります。
この先緊張しすぎて写真もあまり撮れず、2度ほど吐きながら歩
き続けます。緊張しすぎて鼻血を出した人は知っていますが、
まさか吐くほど緊張するなんて思いもしませんでした。
この辺まで来ると硫黄尾根、水晶、鷲羽、野口五郎(多分)が
見えて来ます。
この後も踏み跡はしっかりしておりルーファイは一切必要あり
ません。
独標手前のテラスでゆっくりします。先行している北鎌のコル
で出会ったパーティーが先に進んでいます。多分その先には京
都のお二人とソロの方が歩いているはずです。独標を見ると中
央部付近を下から上にトラバーしているようです。
独標直下に来ました。もう一度全体のルートを確認してからト
ラバースへ向かいます。
・・・行けるかな?と思う方が先でした。
まずはどのブログでも必ず出てくるFIXロープがある所を通過し
ます。ロープはかなり緩めに張られており、心もとないですが
バランスを取る程度と考えて通過すると難なく通れます。ほん
の3歩か4歩でした。
ここを通過すると数種類の花が迎えてくれます。
シーズン終わりかけのイワオウギやその後は初めて見る気がす
るミヤマオダマキです。
この花はキレイですね。こんな養分の少ない岩場に・・・と思
ってしまいます。
北鎌尾根にも沢山の高山植物が咲いています。あまり余裕がな
く全体的に写真撮影は少ないです。
FIXロープのトラバースが終わり花を見終わると、今度は頭の上
に岩が突き出した有名な逆コの字のトラーバースになります。
ここはマジで緊張しました。
中腰でもザックが当たり完全に四つん這いの態勢で越えます。
一段下にもステップがあるのですが上手に上と下のステップを
使いながら行く事になります。
更に先のトラバースも少々注意が必要ですが、ここは思ったほ
ど難しくも怖くもありませんでした。
この先からP10(独標)への踏み跡がありますが、時間がかかり
そうなので結局最後まで巻きました。
P11への取り付き(だったと思う)には残置スリングがあります
が、体重をかけるのが怖いので左側の壁を登ります。自分で登
れる、歩ける所を行くのがこの尾根の楽しみです。登れなかっ
たら「遭難」と言う事になりかねません。
ここからはしばらく尾根通しで歩いたと思います。振り返って
見ると後続の二人パーティーが見えます。
これから進む方向には目的地の槍ヶ岳が聳えています!P13(白
ザレ峰)では先行のパーティーが休憩しているようです。 P11
(と思う)にはピナクル状の小岩峰となり途中千丈沢側を巻き
ながらP12へ歩きます。
P12から先は小さなピークがいくつかありますが、基本的に尾根
歩きをします。
P13のコルには左右へ伸びる踏み跡がありますが、まずは左へと
進むとすぐに行き止まりです。今度は右に回ると残置ハーケン
に真新しいスリングが下がっていました。スリングに足をかけ
ザックを岩に押し付けホールドを探しますが何もありません(汗)
ここもやっとの思いで這い上がります。
後に知りましたが本来は正面突破が一番楽だったらしいです。
クライミングをする人にはほんの3手くらいで上がれるでしょう
けど、岩の経験がない人はこんな時に辛いです。
この辺まで来ると槍が大きくなって来るのが実感できます。
前にも書きましたが「正解」はそれぞれ自分の技術+α(安全)
で好きな所を歩いて下さい。
この後も通常はP15まで尾根歩きが基本のようですが、人のルー
トを見ながら歩くのは面白くないのでP15に向けて、トラバース
しては稜線上に這い上がり、コルに着いてはトラバースして稜
線上へと繰り返しました。
ちなみにどこまでもトラバースをしようとすると、いつの間に
か踏み跡は消え、ザレた谷や断崖が出現します。
いい加減疲れて来たので、一番楽そうなルート(稜線上)を歩
いて行きます。
やっと北鎌平の一段下のコルに到着しました。
ここで踏み跡は右と左に付いています。右の踏み跡はしっかり
踏まれていますが、あえて左から取り付いて行きます。
ここは右から巻いた方がはるかに安全で楽に穂先へ導いてくれ
るはずです。左からは結構切り立った岩と土のミックスを登り
切ると北鎌平のテントスペースに飛び出します。
最後のルート確認をし重石になっていた水1.5lを捨てて小休止
します。
この時に先行していた京都のお二人の姿が穂先に見えていまし
た。その後の若いソロの方と4人か5人のパーティーも到着して
いるようです。
大岩をグングン歩いて行きます。穂先の左を狙って先に見える
ピークを目指します。
穂先の取り付きはここしか歩けないと言うような道になってい
るので取り付きを間違える事はないでしょう。
下のチムニーは右から簡単に巻けるようですが、あえてチムニ
ーへ取り付きます。残置スリングはありますが、フリーで取り
付くには全く役に立たずもっと左にあればとか贅沢な事を考え
ていました(笑)
雪が付いていたりパーティーで登る時にはいいのかも知れませ
ん。クライミングのセオリーが分からないので何とも言えませ
んが、アブミでもぶら下がっていれば凄くうれしいです(笑)
下はなんとなく登れてしまうのですが、上のチムニーはちょっ
と手ごわかったです。
初めの一手がなかなか決まりません。ここでも岩の経験がある
かないかで難易度は大きく変わるでしょう。
多分ここも巻けると思いますが、でも行きます!
散々苦労してチムニーを越えるとすぐ上には人がたくさんいる
のが見えます。一瞬静かになったような気がします。名物の拍
手で迎えられたら恥ずかしいかも?とか考えながら最後は岩の
上を階段状に歩く感じで山頂の祠の裏手、向かって右横と言っ
たら方がいいかも?な場所に飛び出します。
やりました!拍手があったら恥ずかしぃ!と思ったら、
し〜〜〜ん・・・オイオイ
目の前のオバちゃん(いやお姉さん)が一言「何で道のない所
から上がって来るんだろね?」
山頂の渋滞とは正反対に寂しい登頂になりました。這い上がる
姿を写真収めてもらっていたら、お願いして送ってもらおうと
思っていましたが、誰もカメラさえ向けてくれていませんでし
た(笑)
いつもは自分が行った山頂なんぞ興味もないですが、今回は最
高の満足登山なので是非山頂標と一緒の写真が欲しかったので
すが、梯子の上から長蛇の列で、ここで割り込んで写真を撮っ
てもらうのも気が引けます。
山頂標識だけだでも人がいない時にと思い、「標識だけ撮らせ
てもらえますか?」と順番待ちの方に言うと、心よく「どうぞ
」と言ってくれました。
が・・・その前から写真を撮ってる方達が、何枚撮っているも
か全くどけてくれません。仕方ないので「標識の写真だけ」撮
らせて下さいってお願いしたら「じゃあ一緒に」とか言って、
祠の横に立ってしまう始末です。
気持ちは分かりますが・・・(笑)
山頂はすれ違えないほどの混雑です。早々に退散する事にしま
すが、下りの渋滞も発生しておりなかなか下りる事が出来ませ
ん。登りルートと交錯している所でも渋滞しているようです。
穂先からの下山渋滞で山荘に着いたのは15時過ぎです。
山荘前でソロで北鎌踏破の余韻に浸ります。テン場満席状態の
看板があり殺生まで下りる事になりそうです。
京都のお二人は早く到着しているでしょうから、もしかしたら
槍のテン場にいるかも?と思い、テン場の下まで見ますが姿が
見えません。自分も昼前に穂先に付けたら一気に下ろうと思っ
ていたので、もしかして下山したかな?と思い挨拶は諦めまし
た。
殺生に下ろうとしてザックを持ち上げた所で若い男性に声をか
けられました。
ザイルにガチャ、ヘルメットのいでたちは自分しかいません。
ちょっと浮いています(笑)
「クライミングですか?」いや違います。北鎌だったんでこん
な格好です(笑)
「ほんとですか?どうでした?」
と色々質問されて「クライミングをかじっていてルーファイで
きてザレ歩いて登山できれば誰でも楽勝ですよと無責任に答え
ておきました(笑)
来月に北鎌を予定しているらしいです。
北穂から大キレットを楽勝で越えて来たと言っていたので、問
題ないでしょうね。
殺生ヒュッテのテン場を通ると見覚えのあるザックにテントが
!中には人がいないので小屋内で飲んでいるだろうと思い、受
付時に見てみるといました!
京都のお二人+北鎌沢で抜かれた単独男性が。声をかける前に
まずはテントの設営です。早くしないと平坦な場所を取られて
しまいます。以前小屋泊の時にわざわざ遠回りして下見してお
いた、目立たない平地がまだ空いていました!
一服してからご挨拶に伺います。北鎌のコルで随分待っていた
だいた事にお礼を言う前に
「お〜○井ちゃん!生きてたか!心配しとったで」って言って
もらいました。うれしかったですね!普段は飲まないビールで
乾杯し、実はこのお二人があれほど気を付けて下さいね!と言
ったホイホイにひっかかったらしい事等大笑いしながら話し込
みました。
山で初めて仲良くなった人です。電話番号を教え合い、またい
つかどこかでと約束しました。
翌日も4時出発と聞いて自分は膝の調子がすこぶる悪いので、ゆ
っくり歩く事にしますと伝えました。膝の故障をかかえて尚且
つソロで北鎌・・・色々言いたい事もあったと思うのですが、
説教じみた事は言われませんでした。
でも山岳会とかに入っていい先輩を見つけてパーティーを組ん
だ方が絶対安全だよ。と一言だけ。ありがたいお言葉です。
もしこの初心者のブログを見て「自分でも楽勝じゃん!」とか
思う方がいたら・・・。
1、自分のルートでは衣食住を担いで一人で歩きます。水まで
入れて15kg程度の重荷で歩く事が出来るか?早い人で数時間で
すが、大方は8時間前後。山中で時間切れの方も沢山います。
2、岩、ザレ、時には多少のクライミング技術があるか?クラ
イミング技術は初級にも満たない程度でいいと思いますが、進
退極まる場所もあるようです。
3、ルーファイは100%必要な技術です。ここで言うルーファイ
は地図からではなく臭いで探す力が必要です。北鎌のコルまで
は読図、コンパスを使える事も条件になります。途中目印はほ
ぼありません。3か所だけピンクテープを見ましたが、その他ペ
ンキマークは一か所だけです。穂先直下の下のチムニーだけで
す。
4、携帯は通じない所が多いです。独標を越えて稜線に出ると
通話可能箇所が増えますが、緊急時の連絡手段としてはこころ
もとないです。
5、エスケープルートはありません。行くも戻るも同じだけ危
険です。逃げるには穂先を越えるしかないと思います。
6、大事な事ですが水は稜線上での確保は困難です。P8の前後
?コル、テントを張れるスペースのすぐ前に雪渓上部が見えて
います。かなりの危険を伴いますが緊急時は汚れた雪から水が
作れるでしょう。
7、ソロでは本当にすべてが自己責任です。心して行って下さ
い。ソロはお勧めしませんが・・・。
三日目
約6時間少々で上高地に到着。一本バスをやりすごし大休止して
から足湯駐車場に。
16時過ぎには横浜の自宅へ到着しました。今回全行程で一度も
こける事無く歩きましたが、ワンミスで死ぬかもと思う所が全
てです。
本当に充実した3日間でした。
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