槍穂高連峰縦走 槍ヶ岳/大キレット/北穂高岳/涸沢岳(新穂高から周回)


- GPS
- 35:47
- 距離
- 32.5km
- 登り
- 3,504m
- 下り
- 3,505m
コースタイム
- 山行
- 14:08
- 休憩
- 2:46
- 合計
- 16:54
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 6:15
天候 | 一日目:歩き出し小雨からド快晴 二日目:ガス&雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
■アクセス 宮城県(仙台市)⇔山形県⇔新潟県⇔富山県⇔岐阜県(新穂高) 下道540km、11〜12時間。 ■駐車場 新穂高第3駐車場 無料 150台 前日(9/13)14時着時点で9割程埋まっていました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山ポスト 新穂高センターに入山届、下山届提出所あり。 YAMAPでも併せて提出。 今回はモンベルの短期山岳保険にも加入@\2,000。 ■ルート状況(2024/9/14-15時点) 〇一日目:登山口〜槍平小屋〜槍ヶ岳〜南岳〜大キレット〜北穂高岳 新穂高温泉をそのまま進み林道へ。右俣林道は白出沢出合まで続いており非常に長く感じます。登山口からここまでで標高500m程up。序盤の林道はショートカット出来る所あります。穂高平小屋への約900mのショートカットは良い情報が得られなかった為、急がば回れで林道を歩きました。白出沢出合から登山道の始まり。槍平小屋までに枯れ沢含めると4か所程の沢を渡ります。真っ暗でしたがマーキングとピンテがあり注意深く確認すれば進む方向は分かります。滝沢には渡渉用の橋があり、沢中央にある大岩にライトが常設されており助かりました。ここは水量が多いと渡渉が厳しくなる可能性あります。滝沢から暫く歩くと槍平小屋。小屋から少し歩くとテン場と水場があります。槍平小屋からは徐々に傾斜が増していき千丈分岐まで上がると背後に笠ヶ岳方面や槍ヶ岳方面の稜線見えるようになります。分岐からは千丈乗越へ。上がると裏銀座や北ア深部の視界が一気に開けます。乗越から槍ヶ岳山荘は岩稜帯ですが難しい所はありません。山荘まで上がると今度は東側の景色が開けます。山荘から槍ヶ岳は渋滞無しで15分程。登り/降りでルートが分かれています。鎖・ハシゴあり。山頂は360度の大絶景。槍ヶ岳山荘から穂高方面の稜線は岩稜帯。大喰岳、中岳、南岳をアップダウンが続く。この区間にもハシゴあり。中岳から南はゴーロ帯でマーキング見ながら降りますがガスると分かりづらそうです。南岳も360度の絶景と北穂高岳へと続く大キレットが大迫力です。南岳小屋から大キレットの始まり。まずは2連続の長いハシゴ。上のハシゴ付近はザレているので落石に注意。そこから更に降り300m位標高を下げます。コルから登ると長谷川ピーク。大キレットで一番緊張した場所でした。鎖がありますが、足の置き場が難しく少し難儀しました。Hピークからまた降ってから登り始めると飛騨泣き。ここは鎖もステップもしっかりしているので難しくはありませんでしたが降りや雨でのコンディションで難易度が変わりそう。飛騨泣きからは北穂高岳山荘までは只管急斜面の岩場を登り続けます。ロープもハシゴも使いながら進みますが登っても登ってもなかなか着かず…。残り200mのマーキング辺りから小屋のテラスが見え隠れ。そこから一登りで北穂高岳山荘です。大キレットはマーキングが豊富です。間違って進みそうな箇所には×マークあります。ルートから外れると急に浮石だらけになるので注意して歩けば気付くと思います。天候、体力、装備などの状況で難易度変わると思いますが歩かれる方はお気を付けて下さい。 〇二日目:北穂高岳〜涸沢岳〜穂高小屋〜白出沢〜登山口 北穂高岳から降ると涸沢への降り、涸沢岳への稜線への分岐があります。稜線は少し登ってから一気に降り始めます。雨で岩も鎖もハシゴもスリッピーでしたので序盤から神経を使いました。ガスの影響もあってかルートロストしそうな箇所多数。ただ、この区間もマーキングは豊富にあります。岩稜帯のトラバースの降りなどもありコルまで一気に降ります。コルから涸沢岳へは一気に登り。コル付近で10m程ルートロス。浮石だらけになり直ぐに間違えた事に気付き戻ってルート修正。コルからの登りが北穂高岳〜涸沢岳間の核心部。ロープ、梯子のオンパレードです。距離は短いですがとても難しい区間でした。ジャンダルム方面よりもこの区間の方が難しいという方もいるようです。涸沢岳から少し降ると穂高岳山荘です。穂高岳山荘の裏手(西側)から白出沢のルートになります。上部は沢型の浮石だらけのルートです。マーキングはたまに見かけますが等間隔に付いている訳ではありません。九十九折りにルートが付いていますがマーキングと向かって右側を意識して進みながら降ると良いと思います。岩場の降りが終わると樹林帯の急降下。樹林帯の降りから鎖場で沢へ降りるとお次は沢沿いの長いヘツリ+鎖。ハシゴで沢まで降りると重太郎橋。水量が多いと渡れない場合もあるので注意。重太郎橋を過ぎると白出沢出合までは樹林帯をダラダラ降って合流。新穂高温泉までまた長い林道を歩いて終了。 ■水場 槍平小屋 小屋の先のテン場に水場あり。 槍平小屋の先の最終水場 最終水場の看板あり 槍ヶ岳山荘 500ml@\100(宿泊者以外) 南岳小屋 1l@\200(宿泊者以外) 北穂高岳山荘 無料(宿泊者) ■北穂高岳山荘 https://www.kitaho.co.jp/ 1泊夕食 \12,300 宿泊者は水、お湯、お茶無料。トイレ、乾燥室あり。携帯充電無料。 生ビール\1,000 スタッフの皆さんとても親切で快適に過ごす事が出来ました。 |
その他周辺情報 | ひがくの湯 \900 とても美味しそうな食堂だったが混んでいたので今回はパス。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
前回の北アルプス後立山連峰の不帰ノ嶮縦走からまさかの北アルプス連投レポ。1シーズンに2回も北アルプスへ遠征するのは初めて。八峰キレット、不帰ノ嶮と三大キレットの2つを歩いてから是非最後の大キレットも歩きたい、そしてどうせなら槍ヶ岳や穂高連峰も歩きたいと思ったのが今回の計画でした。当初の計画としては槍ヶ岳→大キレット→北穂高岳→奥穂高岳→ジャンダルム→西穂高岳の新穂高からの周回。北穂高岳小屋が2週間前に運よく取れました。
前日移動で新穂高第3駐車場に無事停める。天気予報では1日目は快晴だが2日目は午後あたりから雨。初めて槍穂高連峰を歩くのでエスケープは色々考慮しました。ただ2日間でこの工程を歩く為にはどうしても1日目には大キレットを越えたい。1か月山から遠ざかっていたので体力面で不安があったが無理せず安全第一で。
1日目。気合を入れて0時スタート。穂高岳小屋への通じる白出沢出合の分岐までの林道が長い長い。そこからやっと登山道で槍平小屋までは暗い渡渉がいくつかあるが慎重にマーキングを拾いながら進み槍平小屋へ。千丈分岐までは徐々に傾斜が増していき分岐から千丈乗越へ。乗越に着くと北アルプス北部の山々が一気に視界に飛び込んできた!特にまだ歩いたことのない鷲羽岳、黒部五郎岳、赤牛岳、劔立山が気になる。槍ヶ岳へは岩稜帯の直登でマーキング豊富で登山道は明瞭。槍ヶ岳小屋に着くと今度は東側が開けて遠く富士山、南アルプス、中央アルプスの山々が見渡せた。ご来光からだいぶ時間が立っていたせいか渋滞は見られず念願の槍ヶ岳への登頂を果たす。山頂からは360度の絶景。北アルプスの山々が全部見渡せ、これから歩く穂高連峰もずっと先まで見ることが出来た。山頂で絶景を堪能するとお次は大キレットへ向けて縦走開始。岩稜帯の縦走路はピーク毎にアップダウンがあります。中岳付近のゴーロ帯はガスが出るとルートロスしそうだがマーキングはそれなりにあってありがたい。南岳まで来ると北穂高岳に通じる大キレットが目の前に。体力的に厳しく南岳小屋泊も脳裏をよぎるがこれから大キレットへ向かう方々も居て気合を入れていざ大キレットへ。コルまで急なザレや2連ハシゴなどがあり一気に標高を下げる。登り返して進むと長谷川ピーク。ここが大キレットで一番テクニカルな所でした。鎖を掴みつつナイフリッジの反対側へ体を移動し足を置くまでが難しい。そこを越えると再び標高を下げA沢のコル。コルからは北穂高岳へ向けてひたすらの登り。飛騨泣きは鎖、ステップがしっかりしており問題無い。そこからは鎖、ハシゴを使ったり四つん這いになったりしながらグイグイ標高を上げてやっとの思いで北穂高岳小屋へ。初日の長い工程をなんとか歩き切りました。小屋で温かいお茶を頂き2時間程仮眠するとすっかり復活。同宿の方々と会話すると明日歩く北穂高岳〜涸沢岳間はジャンダルム方面にも劣らないなかなかの危険個所と聞き少しビビります。夕食ではお隣にバリエーションを歩かれるお二人と会話。リードクライミング、ボルダリング、過去山行などの話で盛り上がりました。久しぶりにBaseCampにも行きたくなった!夜は雨音で時々起きたがぐっすり寝ることが出来た。
2日目。外はガッスガス。たまに雨も降っている。この状況では奥穂より先は無理だろうと早々に諦める。それよりも穂高岳山荘まで行くのも大変そう。朝食と雨対策の準備を整え5:30に出発。北穂高岳の南峰からコルまで下り始める。マーキング拾いながら進むと前方に昨日大キレットを歩かれた方がおり、この天候で下山ルートも同じとのことで一緒に歩き始める。濡れた岩、鎖、ハシゴは良く滑りとても慎重に進む。奥穂方面からのスライドもあり、皆さん大キレットの先の南岳や槍ヶ岳を目指すと言っており気合に脱帽。コルからは涸沢岳への登り。この登りが核心でした。これでもかと鎖のオンパレード。濡れているので非常に気を遣います。更にちょっとルートロス。ルートから外れるとすぐに足場が不安定になります。おかしいな?と思って戻って無事復帰。いくつの鎖場を越えたかも分からないがなんとか涸沢岳登頂。勿論景色は真っ白で稜線は風も強い。穂高岳山荘へ降って中で休憩させて頂きました。この天気で奥穂へピストンしても意味無いので晴れた時に西穂までの縦走リベンジを誓い白出沢から下山開始。浮石だかけのゴーロ帯でマーキングも少な目。前日、右側を意識してというアドバイスを頂いていたので、それを思い出しながらたまにマーキングも拾って降る。岩がなくなると次は樹林帯の急降下。それを抜けると長い鎖がある沢へ一旦降りてそこから鎖のあるヘツリ。このヘツリが長く感じました。ハシゴを降りて少し進むと重太郎橋。雨は降っていたが水量は多くなく問題なく渡る事が出来ました。あとは樹林帯を緩やかに下り林道起点の出合で周回が完成。林道をダラダラと歩いて無事第3駐車場まで戻った。
今回初めての槍ヶ岳、大キレット、北穂高岳〜穂高岳小屋までの穂高連峰縦走と槍・穂高エリアを歩くことが出来ました。1日目の工程なかなりきつかったが無事歩き切れた事、2日目の天候は残念だったが悪いコンディションの中でも北穂高岳〜涸沢岳を無事に歩けた事は貴重な経験でした。当初の目標であった奥穂〜ジャンダルム〜西穂間は歩けなかったので次回は天気のいいタイミングでのリベンジとしたいです。今回の山行で会話頂いた皆様、ありがとうございます!!
コメント
この記録に関連する登山ルート

槍ヶ岳、大キレット、北穂高縦走、お疲れ様でした!!
日本最難関の縦走路ですね、、、
写真見てるだけで怖いです
1日目天気が良くてうらやましいです!
奥穂〜西穂というと、、、ジャンダルム行くんですか!?
返事遅くなってしまいすみません💦
槍ヶ岳〜大キレット〜北穂高岳は快晴の下歩く事ができて最高でした‼️👍怖い所はありますが鎖と岩を掴みながら足をしっかり置いて進めば大丈夫でしたよ🧗
元々の計画は2日目に北穂〜奥穂〜西穂でしたが天気悪くエスケープルートで下山となりましたので奥穂〜西穂、勿論ジャンダルムも‼️のリベンジは来年以降に取っておきたいと思います😄
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する