コマクサ咲く蓮華岳と「針ノ木サーキット」+鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳


- GPS
- 24:52
- 距離
- 40.2km
- 登り
- 4,027m
- 下り
- 4,036m
コースタイム
- 山行
- 5:02
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 6:29
- 山行
- 7:54
- 休憩
- 2:21
- 合計
- 10:15
- 山行
- 5:54
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 8:01
天候 | 8/2:晴のち曇 8/3:晴のち曇 8/4:曇のち晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
八王子19:37(特急あずさ49号) 松本21:46 (松本駅付近で前泊) 松本05:56(JR大糸線)¥680 ※信濃大町駅SUICA使用不可 信濃大町07:01 ※乗り換え時間が4分しかないが、電車から降りた人は全員乗れた。 バス停の目の前にある切符販売所で往復券¥2950も買える。 信濃大町駅07:05(アルピコ交通)¥1650(片道) 扇沢07:45 復路: 扇沢13:40(アルピコ交通) 信濃大町駅14:15 信濃大町14:29(JR大糸線) 松本15:36/15:50(特急あずさ44号) 八王子18:11 |
その他周辺情報 | 針ノ木小屋 宿泊者水1Lサービス 水1L¥200 お湯500ml¥150 冷池山荘 宿泊者水1Lサービス 水1L¥200 お湯500ml¥150 |
写真
感想
前から行きたかった針ノ木大雪渓。
亡父のアルバムを見ていたら針ノ木岳と写ったものを発見したので、ぜひ今夏は針ノ木岳に登ろうと決めていた。
針ノ木岳だけだとあまり気乗りしなそうだった友人は、前から爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳には登りたいと言っていたので、扇沢から針ノ木岳を経て周回する「針ノ木サーキット」コースと鹿島槍ヶ岳を往復するコースを組み合わせて計画し、なんとか実現に漕ぎつけることができた。
大雪渓を下るのは嫌なので右回りで。
これなら針ノ木小屋に泊まって蓮華岳を往復することもできる。
「針ノ木サーキット」を歩いたことのある人に話したところ、それにプラスして鹿島槍ヶ岳往復はかなりきついよと言われたのだが、果たして…。
扇沢に夜行バスで入るのは避けたかったので松本で前泊。
松本前泊でよく利用する「旅館松風」と同程度の値段で駅前の「ホテル飯田屋」が取れたので便利だった。
松本駅05:56始発の大糸線で信濃大町駅着が07:01。
扇沢行きのバスが信濃大町駅07:05発。
乗り換え時間が4分しかないので、往復割引切符を買うのは諦めようかと思っていたのだが、バス停前に切符発売所があり電車から降りた人全員が切符を買って乗り込むまで待ってから出発してくれたので大丈夫だった。
扇沢駅では蛇口から流れ続ける「破砕帯の水」を汲んでから出発。
大沢小屋までのコースは砂防ダムの工事の関係か登山地図とは違うようだったが、大沢小屋で無事正規コースと合流することができた。
「大雪渓」を歩くのは2003年の白馬大雪渓以来で、その時に買った軽アイゼン「モチヅキmini-5」は未だに愛用している。
鋼鉄の爪とナイロンベルトだけでできているので劣化も少なくまだ使うことができる。
ただ、さすがに爪が摩耗しているかもしれないので今回軽アイゼンを新調した。
選んだのはベルモントの「軽アイゼン7seven」。
モチヅキのmini-5と同じく、爪とナイロンベルト以外の余計な部品が余りないのが決め手だった。
同じ軽アイゼンでもモチヅキのものより2本爪が多いということになるようだ。
雪渓歩きは吹き降ろす風が冷たくて気持ちがいい。
ただ、どんどん傾斜も急になり、振り返るとやはり針ノ木大雪渓は登りにして良かったなと思った。
チェーンスパイクで下っていく人も多かったが、下りだとちょっと怖い気がする。
針ノ木大雪渓を登りきるとすぐに針ノ木小屋。
思っていたよりも大きな小屋で、さすが北アルプスの山小屋らしく内部も快適だ。
受付の時に売店に置いてあったライチョウの手ぬぐいが気に入りすぐに購入した。
あまり物が増えてもと思い、やっと行けた山小屋だけで手ぬぐいは購入している。
今回は2年前の黒部五郎小舎以来の手ぬぐいの購入だ。
荷物整理を済ませて、今日は蓮華岳だけ往復。
全体的に雲が多く展望はなかったが、思っていた以上のコマクサの群落だった。
そしてライチョウまで見られた。
コマクサとタカネシオガマのモザイクの中をライチョウが歩いていた。
2日目はいよいよ前から行きたかった針ノ木岳とそれに連なる稜線。
所謂「針ノ木サーキット」だ。
5時位に出ればいいかと思っていたのだが、冷池山荘まで行くことを小屋の方に話したらなるべく早く出た方がいいと言われたので辺りが明るくなる4時半頃に出発した。
昨日は小屋前からは何も見えなかったが、目の前に槍ヶ岳、穂高岳が見える素晴らしいロケーションだった。
朝日に染まる針ノ木岳とスバリ岳を見上げながら高度を上げていく。
そして針ノ木岳山頂に出ると思っていた以上に立山、剱岳が大迫力だった。
そして眼下には黒部湖。
以前、立山の大汝山から黒部湖を覗き込んだことがあったが、こちらの稜線の方がより黒部湖に近いようだ。
針ノ木岳山頂からは北アルプス南部の槍ヶ岳・穂高岳から薬師岳、立山、剱岳、白馬岳まで見渡せる大展望だ。
友人は高度感があるところが苦手とのことで、針ノ木岳からスバリ岳方面に向かう、黒部湖にそのまま落ち込んでいくような斜面がかなり怖かったそうだ。
そして隣のスバリ岳もまた思っていた以上に岩稜だった。
スバリ岳からの展望も針ノ木岳以上に黒部湖が近く感じ、立山、剱岳の展望も良い。
そして次の赤沢岳までが長い。
隣の鳴沢岳ではライチョウの親子が目を楽しませてくれた。
ただ、そこから新越乗越山荘に下り、岩小屋沢岳に登り、種池山荘に行くまでが長い。
大展望を見ながらの歩きなのだがアップダウンが多く、かなり消耗した。
新越乗越山荘、または種池山荘で泊まりにしておけば良かったと思ったくらいだ。
しかもまだそこから先爺ヶ岳を越えて冷池山荘まで行かなくてはならない。
「針ノ木サーキット」聞いていたとおりかなりハードだった。
少し脱水気味なのか頭も痛いし、明日鹿島槍ヶ岳が往復できるか心配になってきた。
冷池山荘は10年前に鹿島槍ヶ岳に登った時に泊まっていて快適だった覚えがあるが、改装されたのか記憶以上にきれいな施設になっていた。
ただ、記憶では水場があった気がしたのだが、水は宿泊者に1Lサービス以外は1L¥200の販売制だった。
これは今年が水不足だからだろうか、それとも記憶違いなだけだろうか。
針ノ木岳に行けて充分満足したし、脱水気味のようなので脚が攣ってしまうのも嫌だったので、友人に明日は鹿島槍ヶ岳は往復せず山小屋で待っていると告げると、無理をしないで下りようという話になった。
部屋はロフトのようなところであり、夕方は暑かったが半個室状で快適だった。
社交的な友人のお陰で、大阪から来ている方や千葉から来ている方と色々お話ができて楽しかった。
3日目最終日。
冷池山荘に泊まっている人はほとんど鹿島槍ヶ岳に向かうらしく3時にはほとんどの宿泊者が起きている状況だった。
その音で3時過ぎには目が覚め、昨晩夕食で油揚げ入りのお味噌汁を3杯お代わりしたからか、至極快調だ。
やはり脱水気味だったようだ。
今回のコースは天然の水場が針ノ木大雪渓上部の「最終水場」しかなく、他は山小屋での有料販売制だったので少々水をケチりすぎたのかもしれない。
そもそも友人には鹿島槍ヶ岳に登るということで誘ったわけだし、こんなにも快調なら鹿島槍ヶ岳に行かないという手はない。
とりあえず体調が悪くなれば引き返すつもりで出発したが、10年前はもっときつかった記憶があったが、至極順調に鹿島槍ヶ岳まで到着することができた。
昨日の「針ノ木サーキット」がきつかったので、その比較で楽に感じたのかもしれない。
山頂付近では昨夜山小屋で話した大阪の方と千葉の方と出会えた。
昨日は鹿島槍ヶ岳はやめておくと話していたので、体調が回復したからとは話したが、なんとなく照れ臭かった。
昨日は日の出から8時くらいまでは雲もなく展望が開けていたが、今日は天気が下り坂なのか朝から雲が多い。
山頂は雲の中で展望は開けなかったが、少し下ると布引山辺りで展望が開けた。
昨日歩いた「針ノ木サーキット」の全貌が見渡せる。
昨日はパスした爺ヶ岳の中峰と南峰にも登る。
振り返ると鹿島槍ヶ岳の山頂は時折雲から出ていたので、今日は朝早く登らなかった人の方が運が良かったのかもしれない。
爺ヶ岳南峰からは一昨日登ってきた針ノ木大雪渓も見ることができた。
柏原新道は10年前の記憶どおり歩きやすく、柏原新道登山口から扇沢まで15分ほど登り返す。
扇沢駅で無料で流れ続ける「破砕帯の水」が、渇水の稜線歩きの後だったので一昨日以上に貴重でおいしく感じた。
先週の白山登山で友人の一眼レフカメラが故障してしまったため、今回友人はスマホでの撮影がメインとなるとのことだった。
いつも登山アプリは友人のスマホに頼っていたが(自分は紙の地図)、スマホでの撮影が多くなると電池切れの可能性もあるため、初めて自分のスマホにヤマレコアプリをダウンロードして使ってみることにした。
使ってみると現在位置がすぐに分かるし、なによりログが非常に便利だった。
記録を作るときに歩いたルートをトレースする必要もないし、滞在場所、滞在時間も既に記録されている。
これはもっと前から利用するべきだったなと思った。
ということで、先週の白山の記録より早く記録を完成することができた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する