梅雨だ!八ヶ岳連峰主脈ほぼ全山縦走 テン泊装備は重かった


- GPS
- 56:15
- 距離
- 38.8km
- 登り
- 4,061m
- 下り
- 3,895m
コースタイム
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 5:51
- 山行
- 7:42
- 休憩
- 1:58
- 合計
- 9:40
- 山行
- 10:35
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 11:48
天候 | 曇り→晴れ→雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
すずらん峠に下山し、設置しといた自転車で茅野駅へ行き、自転車を置いて茅野駅から小淵沢駅まで電車(410円) 小淵沢駅からタクシーで観音平(3250円)の駐車場へ 観音平から車で延命の湯(820円)に立ち寄ったあと、茅野駅まで行き自転車回収しました |
コース状況/ 危険箇所等 |
キレットから赤岳の登りがザレています 北八ヶ岳は全体に雨で石が濡れるとよく滑りました |
その他周辺情報 | 延命の湯は24時まで営業なので、慌てることもなく、助かりました。(市外820円) |
写真
感想
思わしくない天気予報と生来のものぐさの性格で、最後まで逡巡しましたが、やってみて山登りの意義でも考えようと思い、決行。こだわったのはテント泊。山小屋泊まりはこの先まだまだチャンスはあるけど、テン泊だとそうはいかない。出来る時にやろうと。
第1日目
気合が入っていたのか、登山道のコイワカガミが満開でウグイスの声に終日癒されたのか、いつもなら青年小屋でグロッキーなのに快調に権現岳へ。キレット小屋に着いても時間があり、赤岳に上がりたかったが、さりとてその先テン場までは行けず、この日はのんびり。水場は枯れてたのか場所がわからず、さもありなんと3L持ってきてよかった。夕方からガスが湧き、土砂降りに。夜は雨が地面から跳ね返り、テント内もやや浸水。
第2日目
行動時間が長くなるので、夜明け前にヘッデンつけて始動。岩場は楽しいが、赤岳への急登が続く。山頂はいつものにぎやかさで、人を見るとホッとするのは自分の未熟さか。天望荘で水を調達し横岳に向かうが、再び岩場も、今度は楽しむ余裕が無くなってくる。この日は快晴で蒸し暑く、冷たい風と交互にやってくる。顔に日焼け止めスプレーを塗るがワークキャップから露出した後頭部に塗り忘れ、夜に枕をあてた時愚かさに気付く。
夏沢峠で昼食を摂りながら、前夜の雨で濡れたテントを広げて乾かすが、あっという間に乾き、日差しの強さを感じる。このあたりから水がまずく感じてバテ始め、根石岳山荘でたまらずコーラと水を調達。この時ご一緒した上品な2人連れの方は、山口県からいらしたとのことで、お話するうち、その真摯な山への姿勢に勇気をもらいました。お二人に元気をもらい、天狗も快調に過ぎ、中山峠を上がるとまた満開のコイワカガミ!ただし、快調もここまで、中山からの直線急降下は北八独特の空のない薄暗い辛く長い時間だった。
高見石のテント場は貸切で、おまけに良心的にも水が2Lサービスで、購入したサイダーとともにいただく。この日は食欲もなかったが、餅をたっぷりの醤油に浸けて豚汁とともに食べ、久しぶりに食事の美味さを感じる。日中塩タブレットを摂っていたが、どうもそれだけでは足りなかったようで、この後塩味のナッツがとても美味しく感じた。
第3日目
天候悪化の予報もあり、この日は予定していた双子池宿泊をやめ、一気に蓼科山を目指すことにする。ただし、行動時間は日没ギリギリとなり、下山後,日が落ちた暗い雨中をすずらん峠から茅野駅まで約22キロをチャリで行くことを懸念し、予定していた双子山はカットする。
再びヘッデンをつけ、昨日のデジャブか、薄暗い空のない登山道をひたすら進む。
茶臼から北横は冬にスノーシューをして楽しかった思い出があり、この辺は楽勝かと思いきや、茶臼の上りは手厳しい。薄暗い空のない世界は、昨日と同じところを歩いている錯覚にとらわれながらやっと雨池峠に出るが、ここで状況は一変する。広々した楽園のような歩道は曇り空でも解放感にあふれ、それが坪庭まで続く。ここから北横の急登をがんばるが、予報より早く雨が落ち始める。へばって北横岳山頂に着くが、ここでまさかのコースミス!間違いようのない標識をなぜか反対方向へ進み、予定していなかった大岳への急降下を半分まで来て気づくが、この先へ進むと時間がさらに長くなるので、泣く泣く上り返して北横岳山頂に戻る。このロスタイムの50分間が精神的にもきついダメージとなる。補給する水もまずく、気持ち悪さが増し、このまま体が動かなくなる可能性を考え始めた。だましだまし歩き、しばし悪態をつきながら亀甲池で昼食を兼ねて大休止。暖かいものを口に入れると不思議と元気がどこからともなく湧き、再び立ち上がる。そして、ここから将軍平分岐までの30分がそれまでの辛さを忘れる楽園のような道だった。満開の花、カッコウ、ウグイスとどこまでも平らな道。永遠に続いて欲しかった。
分岐からはいよいよ今回の山行の最後の上り。それにふさわしく、登山道とは言えないような沢伝いに急登をどこまでも進む。おまけに雨が激しくなり、レインジャケットの下は汗でびしょ濡れ。ようやく見つけた蓼科山荘ではしばらく呼吸も整わず、とにもかくにもサイダー、水を調達し、汗冷えしたシャツを替えてストーブにあたり、生き返る。この時はすでにザックをおろしても肩痛は消えなかったが、山頂は目の前。はやる気持ちを力に最後のゴロ岩を登り蓼科山頂に到着。ガスに包まれた歩いてきた八ヶ岳を見やると、その距離感に一瞬感慨があったが、すぐに下山後のチャリ行程の心配と、夕食に何を食べるかで頭がいっぱいに。雨で濡れた岩で何度も滑り、脛に新たな傷をつけながら、夕食は特大ロースかつ定食!に決定し、すずらん峠に到着。チャリがひっそりと雨の中たたずんでいるのを見つけた時、思わず話しかけたのは言うまでもありません。
この後、顔にあたる雨粒の痛みを感じながらひたすら頼りない折り畳みチャリで茅野駅を目指して下るが、時折坂を上り返すところはすでに漕ぐ気力もなく押して進み、小一時間かけようやく茅野駅に到着し、この山行を終えた。
最後に自転車を漕ぎながら思ったのは、とんかつ屋が近くにあるのかどうかということ、人は時間をどう過ごそうと過ごした時間の長さは誰にも平等だということ。それが今回の答えになるのでしょうか。
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