湯の花館の前には、車があるし、玄関の扉は開け放たれている。しかしながら、なにかこう寂寞としている。事前には電話をしていたんだけども、そこはかとなく心配になる。営業しているよなあ。
物音を立てることすら憚られる気がして、息を殺して館内に入る。目に飛び込んでくるのは、無数の剥製。主に狸。それぞれが手にゴルフクラブ持っている。フルスイングしてるキータヌもいる。目は生き生きとしている。作り物の目だ。昔、こういうのあったね。しかし、凄い数だ。剥製に気圧されて踏みとどまっていると、どうぞーと声がかかる。人がいた。
館内は徹頭徹尾、湯治宿の風情です。雑然としているのも、また味。懐かしの写真が多数。日光サル軍団ロケ記念の写真が飾ってありました。平成5年の写真。もうそんなに経つのか。反省!だっけか。反省だけならサルでもできるか。サルも大変だな。
まずは、混浴の露天へ。まあ、平日だし、誰も入ってないので、夢の貸切。この湯の色。やっぱり、万座はいいねえ。でも、なんだか湯がまだ少ないような。毎日、湯を抜いて清掃してるということかな。特段、景色が見えるわでもなし、蟲がたくさん湯に身を任せていたけども、そんなのは関係ない。気になるなら、備え付けの網ですくえばいいのさ。
続いて内湯。男女別です。サルノコシカケを漬け込んだ桶に湯が注がれ、そこから湯舟に湯が注がれるシステム。これが名物。桶の縁には、湯のみが置いてあったので、飲めるのだろうか。飲まなかったけど。湯は、硫黄成分特濃。湯上り後も暫く体から硫黄の匂いがぷんぷんします。次に風呂に入るまで取れません。
内湯に使ってると、あれ、何か目の錯覚かな。お湯が斜めに傾いているような。いや、湯でなくて、湯舟が傾いているのか。いや、建物自体が傾いているのか。全体的に思いっきり「木」で出来てるもんなあ。中庭が草木ボーボーとか、そんなのは関係ない。ただ静かに万座温泉の湯を楽しみたいのであれば、ここ、良いと思う。
訪問日 2022年8月5日
▼万座温泉 湯の花旅館
10.00-16.00ころまで(宿に確認) ¥700
群馬県吾妻郡嬬恋村干俣 万座温泉2401 0279-97-3152
https://www.yunohana-m.com/
昭和の味ですね。
夢の貸切状態なんて超ステキ😊
ウンウン、、良いです。
昭和を通り越して、大正の雰囲気です(褒めてます)。
モノクロ写真を撮ったら、いつの時代の写真か、うかがい知れないものがあるかもしれません。
実をいうと、平日の真昼間に、このようなところに日帰り客は自分以外にはいないだろうと思っていたのですが、自分が露天から出て内湯に入っていたら、声の感じからして若い感じの女性が露天に入っていきました、、、後を追うように見え透いてまた露天にいくわけにも行かないので、内湯で悶々としておりました。
帰る時にも日帰り客らしき人がいたので、そこそこ人は来るみたいですね。
ドリフターズのコントで四方の壁がバタッと倒れお風呂からお湯とともに身体が滑り出すイメージ(悪意はありません)
無茶苦茶楽しみな施設ですね!
万座温泉プリンスホテルに湯治滞在するがしたいことリストに入っています
狸と一緒にスイング、行ってみたいなぁ
確かに、スタジオセットみたいな風情かもしれません。よくまあ、ここまでレトロ感を押し出したものだと感心しますが、実際のところは、何もしていないというか。時間が止まってるだけというか(褒めてます)。
万座プリンスホテルいいですねえ。あんな山奥に、よくまあ、あれだけの施設を作ったものだといつも感心しています。露天は混浴ですけども、解放感があって眺めが良いですね。日帰り料金が¥1000を超えているのが、なんともアレですが。お近くに行かれたら、狸のフルスイングを愛でに行くのも一興かと思います。万プリの思い出を押しのけて、記憶に残ってしまう旅館です。
コメントを編集
いいねした人