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2015年03月21日 06:31直輸入レビュー(シューズ)全体に公開

▼膝の痛くならない靴を1年ちょい使った感想〜HOKA ONE ONE スティンソンEVO

一昨年に買ったホカオネオネのスティンソンEVOがへたってきた。特に底のすり減りが著しい。先日の房の大山でも、何でもないところでスリップした。底を見てみたら、ツルツル。もう限界かもしれん。ということで。新しいシューズでも買っちゃおっかなーの前に、この他に類を見ない強烈なクッション性を誇る厚底トレランシューズであるホカオネオネのスティンソンEVOを1年と4か月愛用したので、その感想でも書いてみようかと思ってみたわけでした。

で。このシューズの日記を以前に書いた時に、3つほど特徴をあげているのですが、それについて今の感想でも書いてみようと思います。

1 超厚底でクッション性の高さ。膝への負担軽減
まず。この効果が一番大きいです。このシューズを履くようになってから、膝が痛くなりにくくなりました。1年4か月の間、ただの一度も痛くてどうしようもない状況になってません。飛んだり、跳ねたり、走ったり、飛び降りたりしても、ほぼ膝が痛くなりません。また、木の根を踏んだり、石を踏んだりしても、何をしても、足裏が痛くなることもありません。長距離と言っても、私の場合25kmくらいまでですけど、それくらいの使用では、衝撃からくる足へのダメージはほぼ皆無といってよいくらいに快適そのものです。とはいえ、足へのダメージが軽減されることは確かですが、全く痛くもかゆくもないわけではありません。登山行程の難易にもよりますけど、多少は膝の周辺が痛くもなります。ただし。痛くなったとしても、回復が早いです。これは、私が今まで履いてきた他のメーカーの靴ではありえない効果です。他のメーカーの靴では、距離が長くなると、如実に足のいたるところが痛くなってくる。このスティンソンEVOを履くまでは、それはごく当たり前のことだと思ってましたけど、その常識を根底から覆す性能は、確実に実感できました。さすがは御フランス製。


2 シューレースがクイックフィットで、締め緩めが迅速
確かに楽ではありましたけど、それほどの大きなメリットでもなかったかも。これは他のメーカーでも珍しくないですし。たまーに、緩んでくるような気がするのは、困りましたけど。ま、締め直せばよいだけのことなのですけど。靴を脱いだり履いたりを頻繁にするのであれば、便利かもしれませんけど、基本的に一度、履いてしまえば下山してくるまで靴を脱ぐことがないので、クイックフィットなシューレースは、特別、便利に感じるものではありませんでした。


3 底が厚いため、履くだけで4cmの身長アップ。
  長身のモテ男に大変身
こちらの靴は厚底のため、履くだけで人知れず身長が4センチメートルもアップするシークレット効果があるのです。実は、これが一番の購入動機であったにもかかわらず、まるでモテ効果が感じられませんでした。他に何か問題があるということなのでしょうか。ネンシューもガクレキも低いから、せめて身長だけでもお高くと思ったのですけど。身長が高いだけでモテたのは、バブル全盛・前時代までの話なんですかね。びば!ばぶる!

唯一の不満点は。
足首のホールドが弱い点です。これはローカットなので仕方ないのですが。つまり、急斜面のくだりで足先が当たって痛くなってしまったというところです。具体的に言いますと、北海道日高山脈の戸蔦別岳から幌尻山荘への急激な下りで、足先が痛くなりました。標高差にして約1000mの下りです。ま、こんなくだりは滅多にないのですけど。足先が痛くなったのは唯一ここだけでしたけどね。

本来はトレランシューズですが、別にローカットのハイキングシューズとして使っても問題ないです。厚底なので、沢を渡渉する際には底部分だけなら水に浸かっても大丈夫ですけど、通気性抜群なために全く防水性が無いので、全体を水につけると一瞬にして浸水します。

注意点としましては。
厚底の特殊形状な靴なので、履きこなすのは多少の慣れが必要です。履き始めたばかりで慣れないうちは、接地面の状態に対して足の置き方を間違えると、グキリと簡単に足首を捻じりました。捻挫はしなかったですけど、足首を捻じることは数回ありました。それはつまり。登山道には、ガレ場の急登だったり、草付の斜面だったり、ドロドロスリッピーだったり、尖がった岩、木の根が張り出していたりと様々な状況があるわけでして。足を前に繰り出すに際して、平坦でない登山道の状況を瞬時に判断して、どこにどのように足を置くかを常に頭の中で意識しながら、足運びをすることになります。これなくして、このシューズを履くことはできません。本来、トレランシューズなので、山の中を走るとなると、さらに注意力が必要となります。他の普通の登山靴のように、適当に足を動かしても靴のほうでカバーしてくれるような優しさがないのです。裸足に近いシューズを志向する人が足運びに気を使うのと同様に、その真逆に位置する超厚底シューズが、厚底であるがゆえに足運びに気を使わなければらないとは、面白いもんです。ちなみに、慣れてからは足首を捻じることは全くないです。

スティンソンEVOを履くようになってから、多分、私の歩き方は変わったと思います。膝が痛くならなくなったのは、単にシューズを変えたからだけではないと思います。他の登山靴を履いて歩いても、膝が痛くならなくなりましたから。脚が鍛えられたというよりも、歩き方が変わったのだと思ってます。どう変わったかを言葉での説明はできないですけど。

このシューズを買ってからというもの、ごくまれに雪のあるところや渡渉がある山は別の靴で行ったりしましたけど、1年4か月の間、ほぼ全ての山行をこのシューズで行っています。ですから、1年4か月で、へたってしまったというのは、自分としては耐久性がないという印象はありません。むしろ、よくこれだけの酷使に耐えたなと思うくらいです。お値段は2万円しましたけど、十分に元はとったと思ってます。奇抜ではありますが、買ってよかったと満足できるシューズでした。
総じて傾斜の緩いアップダウンの続く長距離ハイクでは、これ以上のシューズは無いのではないかと思います。

写真・左 靴底のすり減り状況
写真・中 1年4か月後のお姿
写真・右 新品だった頃

詳細なことは、以前の日記に書いてありますので、興味のある方はそちらを。

▼スティンソンEVOを買った時の日記
 http://www.yamareco.com/modules/diary/18949-detail-62023

▼日本代理店 サンウェスト
 http://www.sunwest.biz/hoka/

▼HOKA ONE ONE 公式サイト(フランス)
 http://www.hokaoneone.com/
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