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写真�⊆�蔵展示室（埋文調査室）で木製品を見る―緻密なスギ材
写真��）発掘現場
15時23分、予定よりかなり時間を取られ資料館を後にして、青谷上寺地遺跡展示館に15時49分に到着、しかし数日前に電話した場所は、ここではなかったかもしれない――展示kじゃ移設をしていただくことになっていたが、それはここではなく収蔵展示室（県埋文青谷調査室）だったかと思いなおすが、スマホではなかなか電話番号が出てこない。以前電話をしたとき、間違えてそこの電話でなく展示館の電話番号を収蔵展示室と間違えたかもしれない。何とか電話をして、これから向かう旨を通知し、タクシーを呼ぶ間に展示室の展示を見学、収蔵展示室に向かう。
収蔵展示室は県の埋蔵文化財センターの青谷上寺地調査室で、出土品の整理・保存管理・収蔵⁺展示を行っている。展示といっても展示室ではなく収蔵庫内の遺物を調査室の専門家が解説してくださるという設定。今日はもう一人見学者がいた。鳥取県は妻木晩田遺跡や青谷のような著名な弥生時代の遺跡を持つが、現在は青谷の調査に最も力を入れており、出土人骨の調査、特に今回はDNAのミトコンドリアだけでなく各ゲノムなどの分析も行っており、明日午後にはシンポジウムが開催される。今回の最大の目的はこれだった。
展示室には多くの木製品が収蔵されており、多くはスギ製の槽、桶（刳りもの）、桶底、窓枠状木製品、細長容器、長椅子、橇状木製品など様々なものが出ている。スギの他にはヤマグワやサワラ、アスナロ属、カヤ、イヌガヤ、モクレン、ケヤキ、サクラ属、などだが、とりわけ杉材を見ると年輪が緻密で成長の遅いスギであることがわかる。おそらく低湿地や川の流域で湿気の多い場所でゆっくり育つ低地スギ又は湿地性スギだろう。魚津の近くの「入善の沢杉」を訪ねたときのことを思い出す。湿地性スギ林の列島最後の生き残りだった（富山県下新川郡入善町吉原950番地）。いずれにせよ、青谷の人々は木材の性質を知り尽くし、また加工の腕も最高だった。積載された花弁高坏も木をくりぬいて製作されたらしい。また収蔵展示室には当時の食性景観を再現するCGがあり、500本以上のボーリング調査と花粉分析などから環境の形成過程、植生の変化を追跡している。
最後に展示室から現在発掘調査の現場に向かう。むろん今は発掘は休みだが、ブルーシートで覆われた現場の様子を確認し、鳥取の宿舎に向かった。
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