川越市にある上円下方墳、山王塚古墳に関するシンポジウムに参加するため、早朝川越に向かう。池袋で副都心線に乗り換え、直通で7時前に川越駅到着。事前にシェアサイクル利用のためにICカードを登録済みで、アトリ川越付近にあるシェアサイクル・ポートでカードをタッチして簡単に借りられた。ポートと自転車の数が多く、需給バランスが安定していればよいが、途中一端返却すると次にポートに自転車があるかどうかが問題だ。今回は街中だけだったし、途中返却せずに使ったので問題なし。翌日の岡山では、岡大で一端返却したため、帰路は一台も自転車がなく、大学構内ポートのような場所では安定的に借りるのは無理と分かった。なれない機械を操作し、何とか自転車を取り出しスタート。まず今日の主題である山王塚古墳（上円下方墳）の見学へ。既存のナビではなかなか場所を呼び出せないので、グーグルマップを使ってアクセス、スマホをハンドルに取り付けるスタンドを使って操作、東武東上線と西武池袋線を越えて国道16号を南西に進み、2.4�卆茲寮遽曠ぅ鵐拭爾硫柴擦魃�折し、一を間違えていったん戻り、その入り口付近から北に向かい、何とか古墳の地形を発見、無事たどり着いた。入口は神社の鳥居があり、参道を進むと墳丘がある。解説板が入口にあり、墳丘に上がるとなるほど上演の部分はなんとなくそれとわかるが、下の下方部は専門家以外にははっきりわからないだろうかーー。一通り観察して、次の目標地、仙波河岸史跡公園に向かう。このとき本当は先に岸町横穴墓群に向かうべきだったが、準備が悪く史跡公園に到着、ここは明治時代の新河岸川の江戸に向かう舟運の出発点で荒川に合流して江戸東京方面に向かったようだ。しかし明治半ば以降、鉄道整備が進み、昭和半ばに姿を消したようだ。新河岸川の名残の水路とかつての名物仙波の滝跡＝豊富な湧水を人工的に滝に見立てたもの―昭和半ばころまで流れていたらしいー。上の愛宕神社付近の延命地蔵を見に石段を上る。半跏像の地蔵は18世紀前半のもので、子供を夭折から守るお地蔵様だ。その後愛宕神社に出ると愛宕神社古墳の看板があった。30m×50mの基壇を擁する円墳らしい。そこから小仙波貝塚に向かう。縄文前期の海進期、ここ川越以外も富士見市、上福岡市などに貝塚が残されているようだ。この小仙波貝塚は昭和初期の道路建設で大方破壊され、残された部分はわずからしい。周りは住宅街でどこに貝塚が眠っているかは図面を見ないとここではわからない。看板の地図の写真を後で見ると6ブロックにわたるエリアに及んでいる。ここから岸町横穴墓に向かうが、来た道を大幅に戻るので順番を間違えたことを悟る。しかも場所がよくわからず、川越市立城南中学の周りをまわって探す。看板はなく、横穴墓は埋め戻されているので学校手前の斜面を見つけて、以前見た写真を思い出し、斜面の踏み後に沿って登る。ササ藪化して太いつる植物が地を這い、足ｈに引っかかってなかなか前へ進めない。辛うじて校庭フェンス付近まで登り、何枚か撮影して現場を去る。すでに8時40分を過ぎ、急いで市立博物館に向かう。9時過ぎに博物館に到着し、「山王塚古墳」に関する企画展を見る。古墳時代後期から終末期の群集墳や珍しい上円下方墳、八角形墳など終末期の古墳や副葬品、その背景にある社会変化など、仏教導入後、律令時代直前の社会を映し出す。寺院建築が始まり、国造など地元有力者は寺院建築を始める時期で、上円下方墳を含めこの時期の古墳は巨大古墳はなくともbうっきょう建築に使われる版築による基壇のようなものを作り、その上に石室を持つ上部構造を乗せている。ただし瓦を多用する重量のある寺院建築と異なり、古墳でそうした必要性があるとは思えず、新技術を使ってみたい当時の豪族層の心境を反映したものか？副葬品も限られており、須恵器や馬具、装飾柄付き太刀など、盗掘も多かったと思われる。30分くらい見学し、シンポジウム会場のやまぶき会館に移動し、受付を済ませて荷物を置き、市役所の駐輪場にいったん自転車を返却しようかと思ったが、調べてみると返却せずにカギをかけて駐輪して再利用する方法があることを発見、そうすれば会場からすぐに駅に戻れる。
9時半過ぎにシンポジウムが始まり、午前中は、基調講演が続く。最初は歴博名誉教授の広瀬和雄氏による「上円下方墳とその時代」ー仏教建築導入による大きな社会変化の中での淨円下方墳など終末期古墳をめぐる社会を古墳や土木技術、東山道武蔵道の調査などから浮き彫りにする。次に発掘調査を行った川越市の専門家の話があり、昼食休憩中には博物館の展示解説もあった。午後は本庄市など北武蔵全体を視野に入れて上円下方墳の時代について講演と討論が続き、4時半に終了。すぐに川越駅に向かい、シェアサイクルを返却して、品川で新幹線に乗り換えて用事のある岡山に向かう。
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