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写真��同古墳群最大の大塚(円墳）
写真�８妬�から居住エリア(現在は六日町エリア）を見下ろす
古津八幡山弥生の丘の奥にある県埋文センターでは新潟県の最新発掘展が開催され、その中の余川中道遺跡関連の講演会が開催されるので行ってみた。余川中道遺跡は飯綱山古墳から下った低地で、水田あとや、祭祀あとおもえる遺構、遺物が出ている。
一昨年の夏、この遺跡の北西側の丘陵上にある飯縄山古墳群や地元の考古博物館を見学して以来、魚沼のこの地に古墳が出現した背景を知りたいと思っていた。今回の講演で少しその辺の事情が分かり始めたように思う。
地形を見ると、谷川連峰から流れ下る魚野川が丹後山方面から下る三国川と合流する手前、魚野川を挟んで西側に魚沼丘陵、東側の三国山脈の間の南北に長い魚沼盆地があり、余川中道遺跡は魚沼丘陵の中将岳付近から流れ落ちる魚野川支流の庄之又川が形成した扇状地の先端部に立地している。六日町バイパス建設工事の前に発見された。
飯縄山古墳群は「魚野川左岸の魚沼丘陵の一支陵が西から東にのびる先端部東側斜面に位置する。標高２３０メートル、沖積地との比高約７０メートルの丘頂部に広がる緩斜面は、東西２５０メートル、南北３００メートルほど。
昭和初期の若井豪比古の調査では、１００余基の古墳で構成されていたが、現在は約３０基を数えるにすぎない。
古墳の形態はすべて低い墳丘を持つ円墳で、周りに集合をもち、直径５メートルから１０メートルのものが多い。
本古墳は、六世紀頃から七世紀中頃の群集墳と考えられてきたが、出土遺物の中に五世紀後半にさかのぼるものもあり、今後検討を要する。(新潟県立歴史博物館HP)」
すべて円墳だが、6世紀のころは関東以外前方後円墳は築造が少なくなる時期だ。古墳との距離からして、余川中道は関連する集落とみられるが、出土した遺構は水田跡と集落祭祀、首長祭祀跡の他は竪穴建物が一軒検出された。集落範囲はおそらく、検出された建物遺構より北西の古墳に向かう傾斜地で、現在の住宅街のあたりと想定されている。水田跡の最下層からは古墳時代前期の土器が出土するが、弥生時代まで遡るものは出ていないようだ。水田跡の最下層から出土した最古の土器は信州系の土器で、人がやってきて水田を開いた可能性がある。古墳時代中期、首長墳が築造される時期は、内陸の交通路の整備がなされ始めた時期で、関東と中部地方(信濃川中流＝十日町〜津南から信濃川沿岸伝いに長野盆地エリアに至る）を結ぶ交通の要所として重視されたのだろうか？5世紀後半になると関東系の土師器の出土が目立つようになる。ただし、関東に向かう道は、三国峠や清水峠を越えねばならず、1300〜1600mという険しい山道を使わざるを得ないので、中部地方に向かう峠より困難な道だ。余川中道からは八箇峠（650mくらい）など、標高の低い場所を抜けていける。
首長祭祀跡と推定される遺構からは、石製模造品(勾玉型、剣型、臼玉型など）の他、須恵器が出土しているが、集落祭祀跡と考えられる場所からは、石製模造品の中でも臼玉が大半で、須恵器は出ていない。、
