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船塚山古墳(石岡市）からさらに東側の小美玉市にある権現山古墳(船塚山3号墳）を見る。現在の行政区は違っても、同じ古墳群とされている。霞ヶ浦北岸にある全長89.5mの前方後円墳で、5世紀末〜6世紀初頭の有力首長の墓と考えられている。
この権現山古墳のすぐ近くに小美玉市の玉里史料館があり、見学する。小美玉市とは東茨城郡小川町、同美野里町、新治郡玉里村が2006年に合併してできた人口5万院の市。合併して町長村長はなくなったが、それ以外はそのまま残っていると、案内者は語るーー。自衛隊の百里基地があるために補助金などが一般自治体より豊富に出され、石岡市より施設が立派だともーー。史料館は図書館、文化ホールなどの大きな施設とともに併設され、生涯学習センターコスモスという大きな施設となっている。
玉里史料館には、縄文時代から弥生・古墳・古代・中世・江戸時代から現代までの玉里村の歩みが出土文化財やパネル展示・ジオラマなどにより展示され、写されるビデオは「玉里」のことであり、合併前に製作されたビデオなのかーーあるいは、この地域玉里に対する愛情の表現か？小美玉市意識より玉里文化への誇りが感じられる。
霞ヶ浦周辺では弥生遺跡の発見は少ないらしいが、縄文海進時にはこの辺りは海で貝塚が多く残されているが、古墳古代に入っても「香取の海」と呼ばれ、水域が大きく変動する地域でもあるので、隠された遺跡も多いかもしれない。弥生時代の遺跡遺物の出土品の展示は貴重だが、4世紀に入ると急激に集落・古墳などの遺跡が増えるようだ。特に目を引くのが「船塚古墳(船塚山ではない―これから行くところ）」出土の円筒埴輪で、6条の突線があり、埼玉古墳群の金石銘鉄剣の出た稲荷山古墳など限られた場所からしか出ておらず、この時代の王権との関係の深さを物語るものか？
玉里史料館のビデオを見てから史料館を出て、船塚古墳を見る。史料館にある円筒埴輪などが出土した貴重な古墳。外から見るだけにして、次に雷電山古墳を訪問、丸い丘の上には雷伝神社が立っている。円墳のようにも見えるがホタテ貝型という説も有力らしい。中世の経筒なども出土しているようだ。最後に玉里村岩屋古墳の石室を見てチャリを預けた石岡市ふるさと歴史館に戻った。古墳の案内ありがとうございました。
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