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山スキーは積雪期登山方法のひとつですから、山スキーの道具は紛れのない登山用具なのです。
スキーの道具は、その目的によって3種類に大別されます。
整備され踏み固められた雪斜面をリフトを使って登り且つ滑り降りるゲレンデスキー用の道具、ランニングやマラソンのように雪の原野を行くクロスカントリースキー用の道具、雪山登山に用いる登山用のスキー道具です。
他に競技用としてジャンプ用など各種競技用のスキー道具がありますが、ここでは山スキーの道具に限ってその想い出を書きたいと思います。
始めの内、山登りにゲレンデスキー用の道具を工夫・改良しながら使っていましたが、歩行時に踵が上げにくい、新雪に沈むなど、やはり具合の良くないことが多かったのです。
暫らくしてから山岳会の先輩の道具を貸して貰って冬山合宿など山岳会時代を過ごしましたが、安定に山登りができ、これほど違うものかと思いました。
山用スキー板は巾が広くて前のソリが大きく、中心部から前が柔らかくてベントも大きくとります。
山用スキー板の材質は何といっても木が最良で、イタヤとミズナラの合板を使用をした製品がよい使い心地でした。
締め具はラグリーメン型式を含めて色々と試しましたが、結論として山スキー用に造られたカンダハー型式が一番具合が良いようでした。
カンダハーは頑丈で靴がしっかりと着きますし、踵を適度に上げやすくする調整もやりやすいのです。
ストックは太目のトンキン竹が使い良く、万が一折れた場合でも針金を巻いて補修できますから山スキー向きでした。
堅牢な造りの皮のグリップとストラップが付いて、リングも新雪に適するように大き目の籐製で籐を巻いて張る皮紐が、しっかりと入念なものがいいのです。
私が一番気に入った山スキー道具は結局最後に入手した札幌の山道具店、秀岳荘で扱っていたスキーとストックで、両方とも前述の特徴を具えていました。
スキー板は木目を生かして入念に仕上げてありミゾにはスミ入れがありました。
北大出身の若いスキーの先輩の薦めで取り寄せてもらった道具でしたが、スキー本場の彼が薦めるだけあって本当に使いやすく堅牢な山スキー道具でした。
若いスキー先輩は北大在学中、学校帰りにその山道具店に入り浸っていたことを懐かしそうに話していました。
その気に入っていた山スキー道具は1970年代の後半まで長い間愛用しましたが、それが老朽化して使えなくなった頃、私の雪山のスキー旅も終わっておりました。
トンキン竹のストックだけが使えそうな状態で残っていましたが、昨年その片側を杖代わりに奥多摩に持って行き、恥ずかしながら何処かに置き忘れ紛失してしまいました。
懐かしい山スキー道具でしたから、今にして思えば本当に惜しいことをしました。ainakaren
カンダハ―型式、懐かしいです!
北海道の山の中で育った私は物心ついた時からスキーを履いてました。
小さい頃は長靴で履ける金具でしたが競技が出来るような代物ではなかったです。
小学校の高学年になって買ってもらったのがカンダハ―型式のものでした。
これで滑降・回転競技に出られるようになって嬉しかったものです。
そのあと中学に入ってからは、たしか・・・、ラグリーメンとか云う型式だったと思います。
懐かしいなぁ。
ainakarenさん、懐かしい話題をありがとうございます。
実は私、今年1月にプラの山スキー靴が壊れ、もう一度、登山靴で山スキーを履いてみようかと、代替の皮靴を物色して、春を迎えてしまいました。
迷ったまま、今季はジルブレッタか、カンダハーを復活させようかなと思っています。
板もまだ使えそうです。
http://www.yamareco.com/modules/diary/990-detail-736
トンキンの竹ストックは、昔は冬のラッセルの必需品でしたね。
noborundaさん、こんばんは。
物心ついたらスキーを履いていたのならもう靴や下駄と同じ感覚でしょうね。
廣島ルーツの私は最初は雪だるま状態でした。
ラグリーメンはスキー専用靴ができて以来の古い型式ですが、靴とスキーの密着度が高く回転や大回転などの競技に最適でした。
皮ベルトで靴をスキーに着け、踵をバネ金具で締めると靴とスキーが一体になりますが、爪先部が突っ掛け式なので転倒時には骨折の危険がありました。
改良されたセーフティのロータリイラグリーメンは爪先が横にはずれ靴が回転して骨折を防ぐ構造でしたが、スキーが靴から離れず、かえって危ないという人もいました。
山スキーには向かない締め具でしたね。
カンダハーはゲレンデスキーに一般的でしたがループ状のワイヤーにバネが効いていたので踵が上りやすく、登山用に改良した製品は山スキーに最適だったと思います。
ゲレンデ用では爪先が外れるセーフティにも改良され、安全になりましたが転倒時にスキーを流す人が続出し、流れ止めの紐が販売されるようになりました。
それにしても最近の踏み込み式に比べると着脱が大変でした。
もう15年以上ゲレンデスキーさえご無沙汰です。
スキーを履くことはもうないでしょう。ren
tanigawaさん、こんばんは。
tanigawaさんも秀岳荘の山スキーですか。
まだ使える状態なのですね。
グラスコートなので耐久性があるんですね。
私のは完全な木製でしたから長年の使用で駄目になりました。
新しい時は木目が綺麗で秀岳荘SAPPOROの焼印が格好良かったんですけどね。
寿命が来た頃に冬のスキー登山を引退してゲレンデスキーに戻りました。
現在はもうスキーができる年齢ではなくなってしまいました。
でも、ゲレンデスキーも山スキーも、楽しかったなぁ〜。ainakaren
ぼくは1980年台でしたがカンダハや秀岳荘の竹ストック愛用でした。多分最後の世代でしょう。今も捨てられず持っています。竹ストック折れて補強をいうの、二回やりました。トンキン竹の、欲しいですね。
皮のグリップ、夜のうちにキツネが齧って持っていっちゃうのです。
yoneyamaさん、こんばんは。
yoneyamaさんも tanigawaさんも完全に昭和の時代の人ですね。
なんだか安心しました。
やはり山スキー道具は札幌の秀岳荘でしたか。
店は北大の近くと聞いています。
ゲレンデスキーの道具は東京で購入した、西沢や小賀坂、アジア、ニュージャパンなどでスチールのストックでしたが山スキーの札幌秀岳荘は最初にして最後の大当たりでした。
トンキン竹ストックは今では絶滅状態ですね。
キツネはストックの皮も喰うのですか。
面白いですねぇ〜。ainakaren
タニガワさん
カンダハー復活させるなら、つま先を引っ掛ける皮ベルト、北海道の自衛隊の人にもらうといいですよ。
従来の皮ベルトは、手入れが悪かったのか結構使ううち切れてしまいましたが、自衛隊レインジャーの使うカンダハーつま先ベルトはなんと皮と皮の間にゴムがサンドイッチされていて絶対に切れないのです。
切れないからきっと倉庫にわんさかあるはず。
こんばんは
私がヤマレコを見つけるきっかけとなったのが、カンダハーというキーワードで検索をしている時でした
そしたら、tanigawaさんの日記に当たったのでした
2009年の正月です
ainakarenさん、皆さん、懐かしいお話ありがとうございます。昔を思い出します。
私も、内地(東京)に来るまでの20年間北海道でスキーを楽しみました。
小学校に上がる前からスキーを楽しみ単板(エッジなし、滑走面はラッカーが塗ってあるだけでのただの板状態)にカンダハー(サイドの金具からワイヤーを外すとかがとが上がり歩くのも楽でしたが、頻繁にするとワイヤーが伸びたりしました)その後は合板にラクリーメン、グラスやメタル素材といったスキーを履き金具もワンタッチ式となりました。靴はゴム製のひも、その後バックル式となりゴムから合成靴、プラブーツへと変わって行きました。ゴム靴は金具が抜けたり、破れたり一冬でダメになったりしました。
小樽では小学校から高校までスキー授業やスキー遠足があり楽しいひと時を過ごしました。(現在は?)
現在はと言うと、約30年前にICIで購入したカナディアンツーリング160cm(滑走面がうろこ状)にジルブレッタ300を付け現役で滑っています。当然スキー靴は山靴でドロミテマジョールを履き滑っています。
aragenさん、カンダハーの日記は、私のヤマレコ日記の中でも、グーグルなどの検索で上位にくるものの一つです。
誘導しちゃんたんですね、ヤマレコに。先だってのオフは、その情報交換いらい3年目の初対面だったことになりますね。
この日記は、書き込みナンバーがまだ3ケタだったことがわかります。
あのころのヤマレコは、日記のアップ数は一日数件から10件と、のどかでした。
yoneyamaさん、トンキン竹のストックではない感じですが、より安価な模倣品と思われる竹ストックを使って奥手稲に入った私の、1976年の写真が、ここにあります。
http://trace.kinokoyama.net/photo/hokkaido/okuteine76.jpg
皮ベルトは、最近はスパッツなどにも使われる丈夫な樹脂素材(ネオプレンなど)もあるので、それを使って改造しようかなと、思ってました。
靴は、カンダハーを使うことにしてゴローに皮製を頼み、これでジルベレッタ440と供用するか、それとも、今のS8でカンダハーだけ使うか、思案しています。
プラブーツは、4年で壊れる可能性があるので、現場で破損を体験すると、私の年代ではちょっと逡巡しちゃいます。
n-yokoyamaさん
アラゲンさん
ヨネヤマさん
タニガワさん
ノボルンダさん
皆さん、こんにちは。
ヤマレコには北海道のご出身や居住経験の方が多いですね。
ですからスキーの話は盛り上がりますね。
ヨコヤマさんも物心スキー派ですね。
皆さん、お上手らしいですね。
山スキーの難しさは山歩き可能な靴とスキー板をどうマッチングさせるかで、そこには手がかかるんですね。
ゲレンデスキーのように歩かないでいい靴が相手じゃありませんからね。
アイゼンと靴も難物ですが、それ以上ですね。
タニガワさんのストックは合竹に見えますが、6角か8角断面ですか?
カンダハーで検索するとタニガワさんの日記がグーグル上位なのですね。
友人の話だと私のグーグル上位は「山ボーイ始めました」と「いのち短し、恋せよおとめ」だそうで、ちょっと意外でした。
キーワードは何なんでしょうね。アイナカ
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