室堂から奥黒部・雲ノ平・読売新道 (雨そして渡渉)
- GPS
- 41:22
- 距離
- 60.2km
- 登り
- 4,277m
- 下り
- 5,272m
コースタイム
室堂9:20=9:59一の越=10:27浄土山分岐10:34=10:48龍王岳ピストン=12:05獅子岳=12:48ザラ峠12:58=13:30五色ヶ原テント場
8/16
五色ヶ原テント場4:50=5:00五色ヶ原山荘5:10=5:38鳶山=6:54越中沢岳7:09=8:15スゴノ頭の肩8:22=8:53スゴ乗越=9:40スゴ乗越小屋(食事)10:08=11:12間山=13:03北薬師岳13:24=14:20薬師岳=14:56薬師岳山荘(豪雨停滞)15:36=16:22薬師峠テント場
8/17
薬師峠テント場6:20=6:35太郎平小屋6:55=8:35薬師沢小屋(食事)8:58=11:48雲ノ平山荘(服装乾燥&食事)13:40=13:57雲ノ平テント場
8/18
雲ノ平テント場5:12=6:17祖父岳=6:55岩苔乗越=7:35水晶小屋(食事)7:55=8:30水晶岳=9:23温泉沢ノ頭=11:28赤牛岳11:35=12:31標識6/8地点12:45=15:50奥黒部ヒュッテ(素泊)
8/19
奥黒部ヒュッテ7:15=9:20平ノ渡(10:27乗船10:35)=13:50ロッジくろよん14:17=14:40黒部ダム(レストハウス)=トロリーバスで扇沢下山
天候 | 15日 室堂は晴れ しかし稜線はガスでテント設営直後から時々豪雨 16日 午前中はガス 昼頃は一時晴れ間が出るも午後2時過ぎから時々豪雨 17日 午前中は時々豪雨 午後は晴れ間が出るも夕方から朝方まで時々豪雨 18日 午前中は西風が強くガスと驟雨 午後は晴れ間が出るも 夜は雨 19日 夜半から朝は雨 その後天候回復 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山:黒部ダムからトロリーバスで扇沢(リュック代含め 1,710) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●登山ポスト:立山室堂ターミナル内に設置 ●下山後の温泉:大町温泉郷「薬師の湯」(扇沢バスターミナルでもらった割引券で500 休憩室・食事処あり 登山客用の大型リュック置き場もあります) ●ルート状況 室堂〜一の越〜五色ヶ原: ・一の越手前と鬼岳西側の巻き道に小さな雪渓が残っていますがステップもきってあり問題ありません。 ・龍王岳へは肩から10分もかからずに登れます。標高2872mの高峰なので記念にぜひ登頂をおすすめします。 ・獅子岳からザラ峠までの下りは結構長いです(標高差400m)。逆ルートだとキツイ登りになります。 ・五色ヶ原テント場は分岐を左に進みます。右を進むと五色ヶ原山荘(テント場受付はココで) 五色ヶ原〜薬師峠: ・スゴ乗越で行程を終わらせるには早すぎるし、薬師峠ではかなり脚力・体力が非梅雨だし、なかなか悩ましい行程ルートです。 ・スゴ乗越小屋までは、4回アップダウンがあり、意外と体力を消耗します。特に最低コルのスゴ乗越から小屋までがキツく感じました。 ・越中沢岳からスゴノ頭までの下りは岩場もあり、少々スリリングです。 ・スゴ乗越小屋から北薬師岳はそれまでと一変、長い長い登りで体力を一気に消耗しました。 ・北薬師岳から薬師岳は地図だけを見ると標高差の少ない稜線歩きに見えますが、実際は細かなアップダウン、ナイフリッジな稜線とトラバース、そして富山側からの強風でコースタイム以上を要してしまいました(おまけに薬師岳手前で豪雨) ・薬師岳山頂から薬師岳山荘までは広いガレ場が続きます(歩きやすい) ・薬師岳山荘から薬師峠まではかなりの部分が沢筋となるため、雨だと渓流下りのようなコースに急変します。 薬師峠〜雲ノ平: ・木道が整備されたところが多いぶん、濡れていると滑って危険です(私もこの日は計3回滑って転びました)。 ・薬師沢小屋から雲ノ平台地への急登は、アルプス3大急登よりもはるかに厳しい急斜面です。しかも雨だと濡れた大岩が滑るためこの急坂下りはコワいと思います(団体さんが難渋していました)。 ・雨の木道は両脇の藪の雫が衣服を予想以上に濡らしてしまいます。カッパズボンを履いていないとこの雫が靴下・靴まで浸入してグチョグチョになります。 雲ノ平〜読売新道: ・祖父岳〜水晶小屋は危険箇所はありません(晴れていれば眺めも最高でしょう)。 ・水晶岳近辺のみ岩場・ハシゴがありますがそれほど危険ではありません。 ・温泉沢ノ頭近辺までは岩稜ルート、その先赤牛までは骨太な稜線です。 ・ガスで視界が50m程度だったため、赤牛までの骨太な稜線を全く実感できませんでしたが、赤「牛」というだけあって、ダラダラいつまでアップダウンを繰り返せば本当の山頂に到達するのかジリジリ焦るようなルートがずっと続きます。 ・赤牛からの読売新道下りは、前半は花崗岩の大岩ゴロゴロ地帯とハイマツ・砂礫で赤い地質の山頂部とは全く異なる趣の道に変わります。 ・下りの後半(樹林帯)は骨太な稜線イメージとは全く異なる暗くてジメジメした苔でツルツルな岩と泥の急斜面と、根が張り出してルートを遮る、急峻な痩せ尾根ルートに急変します。とても歩きにくいうえ、延々と歩かされるので精神的にも疲れてしまいました(もう一度読売新道を歩きたいかと聞かれたら、即NOです)。 奥黒部ヒュッテ〜黒部ダム: ・前日の豪雨で中ノ谷の丸太橋が崩壊しており、河原を大きく湖岸まで下って、集団での膝下渡渉を余儀なくされ、大幅なタイムロスとなるわ、ズボン、靴下、靴がズブ濡れになってしまうわで最後の最後に大変なことになりました。 ・黒部川、黒部湖に沿っての歩きですが、沢部分の崩落が多いため、高巻き道が多く、予想以上にアップダウンがあるうえ、入り江を回りこむことが多いので、歩いても歩いてもダムに近づいている感じがせず、精神的にも疲れます。 ・連日の雨でアップダウンの激しい桟道が滑りやすくなっており、タイムを縮めるような快足では歩けません。 ・平ノ渡の運航時間を意識して余裕を持って奥黒部ヒュッテを出発することが肝心です。 ●テント場 五色ヶ原テント場:五色ヶ原山荘で受付 水場・トイレ完備 ・針ノ木〜烏帽子の稜線を向こうに望める好展望のテント場でした。 ・周りは木道とお花畑に囲まれており、晴れていればのんびり散策できそうです。 ・スペースも多くあり、張る場所に困ることも無さそうです。 ・ペグは打てますし、石で固定もできます。 薬師峠テント場:現地で受付 水場・トイレ完備 ・鞍部にあるため展望はそれほどでもありませんが、水量豊富で冷たくおいしい水があります。 ・五色ヶ原よりもテント場は小さいですが、スペースはありました。 ・ペグは打てますし、石で固定もできます。 雲ノ平テント場:雲ノ平山荘で受付 水場・トイレ完備 ・山荘はかなり離れています。 ・一番広く、正面に黒部五郎が見える好展望のテント場です。 ・広いのですが、敷地内には沢・岩場も多くあるため、張れる場所は限定されます(それでも問題ないくらいの広大な敷地で、プライバシーが保てます)。 |
写真
感想
待ちに待った夏休み大型企画。
田舎(金沢)からの戻りを北アルプス横断でコース企画。昨年途中断念した読売新道下山をゴールに定め、いろいろ検討した結果、立山室堂に入山して五色ヶ原を南下して薬師岳を越え、昨年もテント泊した雲ノ平から一気に奥黒部ヒュッテまでを目指す奥黒部を周回するテント4泊縦走プランが完成。
まあ4泊5日プランなので、雨に遭うこともあるだろうとは思っていましたが、まさか連日雨に悩まされる山行になるとは。
さすがに4泊目はグチョグチョテントで寝る気も失せ、雨予報ということもあり、奥黒部ヒュッテに素泊し、お風呂で汗と疲れを流すと同時に服や靴を乾燥するほうを迷い無くチョイスしてしまいました。
それにしても連日の雨の影響で最終日に濁流で壊れた丸太橋を渡れずに流れの早いなかを膝下まで川に浸かっての渡渉まで経験することになるとは。おかげで乾燥室で乾かした靴がまたまたズブ濡れになってしまい、帰りの電車内でも異臭を発することになってしまいました。
雨具も殆ど装着したままの山行となってしまい、想定外なほど痩せ尾根で歩きづらい読売新道の下りで雨具ズボンのお尻部分が大きく擦り切れてしまうわで、5日間の縦走を堪能すると同時にボロボロな縦走にもなってしまいました。
5日間の縦走では、色々な人と出会い、様々な情報交換や国際交流、思わぬ地元ネタでの盛り上がりなど、ソロ長期山行ならではの楽しさも味わえました。
(韓国からの8名グループや、女性ソロ山行・地元登山店スタッフとの交流など)
それにしても読売新道。
赤牛までは良さげな稜線縦走(ガスガスで満喫まではいかず)、後半の下りは思わぬ花崗岩の痩せ尾根の急降下や、苔で滑る岩と泥道、張り出し過ぎな木の根登降、精神的に参っている状態での長時間にわたったこの難行が一番ツラかったです。
2日目午前まではコースタイム以上の快足山行だったのに、徐々にスタミナ不足からなのかペースも落ちてきて、いつの間にかコースタイム程度でしか歩けていない状態までヘロヘロになってしまったことは今後に向けての課題です。
(やはり食事をしっかり摂ることは大切だなと)
僕もほぼ同じルートを考えていて1日遅れの16日に室堂をスタートしましたが…五色ヶ原で挫折したへたれです(T_T)やはり薬師峠テント場までが大変だな〜と思っていましたがやはりって感じでした…それに最終日はあの橋が崩壊していて酷い目にあいましたね…それでも見事に縦走なされて素晴らしい根性です…いつか僕も負けじとサイチャレンジしてみたいです…もちろん快晴の中をです(*^o^*)
コメントありがとうございます。
五色ヶ原〜薬師峠は、地図で見た目と実際では全然異なってたので(アップダウンが多くて快適稜線漫歩ではない)、正直焦りました。
せめて眺望で癒されればもう少し早いコースタイムで行けたんではないかなとは思うのですが。
いつか快晴に癒されながら再チャレンジしてくださいね。
kazさん、こんばんは。本当は昨日コメント入れたかった
んですが、デスクトップのパソコンの方に、SP3の
エクスプローラ9を入れたら日本語入力が出来なくなって
しまって、これはノートから送ってます。
奥黒部お疲れ様でした。白馬の最終日に、kazさん大丈夫
かなぁ〜と思いながら空を眺めてました。
今年のお盆は去年同様、天気が安定しませんでしたね。
自分も午後になると雨になると思い、白馬では連日
早朝からの移動を心がけましたよ。
またいつかkazさんと山でお会いしたいですね
本当に天気が残念でしたね。
そういえばjoeさんにお会いしたのは1年前の南岳小屋でしたね。あの時も雨が酷くて私はテントを背負いながら小屋素泊にして、ガスガスの大キレット越えをしたことを思い出しました。
また、山でお会いして飲み語りしたいですね。
kazさん、こんばんは。
やはり先週は天気が今一でしたね。
せっかくのロングも楽しみが減ってしまいますね。
私も先週は1週間お休みでしたが、
前半暑く、後半天気が悪いために
ほとんどどこへも行けませんでした。
残り少ない?夏山をもうすこし楽しみたいですね。
ぜひ、どこかで絶好の日和で楽しめるといいですね。
toratora48さん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。
山から降りてきても、意外と涼しかったりで、
なんだか「夏山!}っていうのは7月猛暑の頃だけだったという今年の夏になりそうですね。
(でも会社の同僚や家族の話だと、私が山に入っている間は東京は猛暑だったらしいけど)
こうなったら、穏やかな晴天の秋日和が早く来てくれても良いような。。。。
kazさん、こんばんは。
殆どニアミスですね 。五色ヶ原のテン場で会っているかもしれません(一番端っこだったからなぁ・・・写真に右奥に写っていますね)。スゴ乗越は先に通過されているようですが、もしかすると薬師岳前後でも?
最低鞍部から登り返したところで雨になりました。私らはこの日は小屋どまりの計画でした。
9月の連休もニアミスの計画(というか殆どおんなじ )ですし、同世代ですし、お会いできることを楽しみにしています。
ありゃ? よく見たら最初の1枚に五色ヶ原で合流した相方が写っていますね。
fireboltさん、こんばんは。はじめまして。
fireboltさんの記録を拝見しました。
私はなんとなくfireboltさんを覚えています。
私も薬師山頂手前で突然雨に降られて濡れた雨具を、薬師岳小屋の玄関横のテーブルのところで脱いで、さあどうしようかと思案していたところに降りていらっしゃいましたね(下半身が雨具なしタイツ姿でズブ濡れだった方ですね?)。
小屋に先着していたお仲間と談笑されていたのがfireboltさんだったのですね。
それにしても9月連休のプランは日程も目的 も殆ど同じですね。ビックリです 。ぜひお会いしたいですね。
(ちなみに私はエスパースソロテント)
連日、雨の中、ガッツリのロングトレイルお疲れ様でした。
2年連続の雲ノ平、水晶の雨はちと残念でしたね。
でも、読売新道を下れたので一歩前進でしたね。
そのために膝までの渡渉があったのは、最後の(余計な?)アトラクションでいい経験になったんじゃないですか?(笑)
なにはともあれ、雨の中無事下山できてなによりです。
また、どこかの山かキャンプ場でお会いできること楽しみにしています。
昨年9月の連休に雲ノ平テント場でお隣さんになって、本当に楽しいひとときをありがとうございました。
(それにしてもあのときのtabioさんの山行は超ロングですね 記録を拝見して改めてビックリ!)
昨年のリベンジを早めにしたくて2年連続の雲ノ平だったんですが、高天原は今回も実現できませんでした。
ソロ山行は、いろんな方と話ができて、その縁で情報交流の範囲が拡がっていくので、やはり良いものですね。
また、テント場でお会いして山談義したいですね。
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