南アルプス北半分縦走(鳥倉口〜塩見岳〜仙丈ケ岳〜甲斐駒ヶ岳〜竹宇駒ケ岳神社)


- GPS
- 57:14
- 距離
- 68.4km
- 登り
- 5,144m
- 下り
- 6,180m
コースタイム
- 山行
- 10:57
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 11:39
- 山行
- 9:02
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 9:37
- 山行
- 7:44
- 休憩
- 2:18
- 合計
- 10:02
天候 | 21日(金)雨 気温11℃(塩見岳山頂・午前11時半) 22日(土)雨のち晴れ 気温13℃(熊ノ平小屋・午前8時) 23日(日)晴れ 気温11℃(仙水小屋・午前3時半) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 電車(日野春駅から) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■鳥倉口〜熊ノ平小屋 ・塩見岳〜北俣岳の間にヤセ尾根。土がむき出しで濡れていると滑りやすい。 ・水場の状況は不明。 ・熊野平小屋テント場北端から井川越でdocomoの電波が入る。 ■熊ノ平小屋〜仙丈ケ岳〜仙水小屋 ・熊ノ平小屋〜三峰岳はやせた岩稜。 ・野呂川越以北の樹林は倒木が多い。多くはチェーンソーで再整備されている。 ・高望池の水場の状況は不明。 ・仙丈小屋から馬ノ背方面に20m下ったところに水場。 ・仙水小屋の湧水はそのまま飲用できる。 ・仙水小屋ではdocomo圏外。 ■仙水小屋〜甲斐駒ヶ岳〜白州 ・甲斐駒ヶ岳の直登ルートは岩場。下りでは使いたくない。 ・黒戸尾根は梯子・鎖の連続。譲り合って通りたい。 ・黒戸尾根途中の七丈小屋で給水できる。(100円) |
その他周辺情報 | 甲斐駒ヶ岳下山後の温泉 尾白の湯 大人820円(市外)フェイスタオル200円 営業時間10:00〜21:00(最終受付20:30) 水曜定休 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
南アルプス中間の三伏峠以北を2泊3日で縦走しました。連休を1日前倒ししたのが裏目に出て、初日から2日目の午前まで雨に見舞われました。晴れると太陽のありがたさを実感します。天候と景色の変化を楽しめた、歩きごたえのあるコースでした。連泊で初日に大半の装備を濡らした場合の対応が課題です。また、古い地図が原因で迷った場面がありました。なるべく新しい地図に買いかえようと思います。
(以下、行動記録)
初日は終日雨。鳥倉口から熊ノ平小屋を目指す。行動時間10時間超え。午前5時から午後3時まで雨に打たれ続けるのは、堪える。眺望なし。高山病で頭が痛い。唯一の慰めは樹林の苔。グロッキーになりながら熊ノ平小屋に到着。ランチの時間は若干過ぎていた。ありがたいことに、お願いするとカレーを提供してもらえた。しかも、小屋閉め間近ということで、タコさんウィンナーをサービスしてもらえた。薪ストーブを焚いてもらえて、生き返る。広いテント場を貸し切り。テント場の北端でdocomoの電波が入る。家族に、心が折れたので明日帰るつもりだと連絡。
雨のツェルト泊はつらい。何もかもが濡れる。シーリングの隙間から雨水が垂れる。地面から跳ね返りも飛び込んでくる。ツェルトの中で傘を差す。マットの左右には水たまりができる。ビニール袋に濡らしたくない荷物を入れて守る。こんな状況でも、疲れ果てていたのですぐに眠りにつく。
2日目。熊ノ平小屋から仙丈ケ岳経由で仙水小屋を目指す。午前5時から行動開始の予定だったが、激しい雨と風が打ち付けている。このまま稜線に出るのは、リスクがある。しばらく様子見を決めて二度寝。午前7時ごろ雨脚が弱まったので出発を決意。しかし、準備をするのに気が乗らない。濡れそぼった雨具をもう一度着る。冷たさに悲鳴を上げる。濡れた靴下(おまけに片方には親指に大穴が開いている)も我慢して履く。出発したのは午前8時過ぎ。仙丈ケ岳経由では北沢峠午後4時発のバスには間に合わなさそう。テント場の北端で、家族にもう1泊する旨連絡。
動き出すと、濡れた服の冷たさもあまり気にならない。たっぷり寝たので体が軽い。前日感じていた頭痛もない。稜線で横殴りの風に吹かれる。大雨のときに出なくてよかった。
野呂川越に午前11時に到着。林道に降りて北沢峠まで走れば、バスに間に合うかも知れない。でも、それではつまらない。体調はいい。天候も午後から回復する予報だった。当初の計画どおり仙水小屋を目指す。
野呂川越を通過すると、すれ違う登山者が増えた。初日の塩見岳から熊ノ平までは皆無。熊ノ平から野呂川越まで1人。仙丈ケ岳までの間に、10人とすれ違った。
深く大きな樹林と苔の緑、岩稜とハイマツのトンネルを楽しみながら進む。午後2時40分、大仙丈ケ岳まで差し掛かると雲が晴れた。仙丈ケ岳の大きな山体と、西側に続く長大な地蔵尾根を見渡せた。遅い出発が贈り物をくれた。
仙丈小屋でトイレを借りる。そのあと、登り返しが少ない、稜線を巻くルートで北沢峠を目指す。せっかく晴れたのに、稜線ルートを通らなかったのはもったいなかったかも知れない。でも、できるだけ早くテント場に着きたかった。
快調に下り、明るいうちに仙水小屋に着けると思ったが、迷った。持参した「山と高原」地図には載っていない分岐が二合目にあった。地図上では二合目から500mほど下ったところに仙水小屋に方面の分岐がある。地図を信じて下ったが分岐がない。戻って二合目の分岐を下る。12分のロス。(持参したのは2012年の地図。現在は修正されている。)
仙水小屋に着くころには薄暗くなっていた。小屋番に聞くと、テント場のスペースにはまだ余裕があるとのこと。安心した。北沢駒仙小屋のテント場にはテントが所狭しとひしめいていた。道中、仙水小屋は予約制で、本日満室の旨の表示がしてあった。昔、北八ヶ岳の青苔荘に予約せずにテント泊を申し込んだところ「予約も何にもしないで来たのか。こっちもいろいろと用意があるのに」となじられたことがあった。仙水小屋の小屋番にそのことを話したら、「テント泊に予約が必要なわけがないでしょう」と一笑された。心が晴れる。
小屋にはそのまま飲用できる清水が流れている。トイレは水洗式(清水が流れ続けている)。いままで利用したどの小屋のトイレよりもにおわない。ツェルトを張る場所は奥まった1張り分のスペースに決めた。とても静か。川のせせらぎだけが聞こえる。ここを目指してよかった。
湿った寝袋に入るのは不快だったが、初日とくらべれば環境は快適だった。
3日目。仙水小屋から甲斐駒ヶ岳を越えて下山する。午前3時起床、午前4時出発。駒津峰で日の出を迎える。初日の雨が嘘のような快晴。黒戸尾根を白州方面へ下ると、次々に登山者が上がってくる。登山口までに50人以上とすれ違った。人気のある山だと再認識。山頂から3時間半かけて吊橋に到着。駐車場は満車で、空くのを待っている車が列をつくっていた。
白須バス停から韮崎駅に向かうバスは本数が少ない。午前11時9分の後は午後2時50分になってしまう。走れば午前11時9分に間に合う。しかし、3日間の汚れを落とさずに公共交通機関を利用するのは気が引ける。入浴の後、最寄り駅(日野春駅)まで歩くことにした。
道の駅はくしゅうから7km。オオムラサキ自然観察歩道をたどって、日野春駅に到達した。
【装備備考】
・ItoiteXのランニングラウンドショートとインソールを使用。初日に片方の靴下に穴があいた。2日目に左右入れ替えて着用。2日目の終わりに親指側にまめができかかっていたが、3日目朝には乾いて何ともなかった。3日目はシールスキンの防水靴下に履き替える。下山するころには、両人差し指にまめができて痛んだ。ItoiteXよりきつめだったのと、中で蒸れて擦れたからかも知れない。足裏はまったく異常なし。インソールの効果があったのかと思う。
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