夏合宿



- GPS
- 101:52
- 距離
- 60.4km
- 登り
- 3,664m
- 下り
- 3,647m
コースタイム
- 山行
- 7:28
- 休憩
- 1:42
- 合計
- 9:10
- 山行
- 8:51
- 休憩
- 2:22
- 合計
- 11:13
- 山行
- 2:27
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 3:00
- 山行
- 12:06
- 休憩
- 3:42
- 合計
- 15:48
- 山行
- 3:46
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 4:31
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
感想
長い長いテスト期間が終わり、
気づけばオリンピックも閉会していましたが、
人生最後の夏休みがやってきました🎉(留年はマジ勘弁)
『夏休み=長期縦走』の方程式に則り、
14日間の日数をかけて上高地から日本海の親不知(オヤシラズ)まで歩く予定を計画していました。
しかし、途中で落ち合う人がウイルスによる移動自粛と台風により合流出来ず、下山してきました。
今回は後輩3人を連れて北アルプスをただ満喫してきた山行日記になります。
ルート状況や危険箇所など参考になる事は記していませんのでご承知ください(そもそも通っていない)。
【行程】
先発隊(3人)と後発隊(1人)に分隊。
□先発隊
8月2日 静岡県-松本駅
8月3日 松本駅-上高地-横尾-涸沢小屋
8月4日 涸沢小屋-北穂高岳ー涸沢岳ー涸沢小屋
8月5日 涸沢小屋ー横尾山荘
8月6日 横尾山荘-槍ヶ岳-横尾
8月7日 横尾ー上高地
□後発隊
8月3日 静岡県-松本駅
8月4日 松本駅-上高地-横尾-涸沢小屋
※涸沢小屋で合流後、5日から先発隊と同じ行程。
※予備日は1日。
【登山計画書】
計画時点での行程、装備(個人・共同・医療・燃料)、食料を全て下記に記載しました。
もしよろしければ参照ください。
https://documentcloud.adobe.com/link/track?uri=urn:aaid:scds:US:09dced56-51df-4a84-8df0-efb402629bcb
【振り返り】
∇ 8月2日 晴れ/暑い
ルート:静岡県-松本駅
青春18切符で向かうも、遅延の影響で甲府駅から松本駅まで特急あずさに乗ることに。約3000円の痛い出費…。あずさ乗車中に荷物の重さに耐えれそうにないと後輩から真剣に相談を受けたので、ルートを変更とした。入山初日から不吉な予感。
松本駅に到着後、最後の晩餐として松屋の牛丼特盛で燃料チャージ。
1:00ごろ後輩と松本駅で寝床を探す。松本駅は“シャッターが閉まる”と書いてあるが、窓口や改札だけで、通路には横になれるスペースが沢山ある。アルプス口バス停横のベンチに良さげな場所があったので今夜の寝床とした。眠さとパッキングし直す面倒からマットも敷かず、直ベンチで寝た。後輩にとって初めての駅寝だけどすぐ寝てた。おれは全然寝れない。
明日からの長い行程を考えるとウキウキと不安が強烈に襲ってくる。
∇8月3日 晴れ/暑い CT6h31/9h05
ルート:松本駅-上高地-横尾-涸沢
なんとか4:35に起床しホテル泊まりのリッチな後輩1人と落ち合う。バスで上高地へ行く間に少しでも寝溜。
8:00に3人の先発隊がスタート。穂高岳山荘まで向かう予定を涸沢ヒュッテに行程を変更した為、計画書の再提出&穂高岳山荘にキャンセルの電話をした。
上高地〜嘉門次小屋は綺麗だが、梓川右側(明神館〜横尾)の道のりは楽しくないただの苦行。人生で上高地〜横尾間は何回歩くんだろうと考えながら歩いてた。皆荷物が重いなか地図読みをしたり、大休止を挟みながら横尾まで気合で進む。
横尾からは歩くペースを心得ていない後輩が早々にバテてしまうがなんとか涸沢ヒュッテへ17:05に到着。皆バテバテだが、設営してすぐに夕食作り(ポトフ)に取りかかる。クソ重いジャガイモ・人参・玉ねぎを大量に消費し、お腹いっぱいでウプウプしながら就寝。
∇8月4日 晴れ/暑い CT7h56/10h30
ルート:涸沢小屋ー北穂ー涸沢岳ー穂高岳山荘ー涸沢小屋
6:20行動開始。後輩達にはカッパ・行動食・飲料を持たせて北穂高岳を目指す。荷物は軽いはずだが、後輩達が高所恐怖症らしく思うように進まない。
ロッククライミングでは安全確保がされてるから怖くないが切り立っている所を歩くのはどうも怖くなってしまうらしい。
北穂高岳から穂高岳山荘まではハーネスを装着。鎖場では架け替えを行い、下りではショートロープシステムで後輩1人をザイルで結んで進んだ。
涸沢小屋で後発隊が待っているので、1人で穂高岳山荘からザイテングラートをダッシュで駆け下る。後発隊の1人と無事合流し、夕食のカレー作りに取り掛かった。
全員で涸沢のテント場でカレーを食べながら明日の行程を考える。大キレットを越えて槍ヶ岳まで行く予定を変更して横尾まで移動し槍ヶ岳を目指す事にした。
大量に作ったカレーライスを囲みながら夜遅くまでダラダラ過ごした。
∇8月5日 晴れ/暑い CT2h/3h
ルート:涸沢小屋ー横尾
7:00起床、10:00出発。槍沢まで進みたかったが、後輩の遠隔授業が急遽発生したため横尾を宿泊地とした。
この日はとんでもない暑さで、途中にある本谷橋で人目も憚らず水浴びをした。3日分のベトベトを洗い流し、洗濯も行いリフレッシュした。
横尾山荘では特等席のテント場を確保し、石で机・椅子を用意し衣服を乾かした。大量に余っている食料や行動食をスープやコーヒー、ビールで楽しみながら夕食も堪能して就寝。
∇8月6日 晴れ/暑い CT13h13/17h00
ルート: 横尾ー槍ヶ岳ー横尾
槍ヶ岳に行きたい後輩とCT13時間のハードコースの日です。2:00に起床し、後輩に地図・コンパス・行動食・飲料・カッパを持たせて4:20出発。自分は槍ヶ岳から10日間程の山行が続くためにテント以外の必要な物資を運びます。
とてつもない暑さの中、頭が痛いと本調子じゃない後輩となんとか槍ヶ岳山荘へ。
槍ヶ岳山荘で機内モードを解除すると電波がビンビンに入るじゃないか!その瞬間、明日の烏帽子小屋で落ち合う予定だった先輩から電話がかかってきた。
「ごめん、オレ行けなくなった」
「マジっすか…?何かあったんですか?」
「コロナと台風で行くのやめることにしたよ」
雷に打たれたような衝撃で暫く放心状態。
調べるとヤバそうな台風が来ている。テントは先輩が持ってくる予定だったので、もし続けるなら台風の中シュラフカバーで耐えなければならない。横尾にあるテントで進む事も考えましたが、潔く下山する事にしました。
気持ちを切り替えて後輩と槍ヶ岳を目指します。
へっぴり腰になっている後輩に簡易ハーネスで架け替えをさせて下山させます。お前ゴツゴツした高い所好きって言ってたじゃねーか‼︎って心に留めて安全にゆっくりと下山します。“オレ高所恐怖症でしたわ”じゃねーよ‼︎😌
結局17時間のハードルートを歩ききり横尾山荘まで戻ってきました。
∇8月6日 晴れ 暑い CT3h34/
ルート: 横尾ー上高地
明日から台風が来るというのに沢山の人が山に、横尾に向かっている。皆んな山に行くならおれもついて行ってしまおうか?と何度も頭によぎりながら歩く。
徳沢園ではアイスクリーム、上高地では各々酒やジュースを飲み下山。
【感想】
実は上高地〜親不知は2018年の夏合宿で行っていたのですが、5日目の烏帽子小屋で先輩が高山病を初病・肺水腫になってしまい敗退した事があるんです。「あのまま寝てたら死んでたかもしれないぞ!」と遭対協の方に言われ、助けられました。そんな危険な状態だったのに僕らは“先輩死ぬぐらいヤバかったんスカ‼︎”と大爆笑しながら下山した記憶があります(謎い思い出)
その先輩から烏帽子小屋〜親不知まで前回の続きを一緒に行かないかと誘われたので乗っかりました。
日程やらなんやら考えたら、上高地〜槍ヶ岳を【夏合宿】、槍ヶ岳〜烏帽子小屋を【ソロパート】、烏帽子小屋〜親不知を【リベンジ山行】として無理矢理合体させた計画をたててしまいました。まぁウイルスや台風で2度目の敗退ですよ。こんな長期の山行が出来るのは最後かもしれないと考えると悔しい。
さて新入生’sとの夏合宿。夏休み期間中で皆んなと予定が合う日が限られており、『夏合宿+先輩との山行』という過密スケジュールとなってしまいました。
そんな新入生達の登山経験は1.2度ほど。新入生歓迎会も行えない中、SNSで直接連絡してきてくれたやる気のある後輩達。重い荷物、縦走、テント泊、初めての事だらけで何が起こるか分かりません。ただクライミングやハイキング、一緒に走ったりして“こいつらなら来れるだろう”と不確定な条件で進めてきてOKを出したワシ。
過去の自分のように連れて行ってもらうだけでなく、“自発的”に自分たちで行程・装備・食料を考えさせて、準備の大変さだけでなく楽しさ・待ち遠しさ、山行が終わった時の素晴らしさを体験してもらいたく今回に懸けてきました。2.3ヶ月前まで新入生がいなくて廃部寸前だった山岳部が、夏合宿まで行く事が出来ました。
今回の山行は自分が14日間分の全ての装備・食料を担いでいた為、共同装備をほぼ持たずに後輩に迷惑をかけながら進みました。少しでも後輩達の荷物を軽く出来たらもう少し行きたい場所に行けたのではないかと後悔してしまいます。
さて、次はどこの山に登ろうかなあ。
大量に手元に残ってしまった行動食・食料、気力、鬱憤をどうやって消費しようか。
あと天気のことは本気で調べます。「台風が来てるらしぞ」って人に判断を委ねるようではなく、自分で決断して敗退したいです。
【最後に】
15日間は山に篭れるよう自分なりに計画しパッキングしました。酒や水を抜いて約30kg。
ビール(3L)と共同装備合わせて約35kg。
長期縦走する方に役立てればと思いますので、気になる事があれば何でも聞いてください。
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