唐松岳〜五竜岳〜鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳 雨のち曇のち晴の右肩上がりの縦走
- GPS
- 21:54
- 距離
- 27.5km
- 登り
- 3,020m
- 下り
- 3,438m
コースタイム
- 山行
- 2:28
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 2:32
- 山行
- 6:52
- 休憩
- 3:35
- 合計
- 10:27
- 山行
- 7:07
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 8:46
天候 | 1日目・雨 2日目・雲 3日目・晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
夏山シーズンです。高山の季節です。ということで北アルプス山行です。今回は3日かけて後立山連峰の唐松岳〜五竜岳〜鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳を縦断してきました。
高速バスで白馬八方に向かう。山梨あたりでは甲斐駒ヶ岳や八ヶ岳が望めた天気が、諏訪湖を過ぎてから怪しくなり、白馬村に入った頃には完全に雨模様に。白馬八方という有数のリゾート地が土曜日昼時でも閑散とした雰囲気。
レインウェアを装備し、いざ覚悟の上で山へ。白馬八方アルペンライン(ゴンドラ、リフト、リフト)を乗り継ぎ、13時過ぎに八方池山荘前から歩き始める。
雨は強くなったり弱くなったり。とりあえず風が無いのが救い。八方池までは散策路も兼ねている道でとても整備されている。そこから上も難しい箇所は全然無いが、道が小川や水溜りになっていて、途中から防水性も無効化して靴中はすっかり水没。レインウェアは何とか持ち堪える。
扇ノ雪渓、丸山ケルンを過ぎて、尾根の最後の取り付きにかかる頃から突風が吹き始める。標高も2500mを超えてきてるので急激に寒くなる。あんまりこの状態が長く続くと良くないなぁと心配しているうちに唐松岳頂上山荘に到着。1日目2時半の雨中山行が終了。
悪天候の割に宿泊が多く、乾燥室も時間制で色々と生乾き状態がつらい。
2日目。午後から晴れ予報に期待して出発を遅らせる。それでもガスガスの唐松岳には朝食前の運動で登る。結局ご来光は無し。
7時に山荘を出発。ガス模様は相変わらず。早々に牛首のクサリ場を軽くこなす。それから岩場、ガレ場のギザギザな稜線を、時には巻道を使いながら、登り降りを繰り返す。前日の雨で濡れている箇所もあり、要所要所では慎重を期す。
眺める遠望も無いので、自然と足元の花々に目が移る。パチリパチリとやりながら歩く。
途中、五竜山荘の手前の白岳の頭を踏む。
ハイマツ帯のなだらかな稜線を越えて、五竜岳への取り付きはゴロゴロと岩場に変わっていく。
出発から5時間で五竜岳山頂に到着。天気は回復予報だったので、期待しつつ1時間以上粘る。半分くらいは寝ていたが、結局ガスは取れず。五竜岳は昼寝した山として記憶に残る。
山頂から降り始める。しばらくすると突然行く手にライチョウ親子が現れる。母鳥と雛が3羽。1メートルほど近づいても逃げないので暫く最短距離での観察タイムに入る。雛たちはちょこまかちょこまか動き回り、母鳥は一段高い枝から周囲を見回す。やがてハイマツの奥へ皆で姿を消す。おかげで山頂で時間を潰した甲斐があったというもの。五竜岳の記憶も良き方向に改善される。
先へ進む。北尾根の頭、口ノ沢のコルなど相変わらずアップダウンが続く。やがて前方の雲間から鹿島槍ヶ岳が見える。今まで越えてきたピークがザコに見えるほどのラスボス感。やっと北アルプスにやってきた実感が湧いてくる。
最後にハシゴを2つ昇って八峰キレット小屋に到着。出発から8時間、よく歩いた。小屋から一瞬剱岳のシルエットが見える。今夜の宿泊は打って変わって自分を含めてたったの3名。これも人を選ぶコースの特性なのか。夜雨音が激しい。
3日目。4時起床。外に出ると星が見える。天気は良さそう。軽く補給して、日の出と共に5時出発。
先ずは難所の八峰キレット。噂通りの見事な切れっぷりだが、丁寧に足を運んで無事にクリア。視界にはモルゲンロートの剱岳が見える。
次は文字通り壁の様な鹿島槍ヶ岳の尾根をひたすら登る。大町側の雲海から昇るご来光を拝む。岩場が主なので割と勢いよく進む。
無人の北峰に到着したのは1時間半後。360度の絶好の展望。3日目にしてやっと登頂達成感を味わう。後から登ってきた方からピザ祭りの話を聞く。
吊尾根を渡って最高点の南峰へ。北よりも広々とした山頂で人も多い。展望は負けず劣らず素晴らしく、北アルプスの山々は当然ながら、戸隠連峰、八ヶ岳、南アルプス、そして富士山まで望める。
十二分に展望を堪能したのち、北側と大違いの南側のゆったりとした稜線を降っていく。とても歩き易い道だけれども、やっぱり登山は不自由が無いと面白味に欠けるよなぁと昨日の岩稜ルートを心の中で全肯定しながら進む。
布引山、冷池小屋と順調に通過し、爺ヶ岳に取り付く。3つあるピークをそれぞれ越えるのかと思っていたが、なんと巻道が基本の余裕設定。中峰のみ頭を踏むが、タイミング悪くガスって展望は無し。
鹿島槍ヶ岳から3時間ほどで種池山荘に到着。話通りピザ祭りが延長していて、一枚1300円で焼き立てのなかなか立派なものを頂き、かなりの満足感。
すっかりお腹をいっぱいにして出発し、あとはひたすら柏原新道を下っていく。整備されてよく使われてる道は歩き易い。
扇沢のバス停に着いたのは2時間半後。さすが立山黒部アルペンルートの玄関口、観光客でかなり賑わっている。そんな中を薄汚れた格好でウロウロするのも何なんで、颯と大町へのバスに乗り込む。
初日の雨、2日目の岩稜帯、3日目の好展望と後から振り返るとバラエティに富んだ山行でした。技術的にも体力的にも問題なくこなせたので、次はもうちょっと頑張ろうかな。とにかく久しぶりの北アルプス良かったです。
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