鷲羽岳、水晶岳、三俣蓮華岳、双六岳、槍ヶ岳
- GPS
- 82:35
- 距離
- 50.4km
- 登り
- 4,227m
- 下り
- 4,219m
コースタイム
- 山行
- 8:33
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 8:52
- 山行
- 9:43
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 11:11
- 山行
- 8:31
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 9:01
- 山行
- 9:59
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 11:11
天候 | 3日 晴れ曇り 夕方雨 4日 晴れ曇り 夕方小雨 5日 晴れ曇り 6日 晴れ 朝から昼前までは良い天気 昼前より雲が出て、その後ガス、曇り雨の天気でした。 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
平日の為 夜12時過ぎの到着で、7割程度の駐車率。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
極端に危険な場所はありません 注意が必要なところは 鷲羽岳山頂からワリモ岳過ぎの岩場トラバース 水晶岳山頂付近の岩場※ 槍ヶ岳西鎌尾根 左俣乗越から先のトラバース、岩場※ 槍ヶ岳の穂先※ 未着の方も沢山おりましたが、私は安全対策で、※印ではヘルメットを着用しました。 |
その他周辺情報 | 新穂高登山者用駐車場から温泉街方面に戻り5分ほどのところに ひがくの湯 があります。 露天風呂と洗い場だけの温泉ですが、空いてます。 露天は広いし、食事もできるし、おすすめです。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
サブザック
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
笛
計画書
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
時計
タオル
ストック
ヘルメット
ゲイター
昼ご飯
予備電池
筆記用具
保険証
携帯
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感想
■三俣蓮華岳 山頂
■大喰岳 山頂
会社の勤続特別休暇を利用して、かずさんと北アルプスの奥地を縦走してきました。色々候補は立てたのですが、3泊で計画できるコースで絞り込んで、私がずっと行きたかった鷲羽岳を目的地にしながら、かずさんが行きたかった水晶岳と、西鎌尾根を利用して槍ヶ岳も登ってしまう周回コースで企画しました。なかなか贅沢なコースです。長期山行となるので、山小屋利用とし、昨年も利用した双六小屋、ロケーション抜群の三俣山荘、1度は泊まりたかった槍ヶ岳山荘と、人気の山小屋連泊山行としました。
2日の18時半に八王子の我が家を出発。
新穂高の登山者駐車場には24時過ぎに到着しました。流石に新穂高は遠い。八王子から300キロです。今回のスケジュールは平日利用なので登山者駐車場も楽勝かと思いきや7割は埋まってました。これでは土日はいっぱいですね。
3日(1日目)
セレナのシートをフラットにして睡眠。
5時に起きて6時過ぎに出発しました。
昨年シルバーウィークにやはりかずさんと双六岳・笠ヶ岳を周回した時は、小池新道の登りのペースを速く登ってしまい、暑さもあってしんどい思いをしてしまったので、今回はマイペースを意識して歩きました。この日は天気も曇り、ガスで景色は望めないものの、暑すぎず歩く事ができました。すれ違った人に話を聞くと1日も2日も朝は好天、昼から曇り、午後は大雨、雷も一部あり…という天気が続いてるとのこと。特に午後の雨は凄かったらしく、私たちも今回の旅ではなるべく早めに山小屋到着を目指すことにしました。
わさび平小屋、鏡平山荘、また各分岐をコースタイムより少し早いペースで進み、予定どおりに双六小屋に到着できました。
今回の山行では初めてヤマプラを活用して山行計画を立て、事前に印刷と、計画書を岐阜県警にメール提出してきましたが、とても簡単便利でよかったです。これは毎回活用させて貰おうと思います。
小池新道始めコースのほとんどで高山植物の花々が咲き乱れていて天気がイマイチでしたが楽しく歩く事ができました。私の大好きなハクサンフウロもこれでもか!というくらい咲いてました。(小池新道で行き違ったおばさんはフウロはこの辺だけに咲いてた…と話してたのですが、どこを歩いてきたのでしょう?)
双六小屋は2度目の利用。今回も愛想の良いスタッフさんで気持ちよく利用させてもらいました。このエリアが好きなんですか?と聞かれましたが、この山小屋も好きなんですと思いました(言わなかったけど)双六小屋は乾燥室が広く超強力で、あっという間に乾かす事ができるのでとても便利です。夕食は天ぷら。ボリューム満点で2度目といってもやっぱり美味しいです。
布団は1人1枚で利用できました。
双六小屋は折立方面からの登山者が多かったように思えます。
4日(2日目)
この日は三俣山荘、鷲羽岳、水晶岳をめぐって三俣山荘泊、最長コースなので、朝4時過ぎに出発しました。まだ暗いのでヘッドライトをつけて双六岳方面を登ります。昨年もここは双六岳登山で歩いてるので少し安心。今回は巻道分岐より巻道で三俣山荘を目指します。
巻道を歩いている途中で日の出を迎えました。
素晴らしいです!巻道は人気がないのか、数組の登山者としかすれ違いませんでした。
日の出で起きるのは人だけではないようで、大量の虫がたかってきます。ハナアブ? ハエ?とにかくすごい数です。幸い刺したり、吸血したりはしませんが、たかって触覚?でペロペロ突っつくような事をするのです。そして逃げません。指で摘めるし、払えば潰れる… バカなのかフレンドリーなのか、この虫にはこの山行中、日中は常にまとわりつかれました。行き交う登山者皆さん、虫がねぇ〜と合言葉のように話してましたね。まぁ慣れれば害はありません。
虫のことだけクローズアップしてしまいましたが、この区間はとてもとても景色が良いです。帰路は稜線コースを歩きましたが、とにかく最高の景色が楽しめます。奥深い北アルプスの山々、槍ヶ岳 穂高連峰、気持ちが良いのです。鷲羽岳を楽しみにしていたのですが、双六小屋−三俣山荘間の気持ち良さはとにかくオススメだと思います。
三俣山荘にザックをデポさせてもらい、アタックで鷲羽岳を目指します。最高の景色だったのですが登り始めるとガスが湧いてきました。オイオイ頼むよ〜と、かずさんには申し訳なかったのですが急いで登ります。ピークと思いきや、まだ先があったりしながら1時間で登頂。なんとか晴れ間の中で到着できました。
鷲羽岳は周りの山から見た山容がとてもカッコよく本当に鷲が羽を広げてるように見えるので いつか登りたいと思っていたので感激でした。
鷲羽岳から水晶岳を目指すのですが、ガスが覆ってしまいました。途端にかずさんはテンションダウン…どっちでもいいよとおっしゃります。何を弱気な事を言ってますの?あなたが行きたいのは水晶岳でしょ!行きますよと先を進むと、ワリモ岳近くから視界が良くなり、薬師岳、水晶岳とはっきりと存在感を確認できるようになりました。(途端にかずさんは元気になりました…)水晶小屋までは意外に長く、結構疲れましたが、ようやく到着。双六小屋のお弁当を食べ、バッジとTシャツを買いました。
しかし水晶小屋は小さいですね。激混雑するのは納得です。
その後、小屋から水晶岳までピストンします。
水晶岳の核心部は岩場なのでストックは道脇に置いて、ヘルメットを着けて登りました。特別に危ないところはありませんでした。
水晶岳山頂ではガスがちでしたが、裏銀座の烏帽子岳、野口五郎岳、赤牛岳を見る事が出来てよかったです。どの山も簡単には行けない山ばかりですね。なかなか来れない場所に来てるなぁと実感。来てよかったです。(念願の山にかずさんのテンションも急上昇でした・笑)
水晶小屋に戻ってからはワリモ北分岐まで戻り、岩茸乗越に下って、黒部源流コースを歩きます。源流コースに入ってすぐ美味しい水場があり、三俣山荘から小屋を除き補給ができなかったのでありがたかったです。冷たくて美味しい。源流となる沢が登山道を何度も横切っていて、また花々がたくさん咲いていて気持ちが良いです。ただし、岩茸乗越から源流の碑まではコースタイム40分ですが1時間以上かかりました。以外ととても疲れる区間でした。
源流の碑で不安だった雨がとうとう降ってきてしまいました。仕方なくレインウエアを着て三俣山荘まで登り返しました。う〜暑い!。
三俣山荘でも1名1つの布団を使わせて頂けました。着替えて乾燥室(いっぱいでした)で衣類を干してから、外のデッキでお疲れ様会をしました。この頃にはまた晴れて、鷲羽岳 槍ヶ岳がよく見えました。
夕飯は鹿肉のシチュー、脂身のないビーフのようでした。北アは未だだそうですが南アは鹿害も酷いようで、私も丹沢 奥秩父でもよく見かけますし、本当にどうしていくのか考えていかねばならない問題なのだと思います。
食事の時に隣になったソロ女子のAさんは水晶岳で写真をとってくれた方で、かずさんの隣町から来ており、裏銀座を縦走してきたとのこと、いや〜強者でございます。
5日(3日目)
朝ごはんの準備ができましたぁ〜
三俣山荘オーナー?の娘さん4歳の声がけを聞きながら朝食を食べ、出発の準備をします。お兄ちゃんは売店の手伝いをしてるし、この兄弟、山小屋の立派なスタッフでした。えらい!
天気は最高、槍も鷲もこれから向かう三俣蓮華岳も綺麗に見えます。三俣蓮華岳までは2日目同様、虫に好かれながら登っていくのですが、もうこの頃になると大して気にならず、こんなものかなって感じになってます。
三俣蓮華岳は、予想以上に最高の眺望で、360度全ての山が見えました。歩いてきた鷲羽岳、水晶岳、これから向かう双六岳、槍ヶ岳とその奥の穂高連峰、富山方面には黒部五郎岳、薬師岳もよく見えます。私が今回登った山頂では三俣蓮華岳が1番よかったかな。北アルプスの展望台のような場所だと思いました。
その後双六岳経由で双六小屋まで歩きました。やはりこの稜線歩きは最高で本当に気持ちよく歩く事ができました。
双六小屋からは槍ヶ岳に向けて西鎌尾根を登っていきます。途中、樅沢岳(もみさわ)を経由し、硫黄乗越、左俣乗越、と小さいアップダウンを繰り返しながら登っていきます。しかし正確には2600メートル台で停滞しており、疲れる割にはちっとも登っていないのです。分かっていたことですがこれは辛い!途中で会ったおじさんに、コースタイムより時間がかかったよ、と伝えられたかずさんのペースが上がり、私的にはバテ気味に黙々と歩いて行きました。
天気がまたまたガス気味になってしまったのも原因かな。でも、間近で硫黄尾根を見れてこれには大迫力でした。荒々しいです。
左俣乗越から先は 鎖場もあるガレ場登りや、ザレた急斜面のトラバースなど 慎重に行けば問題ないレベルですが疲れた登山ではちょっと危ない場所を通過していきます。
千丈乗越から先は一気に槍の肩3000メートル超えまで九十九折の急登を登っていきます。これはこれできついですが、ゴールが分かってるので頑張れますね。そしてようやく槍ヶ岳山荘に到着できました。
山荘は韓国人登山ツアーや欧米の団体などを含め大混雑でしたがキャパが多いのでこの日も布団一つを確保できました。乾燥室もとても清潔に管理されていて好印象です。(でも双六小屋のパワーには勝てない!)着替えてから外デッキでお疲れ様会。毎日ビールが美味しいです。
槍の穂先はこの日はほとんど見えませんでしたが、毎日の天気が朝は良いので、明日は晴れるでしょ!とお気楽な気持ちになってました。
夕飯はハンバーグでした。ボリューム満点で美味しかったです。
6日(4日目)
槍の穂先を目指す人が多そうなので、早朝5時から登る準備をしました。私は山小屋でTシャツを買うのが好きで、槍ヶ岳山荘シャツも買ったのですが、かずさんにもノリで買ってもらってTシャツを来て、ヘルメット着用で登りました。
予想通り、たもとから登山渋滞で少しづつ登っていきます。昨秋も登りましたが やっぱり足場の悪い急角度の岩場を登るのは緊張しますね。
感じたのが、渋滞だから仕方ないとはいえ、間隔を詰めて登る人の多いこと。せめてクサリやはしごの時は前の人が終わってから取り付くくらいのマナーがあるべきでは?と感じました。
落石含め何かあってからでは遅いし、結局前が詰まっているから詰めても意味がないのです。
(特に私の後ろにいた、遅いから先に行ってくださいと私を先に行かせて終始ぴったり付いてきた おっさん、あんたのことです!)
登っている最中に日の出を迎え、穂高連峰のモルゲンロートなどを楽しむことができました。
山頂でも四方景色が素晴らしかったのですが、写真撮影の大渋滞でゆっくり見ることなどはできなかったのは仕方ないとはいえ残念でしたね。
下山後、朝食の代わりに楽しみにしていた名物焼きたてパンをいただきました。7時に館内放送があり、喫茶店で販売するのですが、5分後には売り切れました。運よく私たちは買えたのですが、買えない人続出…。だって販売量少なすぎです。山小屋だから仕方ないのかな?
買いたい人は時間にフロント前あたりで待機した方がいいです。
なお、パンはとっても美味しかったです。コーヒーもいただき贅沢なひと時を過ごしました。
この日は新穂高まで下るだけでしたが、大喰岳(おおばみ)からの槍の写真を以前見て素晴らしかったので、ちょっと立ち寄ってみました。
20分くらいで登れる山ですが、もう本当に景色最高でした。槍は登るもんではなく見るもんだ〜と話していたおじさんが大喰岳山頂にいたよとあとからかずさんが言っていましたが、本当にその通りかもしれません。少なくとも、こんなに簡単に登れるのだから槍に来たなら大喰岳には行くべきだと思います。
飛騨沢の急な下りを下山します。右手には昨日歩いた西鎌尾根を見ながらとなりますが、やはりすごい角度!。よく登ったなあ。登ってる時より外から見た方が急に見えるのはなんででしょうね。
正面に笠ヶ岳の勇姿を見ながらずっと歩いて行きます。途中、沢で給水できたりしますが、この日はとても暑く、樹林帯に入ってから槍平小屋まではきつかったですね。
槍平小屋は水が豊富で、冷たい水の補給、また顔も洗って気持ちよいです。お昼にラーメンを頂いて、さらに先に進みます。
大雨の時には注意の滝谷を超えて白出沢までは、ダラダラと長い距離を標高をあまり下げずに歩くことになり、しんどかったです。
白出沢には給水ポイントがあり、冷たくて本当に気持ちよかったな。
行き交う人皆暑さには大変そうでしたので、この時期対策必須だなと思いました。
そこから先は一般林道となり、これまたダラダラと歩きながら16時半過ぎに新穂高に到着しました。
長かった〜!( ´ ▽ ` )ノ
やった〜( ´ ▽ ` )ノ
4日間サポートしてくれた かずさん、お疲れ様でした。おかげで楽しく登ることができました。ありがとうございましたm(_ _)m
■旅を終えて
今回の山行は私の会社の特別休暇を利用して計画したもので、なかなか普段は3泊4日プランは立てにくく、初めての長期山行で、貴重な経験になりました。
鷲羽岳を中心としたエリアは私のスピードでは2泊ではピストンになってしまうし、今回は3泊だったのでとても贅沢なコースを楽しむことができました。梅雨明け後天気がイマイチ安定せず心配でしたが、よい時間帯は素晴らしい天気で、期待以上の景色が楽しめました。どの山小屋も特色があってよかったし、行き交う登山者が皆楽しそうで、そういう人たちと挨拶しながらの山歩きは やはりいいもんだと再実感しながらの登山となりました。
できれば今後も予定をやりくりして3泊旅に出かけられたらいいなぁと思っています。
今回のコース検討ではかずさんが色々プラン検討して頂き、助かりました。またよろしくお願い致します。
素敵なロングコースを踏破されましたね。
あとは虫さえいなければ…さぞや快適な山行であったことでしょう。
ところで「危険、辛い、長い、ところは行きません」ではなかったでしたっけ?(笑)
当方、諸事情につき、今年の夏山シーズンはほとんどお休み状態です。
良くて日帰りで、テント泊は厳しめです。
せっかく春先から調子を上げてきたのに残念ですが、仕方がありません。
レコを拝見して、自分も行ってきた気分になることができました。
お名前の39はどこへ???
kenboさんこんにちは。
2泊までは経験ありましたが、初の3泊にて行くことができました。このコース、変化も多く本当に素晴らしかったのですが、山レコを見る限りあまり同じコースを歩いている方は少ないようです。周回としてはとてもおすすめのコースだと思います。
危険でもなく 辛くもなく 長くもないコースですよ。山小屋ですし。1日あたりで見れば丹沢表尾根大倉コース+αくらいでしょうか。
まぁいつでも私は辛いのですが。
虫は刺さない噛まない、いい奴だったので途中からはあまり気にしませんでした。あまりの多さに遊びで名前を付け、槍1号、鷲3号、モミー1号など読んでましたが、出会った奴らだけで千単位はいたでしょう。量産ザクよりも多かったのは間違いありません。
名前は短縮しました(^^;;
lapipipi39だと何かと長いので。
kenboさんはレコ見る限り、ハード路線一直線、活発活動してるように見受けますが、何かトラブルでもありましたか?怪我などにはお互い注意したいですね。ではまた〜。
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