記録ID: 126668
全員に公開
無雪期ピークハント／縦走
槍・穂高・乗鞍
【北ア 表銀座から槍・穂高連峰テント縦走】 中房温泉〜表銀座〜槍ヶ岳〜大キレット〜北穂高岳〜奥穂高岳〜岳沢〜上高地
2011年08月06日(土) 〜
2011年08月09日(火)
りきまる
- GPS
- 37:32
- 距離
- 36.9km
- 登り
- 4,498m
- 下り
- 4,361m
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8月6日(土) 中房温泉から燕山荘を経由して大天荘(幕営)
中房温泉駐車場07:00→09:55合戦小屋10:05→11:13燕山荘(雨宿り)11:35→大下りの頭12:45→13:08為右衛門吊岩13:25→切通岩分岐14:25→14:57大天荘(幕営)
8月7日(日) 大天荘から喜作新道を経て槍ヶ岳山荘(幕営)
大天井荘04:40→07:40ヒュッテ西岳08:00→水俣乗越09:02→11:00ヒュッテ大槍11:15→12:00槍ヶ岳山荘(幕営) ※山頂往復13:50-14:40
8月8日(月) 槍ヶ岳山荘から大キレットを経て穂高岳山荘(幕営)
槍ヶ岳山荘04:50→(撮影)→南岳小屋07:30→キレットで休憩20分→長谷川ピーク09:30→11:25北穂高小屋11:55→最低コル13:16→14:25涸沢岳14:35→14:50穂高岳山荘(幕営)
8月9日(火) 奥穂高岳登頂後,岳沢経由で上高地に下山
穂高岳山荘05:10→06:10奥穂高岳06:35→08:12紀美子平08:17→10:40岳沢小屋11:22→13:35上高地アルペンホテル(入浴)
中房温泉駐車場07:00→09:55合戦小屋10:05→11:13燕山荘(雨宿り)11:35→大下りの頭12:45→13:08為右衛門吊岩13:25→切通岩分岐14:25→14:57大天荘(幕営)
8月7日(日) 大天荘から喜作新道を経て槍ヶ岳山荘(幕営)
大天井荘04:40→07:40ヒュッテ西岳08:00→水俣乗越09:02→11:00ヒュッテ大槍11:15→12:00槍ヶ岳山荘(幕営) ※山頂往復13:50-14:40
8月8日(月) 槍ヶ岳山荘から大キレットを経て穂高岳山荘(幕営)
槍ヶ岳山荘04:50→(撮影)→南岳小屋07:30→キレットで休憩20分→長谷川ピーク09:30→11:25北穂高小屋11:55→最低コル13:16→14:25涸沢岳14:35→14:50穂高岳山荘(幕営)
8月9日(火) 奥穂高岳登頂後,岳沢経由で上高地に下山
穂高岳山荘05:10→06:10奥穂高岳06:35→08:12紀美子平08:17→10:40岳沢小屋11:22→13:35上高地アルペンホテル(入浴)
| 天候 | 8月6日(土) 曇りのち雨。一時雷雨。テン場到着後大雨。 8月7日(日) 晴れのちガス。正午頃より雨(一時雷雨)。 8月8日(月) 晴れのちガス。午後から雨(一時大雨)。 8月9日(火) 上高地下山まで晴れ。午前10時過ぎ頃から稜線付近にガスがかかってきました。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2011年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
タクシー 自家用車
自宅を午前0時に出発。那珂ICから常磐道〜北関道〜上信越道を経由して松本ICには午前4時前に到着。コンビニで食料調達し,沢渡第二駐車場(足湯)には午前4時50分頃到着。ここでバイクをおろし,午前5時15分にバイクで中房温泉(距離約60��)へ出発。 中房温泉の登山者用第一駐車場には午前6時55分に到着。予想どおり駐車場は満車で林道に路駐のクルマが長蛇の列。でもバイクなので余裕で駐車場にデポ。 【復路】 上高地アルペンホテルにて入浴(500円)後,バスターミナルに14:30頃到着すると,バスを待つ長蛇の列。沢渡方面に向かう親子連れの登山者とタクシー相乗りで沢渡第二駐車場へ(定額4千円なので,4名で利用すればバスより割安)。 沢渡第二駐車場を午後4時過ぎに出発。中房温泉でバイクを回収し,午後6時頃豊科ICから高速へ。自宅には午後10時頃到着。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
◆ 1日目 中房温泉から燕山荘を経由して大天荘へ(幕営) ・ 中房温泉から合戦小屋までの間には,約30分おきくらいに第1ベンチ,第2ベンチ,第3ベンチ,富士見ベンチがあり,休憩場所に困りません。 ・ 合戦尾根は,傾斜が一定で危険なところはなく,とても登りやすい道です。初心者のトレーニングにはもってこいですね。合戦小屋では,スイカが飛ぶように売れていました。私も一切れ塩をかけて頂きました。とってもみずみずしくておいしい。地元のスイカだそうです。 ・ 合戦小屋から1時間少々で燕山荘に到着。到着と同時に雨が降り出し,軒下で雨具を着て立ったままオニギリを食べました。20分ほど雨宿りをしていると,雨が小降りになってきたので,表銀座コースを大天荘へと出発です。 ・ 小雨とガスで展望がないまま,一人とぼとぼ歩きました。蛙岩を過ぎ,大下りの頭を下ってから登り返し,為右衛門吊岩手前のコルに到着。燕山荘からここまでまともな休憩をとらなかったせいか,やけに疲れて,ここでカロリーと水分補給のため15分ほど休憩しました。 ・ ここからさらに登りますが,その後は平坦なルートとなり,最盛期を過ぎたコマクサの群落を眺めながら歩いていくと,切通岩です。ここはクサリとハシゴがありますが,難しいところではありません。このあたりから遠くで雷鳴が轟き始めました。 ・ 14:15,大天荘と大天井ヒュッテとの分岐に到着すると雷鳴が近づいてきました。大あわてで大天荘へと急ぎます。おかげで,32分で大天荘に到着。雨の中,急いでテントを張りました。この日のテン場は20張り程度。まだ余裕がありました。 ・ 夕方,雨が上がってガスがとれてくると,テン場から槍ヶ岳が見えました。とても迫力ある眺めでした(写真参照)。 ◆ 2日目 大天荘から喜作新道を経て槍ヶ岳山荘へ(幕営) ・ 今日のルートは,喜作新道を歩いて槍ヶ岳山荘まで,コースタイム約7時間半。槍ヶ岳山荘のテン場が満杯になる前に到着しなければなりません。そのため,まだ薄暗い04:40にテン場を出発です。大天井岳の山頂は,以前登ったことがあるので,今回はパスしました。 ・ 大天荘から大天井ヒュッテへの登山路は,南斜面をトラバースするコースです。若干アップダウンはあるものの,歩きやすいです。大天井ヒュッテに到着すると,牛首展望台を往復する登山者が目に付きました。牛首展望台は,標高2,766メートル。槍ヶ岳方面の展望がよさそう。しかし,私の方は早くテン場に着きたいので,ここもパス。喜作新道へと足を運びます。 ・ ビックリ平を過ぎると,眼前に槍ヶ岳の素晴らしい光景が広がりました。北鎌尾根を従えた姿は,このコースでしか見えません。その先,歩きやすいトラバース道となりますが,北鎌尾根から続く槍ヶ岳や,穂高連峰を望む展望は,すこぶる素晴らしいです。 ・ 西岳ヒュッテには出発してからちょうど3時間,07:40に到着しました。お腹が減ったので,ここでシーフードヌードルの昼食です。休憩のあとは,東鎌尾根の核心部を歩きます。一旦,200メートル以上急降下したあと,登り返しです。精神的にきついところです。 ・ 最低鞍部を過ぎて登り返して,水俣乗越。ここからはハシゴの連続する急な登りを歩きます。振り返ると西岳からの下りがすごいです。このあと,2,595メートルのピークにて一休み。まだまだ先は長く,連続するハシゴを越えたと思ったら,鉄製の3連ハシゴの急降下。 ・ 登り返しを経て,ヒュッテ大槍には11:00に到着。ここでたっぷり休憩して,槍ヶ岳山荘に到着したのは12:13でした。 ・ 槍ヶ岳山荘に到着と同時に大雨と雷。とりあえずテント受付後,雨が小降りになるまで,東側窓際のベンチに座り,缶ビール飲んでいました。 ・ 午後1時頃には雨も弱まったので,ほろ酔い気分でテント設営。一人用のテント(エアライズ1)だったので,特に問題なく張れました。しかし,このテン場は大型テントの設営は不向きですね。一つ一つのサイトの面積が狭いです。4人用以上のテントなら,良い場所が限られます。 ・ 槍ヶ岳山頂には,以前登ったことがありますが,せっかくなので,雨が止んだ午後2時少し前にアプローチ。残念ながらガスで展望なしでした。戻ってきてからは,暇をもてあまし,またまたビール三昧でした。最近尿酸値が高いというのに。 ◆ 3日目 槍ヶ岳山荘から大キレットを経て穂高岳山荘へ(幕営) ・ 今日は,いよいよこの縦走路の核心部分である,槍ヶ岳〜大キレット〜涸沢岳の岩綾歩きです。期待と不安が入り交じります。 ・ 午前3時に起床。天気は晴れ。お茶漬けで簡単に朝食を済ませ,ドリップコーヒーで一息入れたあと,テントをたたんで04:50に出発です。 ・ 日の出の時間が遅くなってきたので,出発時はまだ薄暗かったですが,すぐに夜明けが迫ってきます。テン場の南端に立つと,常念岳のほうの空が白み始めました。出発前の登山者がテントから出て,カメラのシャッターを押しています。 ・ 飛騨乗越まで下ると,15名ほどの団体が,それぞれカメラを手に夜明けの瞬間を待っていました。彼らはその後,槍平小屋方面に下りました。私のほうは,乗越からそのまま大喰岳への登りに取り付きます。約90メートルほどの登りとなります。 ・ 大喰岳の山頂は広々していますが,その北側のはずれに立つと,槍の穂先と槍ヶ岳山荘がすぐ目と鼻の先に見えました。槍ヶ岳山頂にはたくさんの登山者が立っていました。皆さん,ご来光を拝んでいるのでしょう。素晴らしい天気です。 ・ 大喰岳から中岳〜南岳へと続く標高3千メートルの稜線歩きは,すこぶる展望が良く,快適な縦走コースです。途中,中岳からの下りは,岩の堆積するロックガーデンなので少々歩きづらいですが,その先は道も歩きやすくなります。天狗原分岐から見下ろす天狗原は,残雪と緑のコントラストが美しく,歩いてみたいと思わせました。岩綾歩きが苦手な方でも,ここまでのルートは危険が無く展望も良いので,楽しめると思います。天狗原を経由して槍沢に下るのも良さそう。 ・ 天狗原分岐から一登りで南岳山頂です。すぐ下に南岳小屋が建っています。そしてその先には北穂高岳の巨大な山体が聳えていました。南岳小屋まで下り,少し登り返すと,いよいよここから大キレットの始まりです。 ・ 最初は少し急なガレ場という感じですが,徐々に傾斜が増し,クサリ場なども出てきます。ストックはザックに仕舞いましょう。やがて,大キレットの全貌が見えてくると,さらに傾斜が増し,後ろ向きになりながらの下りとなります。見上げれば南岳岩綾の険しい姿。下り初めて40分弱。急なハシゴを下ると,大キレットの鞍部となり,しばらくは展望を楽しみながらの歩きです。 ・ これから登る北穂高岳の岩綾がすごい迫力です。一方,下ってきた南岳の岩綾もまた素晴らしい。もう,あと戻りはできません。途中,カロリー&水分補給で休憩していたところ,テント縦走装備の3人の登山者に追い越されました。あとで知りましたが,彼らはそれぞれ単独行で,初めての大キレットのため,協力して登ったようでした。(大学2年の女子大生もいました。) ・ ルートは飛騨側をトラバース気味に登り,そこから尾根筋の岩場に戻ります。ここを登ると,いきなり切れ落ちた「長谷川ピーク」。話には聞いていましたが,すごいナイフリッジです。太いクサリを頼りに進みます。滑落すれば,30メートルくらい一気に落ちるでしょう。長谷川ピークを無事通過すると,「A沢のコル」。ここは休憩できるスペースがあって一休みしたいところです。 ・ 先行した3人がここで休んでいたので,私のほうはそのまま,次の登りへと進みました。ここからは,北穂高へ岩壁を一気に登ります。滝谷を右手に望みながら,30分ほど急登を頑張ると,その先に両脇が切れ落ちた岩場の登りが見えてきました。「飛騨泣き」です。ここが,最も危険な場所とされています。ところどころに,鉄の棒やステップが確保されているので,思ったほど大変ではありません。でも,高所恐怖症の方は止めておいた方が無難です。なにしろ両側が100メートル以上切れ落ちた岩場を乗り越えるのですから。また,テント装備の重荷では,バランスを崩さないよう気をつけないと危険です。一歩一歩確実に三点確保で登りました。 ・ 「飛騨泣き」を過ぎると,今度はスラブ状の滑りやすい岩の斜面をトラバース。ここも危険ですが,鉄板の足場があるので何とかなります。ようやく危険箇所を過ぎ,さらに岩場の急登を30分ほど頑張ると,大きな岩に「北ホ あと200m」の文字。もう少しです。 ・ この岩のところに,雷鳥の親子がいました。雛が2羽,高山植物をついばんでいます。母親は砂浴びに夢中です。こちらを気にもとめません。休憩しながらしばらく様子を見ていましたが,動く気配がないので,静かに近づいたところ,ようやく離れて行ってくれました。 ・ このあと,最後の急登を一頑張りすると,ひょっこりと,北穂高小屋のテラスに出ました。ついに大キレットを登り切りました! ・ テラスのテーブルに荷物を置き,まずは生ビールで乾杯です。このときのビールは本当にうまかった。それに味噌ラーメンも。私が生ビールを飲み干し,味噌ラーメンを食べていたところ,さきほどの3人の登山者が次々に登ってきました。皆さん,さわやかな笑顔。同じようにビールで乾杯です(女子大生はビールじゃなかったみたいです)。 ・ さて,時刻は正午前。この小屋に泊まることも考えましたが,まだ時間が早く,雨も降る気配がありません。ビールを飲んでしまいましたが,奥穂高小屋まではコースタイムで2時間半ほど。3時頃には到着できるだろうと考え,先に進むことにしました。 ・ 小屋のすぐ上が北穂高岳北峰山頂。残念ながらガスで大キレットは見えませんが,もう十分です。ここから南峰へと向かいます。5分ほどで北穂分岐に到着。ここを奥穂方面に右へ岩場を降りていきます。こちらも険しい岩場です。クサリ場の連続でした。 ・ 岩場のアップダウンを1時間ほど過ぎたところで,雨が降ってきました。でも昨日のような雷は鳴っていません。雨具を着て先へ進みます。北穂・奥穂の最低コルには13:16に到着。ここからは,涸沢岳まで標高差200m以上の登り返しとなりますが,途中にアップダウンがありきついです。 ・ 一つ岩山を超えたと思ったら,下ってまた登りの繰り返し。しかも,かなり険しい岩場の連続です。疲れました。多くのニセピークを越えながら,涸沢岳山頂に到着したのは,14:26。北穂高小屋を出発して約2時間半かかりました。ここで水分補給のため10分ほど休憩し,穂高岳山荘には14:50に到着しました。 ・ テン場はまだ10張りほどしかなかったので,比較的小屋に近い場所にサイトを確保し,テントを設営するとまたビール。ホント,ビールばかり。夕方まで断続的に雨が降る天候だったので,テントで早めに中華丼の夕食とし,うつらうつらしていると遭難騒ぎが。 ・ 4人家族で奥穂に登ったものの,帰りに日が暮れ,ヘッドランプがないため歩けなくなったということです。暗闇に声が飛び交い,多くの小屋関係者がランプを持ってサポートに向かいました。幸い4人とも無事でしたが,人騒がせですね。 ◆ 4日目 奥穂高岳登頂後,岳沢小屋経由で上高地に下山 ・ 縦走最終日も晴れの良い天気です。今日は,奥穂高岳に登り,前穂高岳,岳沢小屋経由で上高地に下山する予定でした。 ・ 奥穂高岳までは何の問題もなく,気持ちよい3千メートルの山登りを楽しみました。山頂の展望は雄大。槍ヶ岳や北穂高岳も素晴らしい眺め。山頂でのんびり30分も展望を楽しみ,前穂高岳へと向かいます。すると,これまた厳しい岩稜歩きの連続となりました。実はこのルート,20年以上前にカミさんとテント縦走で歩いたことがあったはずなのですが,まったく記憶がありません。 ・ 展望は素晴らしいのですが,思いの外,時間が掛かり,紀美子平に到着したのは,08:12。予定より40分ほど遅れていました。上高地での入浴やバスでの移動,下山後のバイク回収などを考えると,時間的余裕があまりないので,今回は前穂高岳をパス。 ・ 紀美子平で5分休憩後に下山開始です。この重太郎新道の下りもすごいです。最初からクサリの連続。ハシゴもたくさん出てきます。あまりの急坂で,何度も休みます。実は下りが苦手なんです。足の筋力不足ですね。息も絶え絶え,なんとか岳沢小屋に到着したのは,10:40。紀美子平から2時間20分以上かかりました。 ・ 岳沢小屋は昨年建てられたきれいな小屋です。以前の岳沢ヒュッテが雪崩で倒壊し,新築されたものです。ここでまたまた生ビール。そしておいしいカレーを頂きました。時間が押しているというのに40分も休憩してしまいました。窓からは上高地が見下ろせ,とても居心地のよい小屋です。そのうち,秋にでもこの小屋をベースに,前穂高に登りたいなと思いました。 ・ さて,岳沢小屋からは,普通の整備された登山道歩きとなります。でも,晴れてとても暑かったです。途中にある「風穴」の冷気に助けられました。 ・ 河童橋には13:30に到着。観光客がたくさんいました。ここから5分ほど歩いたところにある,上高地アルペンホテルで入浴し,帰路につきました。 【ビール,テン場,水等の料金について】 ・ 大天荘(缶ビール500円,プレミアム600円,生ビール800円,テン場500円,水1リットル200円) ・ 槍ヶ岳山荘(缶ビール500円,プレミアムなし,生ビール1,000円,テン場500円,水1リットル200円) ・ 穂高岳山荘(缶ビール600円,プレミアムなし,生ビール1,000円,テン場600円,水1リットル150円) ・ 岳沢小屋(缶ビール500円,プレミアムなし,生ビール800円,テン場500円,水無料) ・ 上高地アルペンホテル(入浴料500円) |
写真
ここに来たら,やっぱりスイカ。このサイズ(ハーフカット)で400円。汗をかいた体には最高のごちそうでした。
合戦小屋地名の由来が書いてあります。伝説とか言い伝えって荒唐無稽なところがあってもなんとなく納得してしまいますよね。特に最後のオチがツルの恩返しのようでホンワカとした気持ちになりました。
8/6 10:04
合戦小屋地名の由来が書いてあります。伝説とか言い伝えって荒唐無稽なところがあってもなんとなく納得してしまいますよね。特に最後のオチがツルの恩返しのようでホンワカとした気持ちになりました。
燕山荘に到着したとたん,雨が降り出しました。雨具を来て,立ったまま軒下でオニギリを食べました。
20分ほど雨宿りをしていると,小降りになってきたので,展望のない表銀座コースを歩き始めました。
為右衛門吊岩手前のコルにて15分ほど休憩。このときには雨が止んでいました。
切通岩の先の分岐。ここはテン場のある大天荘目指し,左に向かいます。このころから雷鳴が鳴り出し,また雨が降り出しました。
午後5時を過ぎて雨が止むと,皆さん景色を見ようと外へ出てきました。
缶ビール500円は安いです。生ビールもありましたが,テントに戻るまでに雨が入ってしまうので,買いませんでした。
大天荘からの下りから槍穂高連峰を望む。手前の尾根(喜作新道)のピークは赤岩岳。
ビックリ平を過ぎると,尾根道となり,槍ヶ岳方面の視界が開けてきました。
赤岩岳の奥に見える穂高連峰が大迫力。特に大キレットから鋭く立ち上がる北穂高岳が荒々しい姿を見せています。
喜作新道は,ピークを巻きながら進むので,フラットで歩きやすいです。
ヒュッテ西岳が見えました。奥は前穂高岳と吊尾根。涸沢は残雪が多いですね。
シーフードヌードル(400円)がおいしかった。下界では食べないのですが,山ではなぜかおいしい。
稜線にガスがかかり,槍ヶ岳が隠れていますが,緑と残雪の白のコントラストが見事です。
東鎌尾根の登りに取り付く前に,急な下りを標高差200メートル以上降ります。もったいない...
09:02 水俣乗越に到着。ここから槍沢ルートに下ることができます。
本日のコースで最も危険な場所。今度は垂直に近い3段ハシゴを降ります。降り立つ場所は馬の背状の狭い場所。踏み外すとアウト。
ヒュッテ大槍に到着。ここでカロリー&水分補給で15分ほど休憩しました。
ヒュッテ大槍の先で登山道は槍ヶ岳方面と殺生ヒュッテ方面に分かれます。もちろん槍ヶ岳方面を選択し、右へ。
12:13 槍ヶ岳山荘に到着しました。到着とほぼ同時に大雨。雷鳴も轟き始め,皆さん山荘で雨宿り。やること無いので,ビール飲んでました。なんと自動販売機があるんです。
8/7 12:13
12:13 槍ヶ岳山荘に到着しました。到着とほぼ同時に大雨。雷鳴も轟き始め,皆さん山荘で雨宿り。やること無いので,ビール飲んでました。なんと自動販売機があるんです。
早い時間帯だったので,��4のテントサイトでした。小屋から近くて助かりました。
しばらくすると雨が止みました。せっかくなので,槍ヶ岳に登りましょう。
後ろからついて行くと,「お先にどうぞ」と言われ,列の中間くらいになってしまいました。
最後のハシゴ。慣れていない方がいたようで,かなり待たされました。
夕食は,レトルトの牛丼と海藻サラダ+みそ汁。その前につまみを食べながらビール2本。食後はバーボン。酒ばかり(^^;)
04:40 常念岳の方から朝日が昇ってきます。さあ,大キレットに向かって出発です。
大喰岳の東斜面。カール状になっていて雪が残っています。常念岳も見えています。
眺めの良い標高3,000メートルの稜線歩きを楽しみながら,中岳を目指します。
中岳山頂から振り返れば,今度はしっかりと槍ヶ岳が姿を見せている。
中岳からの下りは,岩の堆積したロックガーデン地帯。歩きづらいです。トムラウシ山のそれによく似ています。
2,986メートルピーク付近から槍ヶ岳,大喰岳,中岳を振り返る。
山頂直下に南岳小屋があります。その先には大キレットを経て北穂高岳。
南岳小屋と南岳。ここのテン場は良く整地されていて使いやすそうでした。
この下りはクサリ場になっています。ストックをザックにしまって降りました。
真ん中がA沢のコル。その右の盛り上がっているところあたりが長谷川ピークです。
私が休憩している時に追い越していった3人組。実はそれぞれがソロでテント縦走している登山者だそうです。大キレットを歩くのが初めてなので,一緒に行動したらしいです。
8/8 8:57
私が休憩している時に追い越していった3人組。実はそれぞれがソロでテント縦走している登山者だそうです。大キレットを歩くのが初めてなので,一緒に行動したらしいです。
出ました! 長谷川ピークです。この先は切れ落ちたナイフリッジを,クサリを頼りに進みます。
長谷川ピークの先から振り返ったところ。後続者が慎重に歩を進めています。
ここはクサリもありません。岩角をしっかりつかんで三点確保で降りていきます。
鉄棒などの足場が打ち込まれ,クサリもありますが,両側が100メートル以上切れ落ちていて最も危険な場所だと思います。
ここには,鉄板の足場が岩に打ち付けられています。過去に滑落事故が数多く発生したのではないでしょうか。落ちたら確実に死にます。
北穂高小屋まで「あと200メートル」の表示が出てきました。でもこの先がきつい。
急登にあえいでいると,目の前に雷鳥の親子が現れました。まったく逃げようとせず,砂浴びなどしています。しばしここで休憩です。
11:26 北穂高小屋に到着。休憩込みで3時間50分かかりました。
大キレット踏破を祝って思わず生ビールで乾杯!800円です。本物のジョッキなのがうれしい。このあと到着した3名の登山者も乾杯していました。
1
8/8 11:30
大キレット踏破を祝って思わず生ビールで乾杯!
800円です。本物のジョッキなのがうれしい。このあと到着した3名の登山者も乾杯していました。
800円です。本物のジョッキなのがうれしい。このあと到着した3名の登山者も乾杯していました。
それから,この小屋に来たら必ず食べるのがみそラーメン。スープがとてもおいしいです。これも800円。
ビールを飲んでしまったので,北穂高小屋に泊まろうかとも思ったのですが,時刻はまだ正午前。宿泊予定の穂高岳山荘まではCTで2時間半ほどなので,何とかいけるだろうと,11:55に小屋を出発しました。写真はガスで見えないキレット。右端が小屋の屋根。
8/8 11:55
ビールを飲んでしまったので,北穂高小屋に泊まろうかとも思ったのですが,時刻はまだ正午前。宿泊予定の穂高岳山荘まではCTで2時間半ほどなので,何とかいけるだろうと,11:55に小屋を出発しました。写真はガスで見えないキレット。右端が小屋の屋根。
この先も,かなり険しい岩場です。20年前に歩いたのですが,すっかり記憶が消えていました。
途中から雨が降り出しました。3人連れは,雨具を着用しているところ。
ここからの登りもきついです。中央上部に赤い雨具を着た登山者がかすかに見えています。
14:26 涸沢岳山頂に到着。北穂高岳小屋から2時間半かかりました。ここで10分休憩。
14:51 穂高岳山荘に到着。涸沢岳から15分。テントサイトは十分に空きがありました。
テントを張り終わるとやることがないので,また,ビールタイム。外は雨が降ったり止んだり。午後5時過ぎには中華丼の夕食としました。
縦走最終日の朝を迎えました。良く晴れています。テントの前の建物は,岐阜大学医学部奥穂高診療所。
常念岳の右手から昇る朝陽。右奥の山は浅間山。かすかに噴煙も見えました。
転落防止用ネットが張られていますが,編み目の間隔が広すぎて役に立たないような気が...
中望遠レンズで。奥行き感のある素敵な写真になりました。この写真だけ大きなサイズです。
単独の女性に抜かされました。ヘルメットを装着しています。山慣れた雰囲気でした。
紀美子平から前穂高岳を仰ぐ。予定をかなり超過したため,前穂高岳には登らず,岳沢に下ることにしました。
紀美子平直下の下り。ここからもクサリやハシゴの連続で,とんでもなく急です。
岳沢小屋に到着。紀美子平から2時間20分ほどかかりました。クタクタです。
ここにも生ビールが売っていたので思わず注文しました。800円。おかわりはなんと700円。
天然クーラー「風穴」。とても涼しい冷気が岩の間から出ていました。気持ちよくて10分以上涼んでいました。
登山口の右脇から水が湧きだし,川となっています。自然により濾過された冷たくておいしい水でした。
撮影機器：
感想
・ 私は,テント縦走こそ登山の醍醐味だと信じてやみません。衣食住を担ぎ,山の中で夜を過ごし,朝を迎えることこそ,登山の喜びです。
・ しかし,テント縦走をいつまで続けることができるだろうか?加齢と共に忍び寄る,体力の衰えに,実は戦々恐々としています。
・ しかも,まだやるべき縦走を達成していませんでした。
・ それは,表銀座から槍ヶ岳を経て大キレットを歩き,奥穂高岳から岳沢〜上高地へと下る,とても変化に富んだ,国内第一級の岩綾縦走ルートでした。
・ 思えば19年前の平成4年(1992年),この同じルートをテント縦走しようと試み,槍ヶ岳登頂後,体力の限界を感じて,槍沢を下りました。
・ 以来,いつかはこのルートをリベンジしなければと思っていました。しかしヘタレなので,今日まで実行に移せずに来てしまいました。
・ 「大キレットは,テント縦走で歩くこと」が自ら課した命題でしたが,いつしか年齢も52歳を数え,体力の衰えを感じるようになってきました。
・ 職場での責任も重くなり,休みがなかなか取りにくくなってきました。今やらなければ,今後はさらに難しくなりそうです。
・ もう,時間がありません。「今やらなくてどうするんだ?」自問自答を繰り返し,誰にも相談せずに今夏の決行を決めました。
・ 南岳小屋からの下り始めは,特段,感慨もなく大キレットへと歩みを進めましたが,しばらく下って真正面に見た北穂高岳のなんと厳しい姿か。
・ 「本当に登れるのか?」背中の重い荷物に不安を感じつつ,大キレットの稜線を進みます。
・ 長谷川ピークのナイフリッジでは,「何でこんな危険な場所を歩いているんだ?」と若干の後悔を感じつつ,一方では喜々として歩く自分がいました。
・ 飛騨泣きでは,「落ちたら必ず死ぬよな」と独り言を言いながら,一歩一歩冷静にスタンスを確保し,岩場をクリアする自分に驚きました。
・ 北穂高小屋にたどり着いた時も,感動ではなく,課題をこなした安堵感と,同じルートをクリアした登山者への祝福の気持ちで一杯でした。
・ 本当に不思議なことに,危険な場所でも,一切恐怖を感じることなく,縦走を終えることができました。
・ それにしても,なにかこの縦走は,神様から与えられた「行」であり,歩くことを最初から定められていたような気がします。今はただ,この「行」を無事に終えられたことを,山の神様に感謝するばかりです。
・ ただ,惜しむらくは,時間の都合で前穂高岳に登れなかったのが,唯一の心残りです。そのうち,岳沢小屋をベースに登ってみたいと思います。
奥穂高岳山頂からの眺め
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無雪期ピークハント／縦走
槍・穂高・乗鞍 [5日]
中房温泉から上高地まで表銀座ルート縦走 燕岳（合戦尾根） 大天井岳（表銀座） 西岳（喜作新道） 槍ヶ岳(東鎌尾根)
利用交通機関：
電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
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2024年04月20日 (日帰り) [A]
槍ヶ岳 <新穂高温泉より>
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槍ヶ岳 飛騨沢BC 百名山50座目
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2024年04月13日 [S]
穂高岳の最新記録
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【VR】Heartがドッキンワクワク♫厳冬期滑り込み:涸沢岳西尾根～奥穂高岳
2024年02月28日 (日帰り) [A]
涸沢岳西尾根〜奥穂高岳
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大天井岳の最新記録
【年始山行】 表銀座途中敗退(水俣乗越手前まで）
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オレンジの長靴で三百名山！山を舐めていたラッセルの常念山脈縦走（中房温泉〜一ノ沢）
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【燕岳・大天井岳】龍の雲これ何ていう現象ですか？？
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燕岳83
2023年11月08日 (日帰り) [C]
白い雷鳥に会えた 大天井岳 燕岳
2023年11月04日 [B]
初めてコメントさせて頂きます＾−＾
8/6-8に、rikimaruさんとは逆の行程で北穂から槍に向かったittiと申します。
おそらく7日と8日に、槍ヶ岳山荘周辺でニアミスしていますね＾▽＾
7日の午後からの雨は大変でしたね。テント泊だったのですね。
（槍ヶ岳山荘のテン場はすごいところにあるな〜〜と思ったのですが、使い心地は如何でしたか？？）
沢山のお写真を拝見して、どれも素晴らしく綺麗でスゴイ迫力でびっくりしました。
自分のときは南岳も大喰岳もガスの中だったので、
「ほう、晴れていればこういう風景だったのか」と、行ったところなのに、改めて知りました＜笑
私も次回は槍〜奥穂間を通しで歩いてみたいと思います
参考にさせて頂きますね。
初めから長文で失礼致しました。
itti さん こんにちは
コメントありがとうございます。コメント頂いたのは，確か２度目ですね。
最初に頂いたのは，私の昨年８月の南ア縦走レポへのコメントだったと思います。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-73347.html
ところで，大キレット縦走お疲れ様でした。お互い事故無く縦走を終えることができて何よりです。
itti さんのレポは表現力があって，ぐいぐい引き込まれますね。楽しく読ませて頂きました。
８月７日，私が槍ヶ岳山荘に到着したのは，写真の時刻を見ると12:13。
到着と同時に大雨になりました。間一髪セーフといったところです。
ですから，itti さんとは同じ山荘の中でニアミスしていたはずですね。
私のほうは，雨が小降りになるまで，東側の窓際のベンチに座り，缶ビール飲んでいました。
午後１時頃には雨も弱まったので，ほろ酔い気分でテント設営しました。
一人用のテント（エアライズ１）だったので，特に問題なく張れましたが，あそこのテン場は
大型テントの設営は不向きですね。一つ一つのサイトの面積が狭いです。
４人用以上のテントなら，できるだけ早く到着しないと，良い場所が無くなってしまいます。
それから，写真をお褒め頂き，恐縮です。パナソニックのデジ一を２台首からぶら下げて撮影しました。
それぞれ超広角ズームレンズと中望遠マクロレンズを装着し，いつでもシャッターを押せるようにして歩いています。
毎日午後は雨に降られましたが，幸い午前中は展望がきき，良い風景を写真に収めることができました。
それにしても大キレットはすごい迫力でしたね。北穂〜奥穂間もまたすごい岩綾帯なので歩いてみて下さい。
愉快で素敵なレポ，これからも楽しみにしています。
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