( チャート主体の金華山の岩石が、いつ生まれ、いつ日本にやってきたかが、当日記でも引用させていただいた博物館資料の地層のでき方の図と、チャートや金華山の写真とともに…わかりやすく説明されていた。)
−−− 下記岐阜新聞サイトの記事 −−−
・ 岐阜新聞 2021年02月21日(日)記事: ぎふ?そもそもなぜ?…
「金華山どうやってできた?赤道近く、海の岩石起源」
( 遠隔地で、岐阜新聞が見れない方は、岐阜新聞Web版( 2021年02月22日 13:07 )で見れます。)
" https://www.gifu-np.co.jp/news/20210222/20210222-46798.html "
・ 記事では、砥石型珪質粘土岩層とP/T境界にはふれていないが、堆積してチャートや石灰岩が生成されてから付加体になるまで、いくつもの年代を経ての今の金華山の姿があることが説明されていました。
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・ 今回の図は、中津川市博物館の小冊子から(9)石灰岩 について
写真1: 地質図と岐阜県の石 /美濃帯/ ( 中津川市鉱物博物館2015年発行、大林達生編集 )
/ 美濃帯をつくった海洋プレート層序の形成過程 / より
写真2: 石に聞こう!20億年のあゆみ ( 中津川市鉱物博物館2008年発行、萩野義雄執筆 )
/9.古生代の化石/ −金生山の石灰岩:美濃帯古生層− より
写真3: ( 同、右ページ )「年代の表」の拡大図 (付箋は私的メモです。)
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・ 年代のスケールと大きさの不思議。
> チャートは厚さ1ミリ堆積するのに千年以上…
…( 本によって 0.1mm〜10mmの表記もある。)
手のひらにのる1cm厚のチャートで1万年の年輪になる。
> プレートは、年に数センチ移動
…( 太平洋プレートは、6〜7cm/年、フィリピン海プレートは、3cm/年、300m/1万年、3000km/1億年、日本とハワイの距離を移動するのに2億年?。
・ 現実の今の地層に、古生代ペルム紀生まれの石灰岩が、中生代ジュラ紀付加体のひとつとしてチャート層の間に同居しているのが不思議です。
( G社キャラメル1粒で300m=1万年?… )
< 追記 > 忘備録・参考URL:
日本測地学界 WEBテキスト 「測地学」より
2-3. 変化する地球を表す 高知大学自然科学系 田部井隆雄
神奈川県温泉地学研究所 里村幹夫
京都大学大学院理学研究科 福田洋一
" http://www.geod.jpn.org/web-text/part2/2-3/index.html "
makobeさん、こんばんわ。
不思議ですね。
次のような推察はどうでしょか。
美濃帯堆積物付加体は石炭紀から生成されジュラ紀に付加体として付いた。
美濃帯堆積物付加体のなかで、金生山堆積物は2.6億年から2.45億年に形成された石灰岩である。
各務原〜坂祝チャート堆積物は中期三畳紀から前期ジュラ紀に堆積したため遠洋では金生山堆積物の上位に位置したが、付加するときにメランジュとなったためチャートと石灰岩(+陸源堆積物)が混在した。
理由が分かりましたら教えていただければ幸いです。
bergheilです。fujikitaさん、makobeさん、こんにちはー
横から口出ししてすみません。
美濃帯での付加体の構成は、陸地源の砂岩、泥岩と、海洋起源のチャート、石灰岩、(一部に玄武岩)となっています。付加年代はジュラ紀(2.0-1.45億年前)です。
金華山は私、昨年に登りましたが、全体がチャートでできていて、標高400m台の山としては、思いのほかゴツゴツした山でした。
展望も素晴らしく、広々した濃尾平野、名古屋の高層ビル群、木曽川などの流れ、伊吹山、養老山地などが望め、天下を取った気分でした(笑)。
さてチャートとは、海洋プレート上に徐々に降り積もった、放散虫というプランクトンの殻(シリカ;SiO2でできている)が堆積し(堆積時には珪質泥岩と呼ばれる)、その後、付加体中に取り込まれて硬い岩石となったものです。
つまり、付加体を構成している地質のうち、海洋起源のものの、元々の生成年代は、付加するより前になります。いつの時代に堆積したかは、チャート中に含まれる放散虫の微化石(顕微鏡サイズ)の識別で、できるようです。
付加体中の玄武岩体や石灰岩体も、付加する前に形成されていた海洋火山島や海底火山が起源なので、付加する前に形成されたものです。
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(以下、ご参考)
「付加体」の形成メカニズムを知るのに適した本はいくつかありますが、
平先生の書かれた「日本列島の誕生」(岩波新書(岩波書店 刊)、1990年 刊、購入当時の価格=650円)が、読みやすくて良いと思います。
専門書では「付加体地質学」(日本地質学会編、小川先生、久田先生共著、共立出版 刊、2005年 刊、購入当時の価格=2000円)があります。ちょっと難しめです。
fujikita さん こんにちは
コメント ありがとうございます。
詳細な説明、有難うございます。
・ 先週の休みに fujikita さんの、昨年の日記の一部を拝見しました。
広い範囲を歩いておられ、現地ならではの貴重な写真資料が、素晴らしく感じました。
( 今の私では、とても全部を読み解いて理解する力がなくておはずかしい限りで、お写真を拝見してもっと勉強させていただきます。特に、三浦半島の石灰岩と泥岩の写真は地層の変化がみて取れて… 感動です。)
・ 精力的に歩いておられるのが、すごいですね。
bergheil さん こんにちは
コメント ありがとうございます。
詳細な説明、有難うございます。
・ どうも地質年代が入ると、物差しが混乱してしまうようで、お恥ずかしいかぎりです。最近やっと、付加体中に取り込まれた年代と、堆積した年代や、海底火山の火成岩が生まれた年代などいくつもの経緯をもっていることがなんとなくわかってきた気はしますが、頭の中はメレンゲみたいにトロトロで、加熱気味、もうすぐクッキー化しそうです。
・ もっと勉強して理解してから投稿すべきかとも思うこともありますが、自分の理解できない新しいことを想像している時が楽しくて、つい誰かに聞いてもらいたくて投稿してしまいます。
( シロウトのひとり弥次喜多状態で、最近ごめんなさいとお詫びが多くなりましたが、ご容赦ください。)
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