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F.C.ウェツェル(編・著)村井勇氏翻訳(1990年 築地書館 出版)
第一部 S.W.カレイ「ダイアピル的クリコジェネシス」
第二部 V.V.ベロウソフ「弧状地殻構造」
第三部 F.C.ウェツェル「太平洋の島弧:後造山垂直テクトニクスによって生成したか」
第四部 上田誠也 「海溝-弧-背弧系についての”事実・アイデア及び未解決問題”」
それぞれ4名の著者の、プレート論の紹介と、反プレート論的な立場からの問題点や疑問点を紹介。
・ 前日の年表では、反証項目の箇条書きにとどめたが、記述は結構過激な表現がある。 以下は 第三部 F.C.ウェツェル からの部分引用 です。
『 〜
前章で要約したもろもろの特徴は、新しい地体構造論像の中でもっともらしく解明されているように見られる。 しかし、直接的資料を実際に欠くとすれば、この像は概観的な表微でしかなく、環太平洋地帯の複雑な地質学的真実のごくわずかな本質的な面をとりあげることができたにすぎない。 しかしながら、筆者の科学的開析が十分に正しいとすれば、島弧地域において作用する地体構造的現象は、いままでに仮定されたものとは、むしろ異なることは明らかである。
プレートテクトニクス説によって概念的に練り上げられた、第2章に要約した基本的模範原理の中で、現在までに事実資料をつきつけられて批判されなかったものは、実際上1つとしてないとゆうことは明らかである。 〜 』
先に紹介した、反証の要点8項目へ続く…
・ 35年も前の書籍なので、現在では用語がなじみがなく意味不明だが、プレート論の本質的な矛盾については、現在も変わっていない。
( ダイアピル = 可塑性の大きい物質が、塑性流動を起こしてその上を覆う構造 )
( クリコゲン = 線状に続く地殻のドーム状隆起体 )
など、なじみのない用語を訳注で調べながら、読み進めることでやっと理解できる。
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私のブログ「地殻のアルゴリズム」プレート論から流動論 でも、これまでにはなかった仮説や、私が勝手に命名した仮名が多用されているので、難解で分からない部分が多いのは仕方ない、これまでにそんな見方をする人がいなかっただけの話しなので、「発見者」としては、できるだけ事象を連想してもらえるシンプルな名前を心がけている。
( 同時に、英語を翻訳ソフトで変換したときに、意味が伝わりやすいことも考慮して決めている。)
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