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まずは五井駅で今日の予定の概要を説明し、最初に小湊鉄道の五井駅の施設の見学を行う。小湊鉄道は2017年に正式に国の登録有形文化財になっていた。最近小湊鉄道は乗っていなかったためか知らなかった。そういえば小湊鉄道を取り上げたテレビ番組が多くなったと思ってはいた。駅の陸橋の上から文化財に指定された車庫や鍛冶小屋などの説明があり、実際に降りて車庫や鍛冶小屋、生体保存された蒸気機関車などを見に行く。お金がなくて駅舎や鍛冶小屋、車庫などを立て替えることができなかったことから90〜60年前の様々な施設がそのまま、あるいはわずかな修理で残ったのだから、何が幸いするかわからない。ここはテレビ番組では見たことがあるが実際に見るのは初めて。駅に戻る途中、石井さんという若社長が現れてあいさつされた。この若社長はアイディアマンで様々な観光列車を走らせ、観光客を集めているが、鉄道事業の黒字化は容易でなく、観光業で何とかやりくりしているそうだー―。がんばれ、小湊！登録文化財は駅舎、橋梁、隧道、機関庫、鍛冶小屋など22か所を指定されたようだ。
五井駅を出発し、指定されたと思しき駅舎や橋梁を撮影しようとするが、車内から橋梁を撮影するのは容易でない。牛久どまりなので下車、牛久駅は駅舎やその中の椅子などが文化財指定されている。木造の椅子が当時のままとは驚きだ。いったん外に出て沿線最大の町―かつての宿場町牛久の歴史的建物を見学、房総半島の真ん中に位置する交通の要所で東西南北に街道が走っている。大多喜街道を少し歩くと、宿場町らしい間口の狭い敷地があることがわかり、今も旅館を経営している「大津屋」の古い建物を見て駅に戻り、月崎を目指して次のディーゼル車に乗る。
チバニアン見学
当日は、千葉県地理学会の元会長で観光地理が専門の鎌田正男氏でした。引退されてからは千葉の観光のボランティアガイドもされているとのこと。当日は五井駅9時半集合で国指定文化財となった五井駅の小湊鉄道の諸施設見学、牛久駅周辺のかつての宿場町の名残の建物や敷地の見学を行い、、12時過ぎに月崎から、チバニアンの所在する養老川に向かって歩く途中、永昌寺トンネルで房総半島が10万年前以前に海の底だったことを示す砂岩泥岩の地層の露頭を見ることができます。この柔らかい地層を房総では主として明治時代から民間の人々が素掘りトンネルを造成しはじめました。 房総は列島最後に隆起で現れた地形らしいです。大方砂岩泥岩層に覆われているために「石なし県」といわれる所以のようです。駅から徒歩3�劼�らい、途中トンネルを見学し、養老川にかかる境橋から泥岩層を深く開削した数十ｍの深い谷を見下ろす。30分くらいで田淵会館と駐車場を通過し、養老川へ急な坂を下る。昨日までの雨で増水した川の狭くなった縁を歩く。川べりを少し歩きますので、前日の雨の場合、昼までに止めば、大方大丈夫（当日もそうした状況で少し増水して歩ける幅が狭かった）ですが、雨が夕方まで続く場合、長靴の用意が必要とのこと。私は長靴で参加し、狭い場所は川の中を歩きました。解説のパンフレットは下る前の田淵会館付近に置いてあります。現地にはいくつかの時代のくい打ちの跡や地層の時代を示す赤黄色緑の目印が打ち込んであり、一番右側のものは古い時代の調査で地磁気の逆転の様子と地層の順序が不明瞭であったのは、まだ検出技術が未熟だった可能性があるようです。しかし、最近の調査でも場所によってきちんと結果が出ない場合もありー左側の階段に沿った箇所の調査では、それがきちんと検出されず、1.7�厠イ譴疹貊蠅慮―亰覯未魃舁僂靴胴沙イ鯲�てているのでした。地磁気逆転の調査結果がぴったりでないことは十分あり得るのだそうですが、おそらく茨城大学の岡田先生たちは再調査して結果を出しているのではないかとのこと。
後日、神奈川県立地球博物館（入生田）の友の会の会合でチバニアンの話をしたところ、世話人の方から今後チバニアンに関してはいろいろな意見が出てくる可能性があるとの見解でした。千葉県と神奈川県の対抗意識なのか、あるいは地質学会の中で何か議論があるのか、少し心配になりました。
写真１）チバニアンの現場の様子＝調査方法に関して、異論が看板で出されているのは面白いというか、心配ーー。
写真２）白尾凝灰岩火山灰の層（斜めの地層の線）＝本来は白色の層だが、長年にわたって多くの地質学者が削って調査したため
今では少し削って奥を出さないと白い色が見えてこないという。
写真3）少し削って白い層を見せている箇所
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