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2018年09月14日 08:05史跡ウォーク全体に公開

9月3日(月)オホーツク遺跡巡り1)ポー川自然史跡公園―カリカリウス遺跡など

写真1)標津町「古道」遺跡=擦文時代の集落跡(土手奥に窪み)
写真2)ポー川史跡公園内のオホーツク文化期の復元住居(緑はヒカリゴケか?)
写真3)アイヌ文化期のチャシ跡=草刈りのおじさんが下から石組み発見!!

9月2日(日)初めての土器づくりにチャレンジーけっこう大変だった。これまで土器づくりや陶芸の経験なし。多摩センターにある東京都埋蔵文化財センターの土器づくり講習会に申し込んだら当選,二日目の土器づくりが早めに終わったので、すぐ帰宅して支度を整え、前日作ったカレーを食べて、すぐ羽田空港に向かう。北海道オホーツク遺跡などをめぐる旅人となる。

夜22時40分、新千歳空港着、JR千歳駅付近にあるエアーホステルに転がり込む。
 9月3日(月)、5時半ころ目を覚ます。ゲストハウスのベッドは上段で梯子が垂直で狭く、乗降しづらい。ここのGHはリビングが広く居心地は良さそう。食堂に冷蔵庫、キッチンもあるので、千歳周辺に用事で滞在するときは使えそう。キッチンのテーブルで昨日のおにぎりとパンの残りで軽い朝食、6時40分過ぎに宿を出発、すぐ隣のコンビニで今日の昼食と行動食、爽健美茶とスポーツドリンクなどを購入し、コンビニ前にある錦町十字街バス停で空港行きバスを待つ。空港行きバスは千歳駅周辺をぐるぐる回り、駅前バス停から先は一気に空港に向かう。下車バス停を一つ間違えて、ANAの出発ロビーのある場所まで歩く羽目になったが近くて助かった。
 さて8時5分発の中標津空港行きフライトも順調に離陸し、なんと5分ほど早めに到着。飛び立つとすぐ北海道らしい平原と津軽海峡側の海が見える。大雪山・日高山脈の手前で高度が上がり、ガスで何も見えない。8時半過ぎ、すぐ離陸体制に入り、あっという間に中標津空港に降り立った。飛行場の到着ロビーに出るとすぐにレンタカーカウンター、これは助かる。すぐにチェックインして迎えの車を待つ。送迎者でオリックスレンタカーの営業所に出て手続きをする。ここは中標津町、隣の標津町とは別の自治体なのだ。人口2万、酪農中心でチーズ加工なども盛んらしい。レンタカー職員の若い女性は、標津町のポー川流域の遺跡や擦文・オホ−ツク文化、トビニタイ文化に関しては何の知識もなかった。今の北海道を生きている?らしい?
レンタカーで一番気になるのはナビ、今日も職員の手間を取らせて、しばらく目的地を打ち込み、ナビのご機嫌伺。電話番号、住所、名称、マップコードなど手を尽くしたが、古道遺跡は出てこなかったので、スマホを運転席前に据える最近購入した新兵器を据えて、古道遺跡に向かう。スマホのナビではこの古道遺跡が出るのだった。北海道も石狩低地から東は植生が変わるというが、北国らしい針葉樹と広葉樹の混合林の中を進むとポー川流域の低地帯が左にちらっと見え、ナビの通りに進むと遺跡の表示が見える。遺跡の氷柱が立っている。道路左側かと思っていたが右側だった。茂みの中の道に入ると先は行き止まり、交差する道はよく刈られているので、いったん降りて目の前の低湿地の開けた場所を撮影し、再び方向転換して前に草刈の作業者が通っている道を進むと、遺跡の解説板があった。降りて解説を読みながら撮影し、157か所の竪穴住居跡が発見され、擦文時代のものだった。アイヌ文化期のチャシも一つ発見されたらしい。土手の上に上ると笹薮に覆われているが、春の残雪期に来るとおそらく凹んで住居跡の窪地の形が見えることだろう。北海道の住居跡は埋まり切れないのが大きな特徴だ。寒いことと住居の重なりが少ないからか?

 車に戻り、ポー川史跡自然公園に向かう。ここは冬以外は休演日がほぼないので月曜でも見学でき、ビジターセンターの中にある標津町郷土資料館も見学できる。今日は月曜日だ。ちなみに羅臼町郷土資料館も休館日がない。おそらく冬は休みなのだろうか??知床博物館は月曜休みだ。ビジターセンターで職員と話をして、見学可能な遺跡と自転車でアクセスできるコースを確認、出発する前に資料館で個々の遺跡群からの出土品を見る。オホーツク土器、擦文、トビニタイとそれぞれの土器の特徴を見比べるが、初心者にはなかなか難しい。オホーツク式土器はソーメン紋という模様が特徴的で器形も擦文とは違うというがーー今日は学芸員は発掘調査で出かけているので話を聞くことはできない。平日、学芸員が勤務しているときは可能だが、事前にアポを取らねばならない。今回はそこまでしなかった。オホーツク文化初心者はまだ勉強が足りない。一通り出土品を見てからセンターでチャリを借り、湿原の中の木道を走る。誰も見学者はいない。おそらく6月~7月の花の季節に多いのだろうか?湿原が切れるあたりからポー川を渡り、樹林帯の道に入ると復元住居とチャシの案内道標がある。復元住居へは急な階段しかないので、いったんチャシ方向に進み、しばらくアップダウンのある遊歩道を走ると復元住居とチャシの道が分岐、復元住居への道が緩やかな階段だったので、そこをチャリを押し手進む。上から今日初めてすれ違う見学者二人、チャリを押して途中から乗車して進むと丘の上の平坦地に遺跡の復元住宅が並んでいる。大きな窪地がいくつもあり、ここが発掘現場らしい。発掘せずにそのままの状態の窪地も多いようだ。復元住居はオホーツク文化期のもの、大型の複数家族で生活していたという。その大きさや形、柱穴、炉(石囲い炉=オホーツク文化期)か竈(擦文文化期)かなどででオホーツクと擦文文化の住居は区別できるようだが、トビニタイ文化期はその両者の融合なので、両方の要素が含まれるようだ。形は擦文に近いが石囲い炉で竈がないのが特徴らしい。またオホーツク文化の住居はより大型で四角のほか五角や六角もあるらしい。
 一渡り見学して撮影し、トイレ休憩を入れてチャシ方向にアップダウンの山道のような遊歩道でチャリを走らせる。すると分岐になり、草刈りのおじさんに声をかけるが大きな音で聞こえないようだ。道標の赤や青の板にはすでに文字は消え、どちらかわからないが先ほどはチャシは赤かったのでその方向に進むとチャシ跡の遺跡、表示板はあるが大きな穴があるだけ、かなり大きく、アイヌの首長らの住む館があったらしい。それがチャシなのか?後で詳しく調べてみないと、書いてある文字だけでは詳しいことはわからないが、発掘しただけではわからないのかもしれない。草刈の作業員に再び声をかけると今度は降りて近くで話したので、作業を止めて上に案内してくださった。草を刈った後から石組みの遺構のようなものが出てきたとうれしそうだ。写真を撮って学芸員に報告するという。まだ調査が始まったばかりなのかもしれない。また溝やさまざまなものがあるようで、下を見ると崖になって低地が陽見えるような場所だ。チャシもどのような役割があったか、諸説あって未解明の事柄が多いようだ。作業員の肩にお礼を言って遊歩道から作業道に入り、センターに戻る。職員にクマ鈴とチャリを返却し、次の羅臼町郷土資料館に向かう。
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